テノール歌手 ヴィットリオ・グリゴーロ 圧巻のステージ。11月12日舞浜アンフィシアター公演への期待が高まる!

10月31日、イタリアのテノール歌手ヴィットリオ・グリゴーロが「テノールコンサート2020」の東京公演をサントリーホール(大ホール)で開催した。2020年に行われる予定だった本公演は新型コロナウイルスの影響により2度延期となっていたが、ついに実現。

“ポスト三大テノール”や“パヴァロッティの再来”と称されるヴィットリオ・クリゴーロは、9歳でバチカンのシスティーナ礼拝堂聖歌隊に入隊し、ソリストとして活躍。13歳の時にパヴァロッティ出演の『トスカ』で羊飼いの少年役を務めるなど、すぐに頭角を表し、23歳でミラノ・スカラ座の舞台に立って以降は、英国ロイヤル・オペラ、メトロポリタン歌劇場、ウィーン国立歌劇場など、欧米の名だたる歌劇場のステージに主役として立ってきている。正攻法で築き上げた高い歌唱力と豊かな表現力、そして誰にも真似できないカリスマ性も兼ね備え、世界中から注目される唯一無二のテノールとなった。
さて、今回の東京公演。オーケストラは東京21世紀管弦楽団、指揮を務めるのはローマ出身の指揮者兼ピアニスト、マルコ・ボエーミ。ボエーミはピアノ伴奏者としてもパヴァロッティやブルゾンなど、偉大な歌手と共演経験があり、高い評価を得ている。グリゴーロとも共演歴があり、頼もしいパートナーだと言えるだろう。
本公演は二部制で、第一部はロッシーニの歌曲『音楽の夜会』より「踊り」で幕が上がった。オーケストラの団員、指揮のボエーミがステージに登場し、演奏が始まると、グリゴーロが元気に走ってステージに現れた。手拍子を要求して観客を巻き込むなど、早くも彼のペースに。プッチーニの歌劇『トスカ』より「妙なる調和」、ビゼーの歌劇『カルメン』より「おまえの投げたこの花を(花の歌)」などを、曲ごとにその主人公となって、時にシリアスに、時にコミカルに歌い上げ、ステージを所狭しと縦横無尽に駆け回る。第一部最後のレオンカヴァッロの歌劇『道化師』より「衣装を着けろ」で、悲しみを抱えながらも観客を笑わせるために舞台に立つ道化師を演じた姿はまさに圧巻。
第二部はもともと予定されていた曲目の半数近くが直前で変更となった。指揮のボエーミがオーケストラの団員たちに“曲順はこちらですよ”という感じでユーモアたっぷりに曲順が変わったことを確認すると、クリゴーロも近くの団員の楽譜立てを覗き込んで“大丈夫!”というジェスチャーで返すなど、第二部も最初からリラックスした雰囲気になっていた。1曲目のエルネスト・デ・クルティスの「忘れな草」を歌い終えると、幸先のいいスタートが切れたと言わんばかりにボエーミとハイタッチならぬ、肘タッチを交わす場面も。オッフェンバックの喜歌劇『地獄のオルフェ(天国と地獄)』序曲より「フレンチ・カンカン」やビゼーの歌劇『カルメン』より「前奏曲」といった耳慣れたポピュラーな楽曲の演奏で盛り上げ、ホセ・ラカジェの「アマポーラ」をグリゴーロが甘い歌声で聴かせるなど、第二部は軽快な雰囲気でステージが進行していった。ラストはアウグスティン・ララの「グラナダ」。スペイン南部アンダルシア地方の街グラナダを舞台にした作品で、グリゴーロはジャケットを脱ぎ、それを闘牛士のようにヒラリとさせ、情熱的に歌い上げた。第一部、第二部ともにステージを走り回り、観客に向けてたっぷりとサービスをしたグリゴーロは、日本語で「お腹すいた!」と言ってステージを去った。
アンコールの拍手に応えて、再度ステージに登場したグリゴーロの手にはハロウィンらしく“ジャック・オ・ランタン”が付いた棒が。そしてタオルをハチマキのように巻いて、指揮台に上がり、その棒をタクトがわりにして『カルメン』「前奏曲」を指揮するという自由な一面も見せてくれた。そして、「オー・ソレ・ミオ」をたっぷりと感情を込めて歌い、スタンディングオベーションを送られる中、東京公演の幕が下された。
11月6日(土)はフェニーチェ堺(大ホール)で大阪公演が開催される。東京公演で指揮を務めたマルコ・ボエーミがピアニストとしてグリゴーロとタッグを組む大阪公演。アイコンタクトを取り合いながら、息の合った歌と演奏で楽しませてくれることだろう。東京公演以上に自由度も高くなりそうだ。一流のテノール歌手であり、稀代のエンターテイナーであるグリゴーロのステージをぜひ体感してもらいたい。
そして、11月12日(金)には千葉の舞浜アンフィシアターにて、清塚信也、秋川雅史と共演する「The MASTERPIECE〜CLASSIC meets ROCK〜」が解される。それを前に、実はこの公演を観にきていた秋川雅史に、改めて、舞浜アンフィシアターで共演する思いを語ってもらった。

グリゴーロさんはパヴァロッティ亡きあと、世界で最も活躍するイタリア人オペラ歌手です。
その声は圧倒的で、オーケストラを飛び越えて飛んでくる輝かしい歌声は、聴く人を一瞬にして魅きつける力を持っています。
そんな彼が、今回日本でロックやポップスの名曲を歌うコンサートを一夜だけ行うというので注目されています。
私も光栄ながらこのコンサートにご一緒させて頂きますが、いつもとは違うジャンルの音楽を歌う事にワクワクしています。
ジャンルを超えた音楽の魅力を届けられたらと思っています。
(秋川雅史) 原文

公演名:The MASTERPIECE 〜CLASSIC meets ROCK〜
日 時:11月12日(金)開場18:00 / 開演19:00
会 場:舞浜アンフィシアター
アクセス:JR京葉線「舞浜駅」・東京駅から3駅/八丁堀駅より2駅(いずれも快速)
出演:ヴィットリオ・グリゴーロ / 清塚信也 / 秋川雅史
<チケット料金>(税込)S席¥14,500 / A席¥12,500 ※全席指定、未就学児入場不可

公式ホームページ
http://arch-ent.jp/topics/the_masterpiece/


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