セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)の 新型コロナウイルス不活化作用を確認

大正製薬株式会社[本社:東京都豊島区 社長:上原 茂](以下、大正製薬)と熊本大学大学院生命科学研究部遺伝子機能応用学研究室の甲斐広文教授及び環境分子保健学研究室の三隅将吾教授らを中心とした同大学の研究チーム(以下、熊本大学)は、共同研究で実施したin vitro試験(試験管内の実験)において、殺菌成分セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)を0.0125%以上の濃度で5分間曝露させることにより、新型コロナウイルスを99%以上不活化することを確認しましたのでお知らせいたします。

以下に、研究の詳細をご説明します。

セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)の新型コロナウイルス不活化作用
大正製薬と熊本大学との共同研究で実施したin vitro試験において、CPCの新型コロナウイルス(2019-nCoV/Japan/TY/WK-521/2020)への不活化作用を、新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価(最終報告)※(令和2年6月、製品評価技術基盤機構)に準拠した方法にて検証しました。新型コロナウイルス溶液とCPC溶液を1:1で混合して5分間作用させ、感染性を持つウイルスがどの程度減少したか評価した結果、CPCを0.0125%以上の濃度で曝露させることにより、新型コロナウイルスを99%以上不活化すること(感染性を失わせること)を確認しました(表1)。

CPCは、細菌の脂質二重膜で構成されている細胞膜を破壊することで、殺菌作用を示すことが知られています。新型コロナウイルスのエンベロープは脂質二重膜構造であり、エンベロープを破壊することで、CPCは新型コロナウイルスを不活化すると考えられます(図1)。

図1 CPCによる新型コロナウイルスの不活化

最近、新型コロナウイルスの遺伝情報が変異し、スパイクタンパク質の構造が変化した変異ウイルスの流行が確認されていますが、これらの変異ウイルスも同様のエンベロープを持っています。今後も、CPCの新たな作用について、さらなる研究を進めてまいります。

※新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価(最終報告) 
https://www.nite.go.jp/data/000111315.pdf