犬が他人にケガを負わせてしまった!賠償金の相場とは?
犬を飼っていると、起こってしまうトラブルの中でも最も多く相談が寄せられるのが「愛犬が他人へケガをさせてしまい、賠償金を請求された」という内容です。もし起こってしまったら飼い主はどのような責任を取らされるのでしょうか?今回は、飼い犬が他人を傷つけてしまった際の対処法とその賠償金についてをご紹介いたしますので是非参考にしてください!
犬が他人にケガをさせてしまったケースで最も多いのが
・犬が飛びついて、他人を転ばせてしまった。
・犬が他人を噛んでしまった
この2つです。このように犬が人間に危害を加えてしまった際にどのくらいの賠償金が必要になるのかが一番気になるところですよね。
賠償金額は合計どのくらいになるの?
賠償金額の合計はケースによって大きく異なります。
例えば、
・犬に襲われ死亡したケースでは、慰謝料6300万円を支払。
・犬が噛み付き20針縫うケガをして、約30万円を支払。
・犬が噛み付き骨折、10日間入院し、退院後3ヶ月間ほど通院したがその後骨折箇所が動かしにくい後遺症が残って、逸失利益合わせて、約210万円を支払
など、高額な賠償金を支払うというケースもあります。
賠償金の内容
必要となる賠償金の内容は以下の通りです。
治療費や通院のための交通費
傷害慰謝料
逸失利益
後遺障害慰謝料
治療費や通院のための交通費
犬にケガをさせられた際に、治療が必要となる場合はその治療費と通院のために使用した交通費を全額飼い主が負担しなければいけません。
傷害慰謝料
傷害慰謝料とは、一定の期間治療をしなければいけない状態となってしまい、精神的苦痛を与えてしまう事に対して、払う慰謝料の事を言います。
逸失利益
逸失利益(イッシツリエキ)とは、もしケガ(死亡)を負わなければどれくらいの利益を得られていたかという得られるはずだった利益の事を逸失利益と言います。逸失利益の計算方法は、【基礎収入額(仕事をしている場合)×労働能力喪失率×対象年数の係数】で計算されます。
後遺障害慰謝料
トラブルによって、後遺症が残ってしまった場合、後遺症慰謝料を請求されます。後遺症は級ごとに金額が変化し、級が高ければ高いほど(後遺症の程度に応じて等級が決定されます。)慰謝料の金額も高額となります。
他人をケガさせてしまった際の対処法
犬が他人をケガさせてしまった場合、飼い主がパニックになってしまい、冷静な判断を失いがちです。そうなる事でトラブルが大きくなってしまう事も…。起こってしまったことに冷静に対処して、トラブルを最小限に抑えましょう!
犬を被害者から遠ざけ、誠心誠意のお詫びを
まずは、誠心誠意お詫びをしましょう。ここでお詫びが無ければトラブルが大きくなってしまう原因の一つです。たとえ被害者に原因があると思っていても、被害者を傷つけてしまったことは事実なので、まずは一言お詫びをしましょう。
トラブルの種類によって適切な対応を
犬が起こしてしまうトラブルの中でも最も多い
犬が飛びついて、他人を転ばせてしまった。
犬が他人を噛んでしまった
以上の2点でそれぞれの対処法を解説いたします。
犬が飛びついて転倒させてしまった
犬が飛びついてしまい、相手を転倒させてしまった場合たとえ本人が痛いところを訴えていなかった場合でも必ず病院で必要な検査を受けてもらいましょう。落ち着いたタイミングなどで、今後の対応のやり取りを行う為に、連絡先を聞いておきましょう。
犬が他人を噛んでしまった
病院へ行くまでは、転倒させてしまった場合と同様ですが、噛んでまった場合は、病院へ行った後にしなければいけない事がいくつかあります。
①保健所へ届け出を行う
事件後24時間以内に保健所へ届け出を出す必要があります。これには、被害者の方の届け出も必要となりますので、説明をして協力してもらいましょう。
②動物病院で狂犬病の検査を行う
事件後48時間以内に、動物病院で狂犬病でないかどうかの診断を行い、診断書を作成してもらった後に、保健所に提出しなければいけません。
③一通りおちついたら、被害者と話し合いを行う
申請などが一通り落ち着いた頃に、被害者と話し合いを行います。この際に誠意をもって対応しなければ、裁判までに発展してしまう可能性や犬を殺処分してほしいとの請求をされてしまう可能性もあります。
まとめ
犬が起こすトラブルについて、いかがでしたか?トラブルを起こさないように日頃のしつけは絶対的ですが、しつけをきちんと行っているつもりでも、起きてしまうトラブルはあります。
まずトラブルが起きてしまった場合は、どちらが原因であってもまずは飼い主であるあなたがお詫びをする事がトラブルの早期解決の鍵となります。そして犬を飼ったら、万が一に備えて個人賠償責任保険などの保険に加入する事も大切です。