国内最大規模のアカデミア技術シーズ社会実装プログラム「1stRound」へ。共催17大学に加え国立研究機関も参画。 ~沖縄科学技術大学院大学(OIST)、金沢大学、近畿大学、東京理科大学に加え、日本原子力研究開発機構(JAEA)、量子科学技術研究開発機構(QST)が参画~
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 植田浩輔、以下、「東大IPC」)と13大学(※1)による国内最大規模を誇る複数大学共催の起業支援プログラム「1stRound」は、この度、学校法人沖縄科学技術大学院大学学園(OIST)、国立大学法人金沢大学、学校法人近畿大学、学校法人東京理科大学に加え、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)が新たに参画することに合意しました。
これに伴い、「1stRound」は国立・私立大学に加え、研究機関も含む、国内最大規模を誇る国内アカデミアディープテックシーズの起業支援を展開するプログラムとなります。大学・研究機関から生まれる様々な技術シーズを社会実装へ結びつけるための事業・起業化に特化した支援を通じて、成長を目指してまいります。
【技術シーズの社会実装を支援、国内最大規模を誇るアカデミア・Non-Equity型起業支援プログラム】
日本の大学内には世界に伍する技術シーズが多数ある一方で、早期事業化における支援サポートはまだ十分ではないのが現状です。「1stRound」は、初動を加速させるためのNon-Equity資金支援をはじめ、その事業価値が算定可能な事業体・スタートアップとなるためのハンズオン支援を行うべく、2017年より東京大学を母体に「起業支援プログラム」としてスタートしました。2019年より名称を「1stRound」とし、コーポレートパートナーの参画も得たコンソーシアム形式で展開、その後共催大学が国立・私立の13大学まで広がり(※1)現在に至ります。
またこの度、沖縄科学技術大学院大学学園(OIST)、金沢大学、近畿大学、東京理科大学の4大学が参画するとともに、持続可能な社会の実現に向け、科学技術を活用し、異種分野と協働・融合したイノベーション創出及び社会実装を目指すべく、原子力の総合的な研究開発機関であるJAEAと、世界最先端かつ高性能な大型研究開発施設群とその基盤技術を保有し、国の量子科学技術基盤の中核を担うQSTの2つの国立研究機関が参画いたしました。本参画によって、大学、研究機関を含むアカデミアの技術シーズ支援へと拡大してまいります。
【過去採択企業の資金調達成功率は約90%以上、大手企業との協業も拡大】
「1stRound」では、過去8年間で累計85チームを採択し、会社設立・資金調達を支援してまいりました。支援後1年以内の資金調達成功率は90%以上、大型助成金の採択率50%以上を達成しております。また、コーポレートパートナーを中心とする大手企業との協業関係の創出にも注力しており、各回とも半数を超えるチームが協業に至っております。採択企業とコーポレートパートナーをはじめとする様々なステークホルダーを繋げ、双方の知見を活かしたより良いスタートアップ創出のためのコミュニティの醸成とともに、技術シーズを活用したスタートアップビジネス促進の加速を目指します。
「1stRound」は大学間連携、研究機関とのアカデミア内の連携、企業との協業・オープンイノベーションを展開していきながら、アカデミア関連ベンチャーの更なる裾野拡大と、アカデミア周辺のイノベーション・エコシステムの構築・拡大を目指し、活動を展開してまいります。
【各大学/研究機関からのコメント:】
<学校法人沖縄科学技術大学院大学学園 OIST Innovation/首席副学長 ギル・グラノットマイヤー>
今回、国内最大規模のアカデミア共催プログラム「1stRound」に参画することを喜ばしく思います。OISTでは沖縄における国際的なイノベーション・エコシステムの形成に向けて、研究室から生まれる革新的な技術の事業化を推進し、国内外から起業家やスタートアップを積極的に誘致しています。今回の参画によって、グローバルに活躍するスタートアップの成長をより一層促進したいと考えています。東大IPCの起業支援における豊富な経験と、本学の国際的なネットワークが融合することにより生まれる、新たなシナジー効果に期待しています。
<国立大学法人金沢大学 理事(研究・社会共創・大学院支援担当)・副学長 中村慎一>
本学は、2023年にベンチャーキャピタル「株式会社ビジョンインキュベイト」を設立し、グローバル展開を見据えたスタートアップ企業の創出とその成長支援に取り組んでいます。さらに「Tech Startup HOKURIKU(TeSH)」の主幹機関として、北陸のスタートアップ・エコシステムの構築を進めています。この度共催させていただく「1stRound」プログラムを通じて、これらの取組を加速させるとともに地域を越えた新たなイノベーションが生み出されることを期待しています。
<学校法人近畿大学 経営戦略本部長 世耕石弘>
近畿大学では、2021年から「起業・関連会社支援室」を新設、2022年から近畿大学発ベンチャー起業支援プログラム「KINCUBA」を始動し、24時間利用可能なインキュベーション施設として「KINCUBA Basecamp」を開設するなど、研究者や学生の起業をサポートする支援体制を強化し、大学発スタートアップの創出に注力してきました。今回、「1stRound」に参画させていただくことで、他機関様とも関係を深めながら、社会を変革するようなスタートアップが創出されることを期待しております。
<学校法人東京理科大学 理事(産学連携担当) 吉本成香>
東京理科大学は、スタートアップの創出を加速するため、本学独自の東京理科大学スタートアップエコシステム"TUSIDE"(トゥーサイド)を組成し活動を進めております。
今回、「1stRound」に参画させていただくことに感謝しますとともに、それによりネットワークを全国に拡げ、社会的インパクトの強いスタートアップが創出されることを期待しております。
<国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 研究開発推進部長 大内伸夫>
当機構では令和3年3月にベンチャー支援制度を刷新し、研究開発成果の社会実装により力を入れるべく、機構発スタートアップの創出に取り組んでまいりました。今回「1stRound」に参画させていただくことにより、スタートアップ創出が活性化され、機構で開発された様々な原子力科学技術が新産業創出に貢献することを願っております。
<国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 イノベーション戦略部長 上野彰>
本機構では、2024年4月1日よりイノベーション戦略部を設置し、産学官連携および研究成果の社会実装を戦略的に進めます。スタートアップによる研究成果の事業化は、研究成果の社会実装の大きな柱の一つであり、本機構では「QST認定ベンチャー制度」を軸にスタートアップの創出・育成の支援に力を入れています。
今回、「1stRound」へ参画させていただくことで、参画されている企業との連携強化およびアカデミアの皆様の英知の集結により、スタートアップ創出・育成が活性化され、研究成果の社会実装が加速されることを期待しています。
【第11回公募について】
本プログラムは1年に2回実施しており、2024年4月15日より第11回「1stRound」の公募を開始しております(応募締切:2024年6月3日)。詳細は以下のURLよりご参照下さい。
https://www.1stround.jp/
※1 国立大学法人東京大学、国立大学法人筑波大学、国立大学法人東京医科歯科大学、国立大学法人東京工業大学、国立大学法人神戸大学、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学、国立大学法人一橋大学、国立大学法人北海道大学、国立大学法人九州大学、学校法人早稲田大学、学校法人慶應義塾、学校法人立命館(立命館大学、立命館アジア太平洋大学)(共催大学数は2023年6月時点)
【東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について】
概要 :アカデミア関連スタートアップ・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設立 :2016年1月
株主 :国立大学法人東京大学(100%)
所在地:東京都文京区本郷七丁目3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者:代表取締役社長 植田浩輔
URL
https://www.utokyo-ipc.co.jp/
https://www.1stround.jp/
【関連リンク】
近畿大学
https://www.kindai.ac.jp/