豊島区にて【空き店舗活性支援事業】を活用した集客施設開業する方を募集中。「豊島区 産業観光部 産業振興課」取材記事を5月12日公開
2024年度から「空き店舗活性支援事業」をスタート。2025年度も継続し、5月12日(月)~6月13日(金)まで、豊島区内の空き店舗を使って集客施設開業を検討する人からの申請を募っています。
東京都企業立地相談センターは、豊島区にて【空き店舗活性支援事業】を活用した集客施設開業する方を募集中。「豊島区 産業観光部 産業振興課」取材を行い、その内容を当センターホームページにて2025年5月12日に公開しました。
■区の補助金・コーディネーターの伴走支援も活用、空き店舗で開業を!
少子高齢化などによって商店街への来街者が減り、事業継続が難しくなったり、事業を引き継ぐ人材がいなかったりすることで商店が廃業、空き店舗が増えていることは、地方に限らず都市部でも深刻な課題になりつつあります。都心有数の繁華街をかかえる豊島区も例外ではなく、区内には空き店舗が徐々に増加しているといいます。
そこで豊島区では2024年度から「空き店舗活性支援事業」をスタート。2025年度も継続し、5月12日(月)~6月13日(金)まで、豊島区内の空き店舗を使って集客施設開業を検討する人からの申請を募っています。豊島区 産業観光部 産業振興課(商工政策グループ)の山田 桂氏に、事業の特徴や、豊島区で店舗を営むメリットなどをうかがいました。

●空き店舗増加に対する危機意識が事業立ち上げの背景
豊島区といえば都心有数の活気あるエリアのひとつです。区を代表するメガターミナル・池袋駅は駅ビル内に大型百貨店、駅周辺には複数の家電量販店などもそろい、JR東日本管内で1日の乗降客数が新宿駅に次ぐ第2位(2023年度)。近年では駅周辺の再開発が進み、劇場、映画館なども集積して「国際アート・カルチャー都市」としても知られるようになっています。
「その一方、豊島区全域を見渡すと80を超える昔ながらの商店街があり、近隣にお住まいの方が日常的に利用する地域密着型の店舗も少なくありません。代表的なエリアとしては、東長崎や椎名町、大塚、巣鴨、駒込などが挙げられます」
それらの商店街ではここ数年、商店主の高齢化、跡継ぎ不足などを背景に、空き店舗が徐々に増えていることが課題になっていたのだそう。
「区では2022年に、区内の商店会をリサーチ致しまして、空き店舗の利活用を促進するような支援をしてほしいとの声をいただきました。また、翌年の2023年度には『区民による事業提案制度』を実施して区民の皆様からさまざまな提案を募集したところ、こちらでも空き店舗利活用に関する要望を多数いただいたのです。そこで2024年度から立ち上げたのが『空き店舗活性支援事業』であり、本事業は2025年度も継続することとなりました。前年度は9件応募いただき、3件を採用。いずれも飲食店でしたが、もちろん本事業は集客、にぎわいをもたらす施設であれば業種は問いません。また、豊島区内在住者に限る、開業後は豊島区内に在住するといった条件もなく、豊島区内の空き店舗を活用していただくだけで結構です」


●地域で活躍するコーディネーターに申請前から相談できる
空き店舗の増加は全国的な課題であり、多くの自治体が補助金等の支援を行っています。豊島区の事業の特徴は何でしょうか。
「無料で、しかも何度でもコーディネーターにさまざまな疑問や困りごとなどを相談していただけることです。コーディネーターは2名。いずれも豊島区内での空き店舗活用やにぎわい創出などの実績が豊富で、深い知見をお持ちの方です。まず、株式会社東長崎ぐらし代表・足立知則氏は、不動産、建築全般の分野、そしてもうお一方の株式会社シーナタウン代表・日神山晃一氏は、店舗企画、設計、リノベーション、運営の分野をそれぞれ得意としておられます。このお2人を通じて、豊島区内の地域特性の助言をもらえたり、工事や集客方法など、開業前~開業以降をサポートしていただけたりするのは本事業の大きな特徴であると考えています。なお、申請をする前からでもご相談いただけますので、いつでもお問い合わせいただければと思います」
さらに、豊島区役所内の「としまビジネスサポートセンター」でも無料相談を受け付け。中小企業診断士を含む専門相談員が面談などのサポートを行っています。
「本事業に応募される方は、このサポートセンターで申請前に事業計画書等の事前確認が必要になります。電話予約の上、窓口にお越しください」
なお、補助金の内容は、店舗の改修やリノベーションなどの整備費として最大200万円、開業後の店舗賃借料として最大月額7万円が最長24ヵ月分補助されます(事業の詳細は記事末のリンクを参照)。空き店舗の中には、かなり築年数の経過した物件が含まれていることも考えられますが、その点、改修費として最大200万円が補助されるというのは、かなり心強いサポートといえそうです。

●商業エリアと住宅街が近接、商圏の近さが強みに
最後に、豊島区内に店舗を構えることで期待できるメリットをお聞きしました。
「まずは商圏の近さです。山手線の目白、大塚、巣鴨、駒込、そして池袋駅でも駅から徒歩5~10分程度離れるだけで、閑静な住宅街や大規模マンションが立ち並び、多くのお客様がお住まいです。また、駅前の繁華街と住宅街が至近距離にあることで、豊島区外からの来街者を引き寄せやすいとも言えます」
また、インバウンドのお客様を招きやすいことも強みだそう。豊島区は、日本のマンガ・アニメの聖地“トキワ荘”があるほか、サンシャインシティのそばにもアニメ関連ショップが立ち並ぶエリアです。国内はもちろん、海外のアニメ、サブカルファンも多く集まるだけに、SNSなどを駆使すれば、外国人ツーリストを集める可能性も高まりそうです。
「先述した区のリサーチ結果どおり、商店会は危機感をもって空き店舗の問題を受け止めており、新たに空き店舗を活用して商売を始める方を歓迎してくださいます。近い将来には区内の商店会や店舗の交流会を開き、情報共有をしていただくことも考えています」
記事冒頭の記載どおり、2025年度 空き店舗活性支援事業の募集期間は5月12日(月)~6月13日(金)の約1ヵ月間。興味のある方は問い合わせしてみてはいかがでしょうか。



■施策概要
名称:令和7年度 空き店舗活性支援事業
ホームページ:
https://www.city.toshima.lg.jp/582/machizukuri/sangyo/kigyo/2404021116.html
豊島区産業観光部産業振興課商工政策グループ
〒171-8422 豊島区南池袋2-45-1 豊島区庁舎7F
電話:03-4566-2747(平日8:30~17:15)
メール:A0029099@city.toshima.lg.jp
■情報配信元
東京都企業立地相談センター
ホームページ:https://www.ilsc.metro.tokyo.lg.jp/
■東京都企業立地相談センターとは
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