【岡山理科大学】好適環境水による陸上養殖をテーマに第3回市民公開講座

「未知の研究が楽しく勉強できた」50人が最新の研究成果学ぶ

山本准教授(右から3人目)からウナギ養殖の説明を聞く受講者の皆さん
山本准教授(右から3人目)からウナギ養殖の説明を聞く受講者の皆さん

 今年度第3回の「岡山理科大学市民公開講座-山の寺子屋で学ぼう!」は好適環境水による陸上養殖をテーマに7月1日、A1号館と生物生産教育研究センターで開催しました。約50人が参加し、工学部応用化学科・山本俊政准教授から最新の研究成果を学びました。

 講座のタイトルは「好適環境水による甲殻類、魚類養殖の最前線-クエもマグロも海より良く育つ-」。まずはA1号館プレゼンテーションルームで、南善子副学長が「市民公開講座はただ講演を聞くだけでなく、体験とか見学が一緒になっていて大変好評です。今日も実際に現地に行って水槽を見て楽しんでいただければと思います」とあいさつ。

 講演で山本准教授は、好適環境水の開発からこれまでの経過がまとまった動画を流し、海水温度の上昇や魚病の多発、海水汚染によって「自然まかせの魚類養殖は限界」にきていることを指摘。魚に必要な成分を絞り込んだ好適環境水による養殖は、魚のストレス軽減につながり、魚病にかかりにくく、成長速度が早まることを、これまでの飼育試験の結果を基に説明しました。

 また、完全閉鎖循環式の水槽の消費電力についても、循環ポンプの省エネ化、地熱・温泉熱、太陽光発電の活用や、水温が安定しているトンネルを利用することなどでコスト低減が図れることを示しました。
最後は福島市や宮崎県都農町で現在、進んでいる陸上養殖プロジェクトの進捗状況を紹介し、宇宙での養殖に向けた実験にも着手していることを明らかにしました。

 続いて、参加者は総水量414トンの水槽が並ぶ生物生産教育研究センターへ移動。山本准教授の説明を聞きながら、35トン水槽で養殖されている「おかやま理大うなぎ」やベニザケの様子を間近で観察し、ベニザケのえさやりも体験しました。

 参加者からは「岡山でこんな研究をしていることを初めて知って、素晴らしいと思った。とても勉強になった」「未知の研究が楽しく勉強できた。また参加したい」などの感想が聞かれ、子どもたちからは「ベニザケがはねて水がかかったけど、えさやりが楽しかった」「えさをやるのが面白かった」などの声が上がっていました。

講座ではまず座学で好適環境水の基礎知識を学びました
講座ではまず座学で好適環境水の基礎知識を学びました
生物生産教育研究センターで水槽を興味深そうにのぞき込む子どもたち
生物生産教育研究センターで水槽を興味深そうにのぞき込む子どもたち
ベニザケのえさやりを体験する子どもたち
ベニザケのえさやりを体験する子どもたち
初めて見る好適環境水の水槽に興味津々の受講者の皆さん
初めて見る好適環境水の水槽に興味津々の受講者の皆さん
講座の冒頭であいさつする南副学長
講座の冒頭であいさつする南副学長

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