【著者インタビュー】「住まいはRC(鉄筋コンクリート)にしなさい!」株式会社RC design代表取締役社長・井上功一氏のインタビュー公開!
【著者インタビュー】災害大国の日本、個人住宅にもっとRC造を
株式会社幻冬舎ゴールドオンライン(本社:東京都渋谷区千駄ケ谷4丁目9番7号、代表取締役:立本正樹)は、同社が運営する「話題の本.com」(https://wadainohon.com)にて2021年12月8日(水)、著書『安心・安全な家を建てるなら、RC住宅を選びなさい。』を刊行した株式会社RC design代表取締役社長・井上功一氏のインタビュー記事を公開しました。
▼【著者インタビュー】災害大国の日本、個人住宅にもっとRC造を
東日本大震災のときもそうでしたが、いったん大きな災害すると、個人住宅にも大きな被害が及びます。ところがいまなお、日本では個人住宅といえば木造が圧倒的に多数を占めています。
理由としてよく挙げられるのが「日本人は木の温もりが好き」ということ。しかし、内装に木をとりいれれば同じはず。一方、耐震性や耐火性、耐久性などを考えれば、マンションと同じように個人住宅においてもRC造(鉄筋コンクリート造)のほうが優れます。問題は、個人住宅でRC造を得意とする工務店がそれほど多くはないこと。
こうした状況に風穴を開けるべく、志を同じくする同業者とネットワークを組みながら挑戦しているのが、株式会社RC design代表取締役社長・井上功一氏です。井上社長がRC造の個人住宅にかける思いについて伺いました。
インタビュー記事 一部をご紹介
―― 今回、『安心・安全な家を建てるなら、RC住宅を選びなさい。』を刊行されたきっかけをお聞かせください。
日本ではRC造(鉄筋コンクリート造)の住宅というと、マンションではごく普通ですが、個人住宅ではあまり普及が進んでいません。統計上、新設着工数(国内で新築された建物の総数)の約6割を木造が占め、特に個人住宅に限ればいまなお9割ほどが木造です。
しかし、木造というのは本当に日本の気候風土に合ったベストな建築構造なのかというと、私は疑問に思っています。なぜなら、日本は地震、大雨、台風など世界的な災害大国です。
気候変動による異常気象が相次ぎ、日本列島は地震や火山の活動期に入ったとも言われます。しかも、大都市圏は河川の下流域や埋立地で地盤が軟弱なため、例えば地震保険の料率は千葉、東都、神奈川が全国でもっとも高くなっています。
いまこそ、安心・安全な家を建てるなら、RC住宅に目を向けていただきたいと思っているのです。
―― RC住宅の一番の魅力・メリットはどのような点でしょうか。
RCとは、Reinforced Concreteの略で、鉄筋で補強したコンクリートのことです。コンクリートは重たくて圧縮に強い材料ですが、引っ張りには弱い性質があります。そこで引っ張りに強い鉄筋を入れて補強するとともに、火に弱く錆びやすい鉄筋をコンクリートで覆い、耐震性、耐火性、耐久性、遮音性などに高い性能を発揮します。
RC造とは、RCを柱や梁、床スラブなど建物全体を支える主要部に用いた構造という意味です。 RC造は特に、大地震での被害を抑えるために有効です。大地震による死者の多くは、建物の倒壊と火災によるものであり、地震が多い日本においてRC造は最も安心・安全な構造だと言えます。
そのほか、RC造は水害や土砂災害においても簡単に流されたりはしませんし、木のように腐ったり、シロアリの被害を受けることもなく、メンテナンスをきちんと行えば寿命(耐用年数)は木造などに比べてはるかに長くなります。
国が定める法定耐用年数(住宅用)においても、木造は24年、軽量鉄骨造は19年また27年なのに対し、RC造は47年とされています。
欧米では50年以上、中には100年以上住み続けられている個人住宅がたくさんあるのに、日本では平均30年くらいしか使われていません。これには様々な要因が関係していますが、やはり雨が多く、湿度が高い日本の風土において、木造という構造の問題が大きいと思います。
こういうと、京都や奈良には何百年も前に建てられた木造の寺院などがあるといった反論を受けますが、そうした木造建築物は水はけのよい土地に建てられ、丁寧にメンテナンスされてきたからであり、むしろ例外です。
鎌倉時代末期に書かれたとされる吉田兼好の『徒然草』には、「家の作りやうは、夏をむねとすべし」(家を建てるなら湿潤な夏を基準にすべき)とあるように、昔から日本では家をつくる際、風通しよくすることが大事とされてきました。それは、木が湿気によって腐ったり、シロアリにやられたりしないようにする知恵だったのです。
ーーーーーー以上記事一部抜粋ーーーーーー
書籍情報
安全性・快適性・デザイン性を兼ね備えた
RC住宅の魅力を徹底解説!
災害大国の日本の住宅にとって最も重要なのは安全性、
つまり災害に耐えられることです。
地震、火災、水害、台風など、ありとあらゆる災害に耐えられる住宅でなければ
安全とはいえません。
住宅のおもな構造には木造、鉄骨造、RC造(鉄筋コンクリート造)などがありますが、
そのなかで考えられる最も安心・安全な構造はRC造です。
木造や鉄骨造に比べてRC造は、
柱や梁、床、壁などを鉄筋の型枠に流し込んだコンクリートで固めているため、
最も堅牢で、耐震性や耐久性に優れています。
しかし、日本でRC住宅はほとんど普及していません。
なぜなら、世の中にはハウスメーカーが仕掛けた「イメージ戦略」による
住宅に関する間違った情報が溢れているからです。
災害大国の日本で最も安全に暮らすには、イメージやブランドに左右されずに、
災害に強い安心・安全な家に住むことが必要です。
本書では住宅に関するありがちな誤解を解き、
各工法のメリット・デメリットについて解説します。
さまざまな建築工法と比較しながら、RC造の魅力を余すところなくお伝えいたします。
著者
■ 井上 功一/イノウエ コウイチ
株式会社RCdesign代表。一級建築士。大工職人の経験もある建築家。
超高層オフィスビルの設計、リゾートマンション、分譲マンション、
住宅の設計を行ってきたが、なかでも住宅の経験は豊富。
1995年に発生した阪神・淡路大震災を契機にRC注文住宅に注力し、
その設計・施工実績は東京都内でトップクラス。
「災害に強い街造り」「住宅を資産にして日本を豊かにする」「快適な都市生活」をモットーにしている。
同社は2016年にRC住宅初のHOUSE OF THE YEAR 2016優秀賞を受賞。
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