「鞆・中村家文書資料集(保命酒)①」発行と発行記念講演会を開催します!
広島県福山市にある、福山市鞆の浦歴史民俗資料館。
「鞆・中村家文書資料集(保命酒)①」を3月中旬に発行します。
江戸時代、鞆で保命酒の製造販売を行ってた中村家から2020年、福山市重要文化財の中村家日記を含め中村家文書の一括(全1,185点(内、市重文39冊))の寄付がありました。
中村家文書については、広島大学名誉教授(故)青野春水先生により目録9冊が完成されていましたが、寄付を機に、中村家の家業・日記・お茶などの資料集をつくることとなりました。この度の資料集は、2021年4月~2022年12月の間、家業の名酒「保命酒」に関して、広島大学名誉教授中山富広先生監修のもと解読調査が行われたものです。
また資料集①の発行を記念して講演会を行います。なお、資料集は鞆の浦歴史民俗資料館で購入できます。
資料集発行について
・B5判 ページ数233ページ 1,000円(税込)
・翻刻数 146点
・すでに発行されている目録では、それぞれの文書のおおよそはわかりますが、この資料集はすべての翻刻(解読)をおこなっているので目録ではわからなかったことも具体的に読めると同時に一般の方でも中身がどんなものかわかりやすいようにほぼ全ての資料に補注(解説)があります。
保命酒は福山藩庇護のもとに販売されており、中村家では保命酒以外にも多くの名酒の醸造販売を行い、商品にどのような効能があるかや傷んだ時の対応などについても明らかにするなど現代的な商品の取り扱いがすでに江戸時代にも行われていたこともこれら史料から読み取れます。
発行記念講演会について
●演題 『保命酒関係中村家文書について』
●日時 2023年3月25日(土)13時30分~(開場13時)
●場所 福山市鞆の浦歴史民俗資料館 2階学習室
(広島県福山市鞆町後地7536-1)
●講師 広島大学名誉教授 中山富広
●要旨 今回の資料集によって中村家と福山藩の関係や保命酒が国内の著名人にどのような関わりがあったかなど、鞆の歴史の重みを資料を通して具体的に語る。
●聴講 無料
申込不要
●定員 80名
福山市について
福山市(市長:枝広 直幹)は、瀬戸内海沿岸のほぼ中央、広島県の東南部に位置し、高速道路網のアクセスが良く新幹線「のぞみ」も停まる、人口約46万人の拠点都市です。
福山市には四季折々の美しさを見せる自然、温暖な気候、海・山・川から得られる恵みがあります。100万本のばらが咲き誇る「ばらのまち」としても知られ、潮待ちの港として栄え日本遺産に認定された景勝地「鞆の浦」や、JR福山駅の新幹線ホームから見え、2022年に築城400年を迎えた「福山城」、2つの国宝をもつ寺院「明王院」などの名所があります。
産業としては、鉄鋼業や繊維産業など多様な製造業が集積し、ものづくりのまちとして発展してきました。デニム生地は、世界のハイブランドにも活用されるなど高い品質が評価されています。