[奈文研イベント]文化的景観研究集会(第12回)
奈良文化財研究所では、下記のとおり第12回目の文化的景観研究集会を開催いたします。関係各位のご参加をお待ちしております。
また、お近くの関係者の方々にもお知らせいただけましたら幸いです。
開催趣旨
「風景を耕す、その悦び」
風景は、目に見えるもの(visible)と目に見えないもの(invisible)との関わりによってできています。いずれも、その土地に生きる人たちが、環境と手を取り、生み出してきたものです。だから、この先の風景を考えることは、私たちがこれからをどう生きるかを考えること、そのものと言えるでしょう。
今年は文化財保護法に文化的景観の制度ができて20年の節目の年です。20年がたち、風景や暮らし、地域への理解が深まった反面、なにか突破できないものがある。もっと楽しくならないのか!特別なものがいかにすごいかということよりも、当たり前のなかにある豊かさや強さを求めていきたいと考えます。
そこで、今年の文化的景観研究集会は「風景を耕す、その悦び」というテーマで開催します。座談会では会場のみなさんと車座になってこれからの風景について話し合いたいと思います。また、文化的景観20周年祭を盛り上げるべく、ポスターセッションも開催します。文化財に限らず、様々な立場で風景や地域に関わる皆さんと、ともにこれからを考える場としたいです。
日時
2024年11月16 日(土)13:00~17:45
会場
奈良文化財研究所 大会議室
主催
奈良文化財研究所 文化遺産部 景観研究室
プログラム
12:30 受付開始
13:00~13:10 趣旨説明 惠谷浩子(奈良文化財研究所)
13:10~14:10 講演1「イタリアにおける風景論―都市からテリトーリオへ」 陣内秀信(法政大学)
14:10~14:20 休憩
14:20~15:20 講演2「工作者/耕作者の風景」 石川初(慶応義塾大学)
15:20~16:00 ポスターセッション コアタイム
16:00~17:30 座談会「風景を耕す、その悦び」 陣内秀信、石川初、進士五十八(東京農業大学名誉教授)、本橋仁(21世紀美術館)、栗生はるか(一般社団法人せんとうとまち)、小浦久子(奈良文化財研究所)、惠谷浩子
17:30~17:45 ベストポスター賞授与式&閉会挨拶
講演者プロフィール
◇陣内秀信
法政大学特任教授。専門はイタリア建築史・都市史。地中海学会会長、建築史学会会長、都市史学会会長を歴任。受賞歴にサントリー学芸賞、地中海学会賞、イタリア共和国功労勲章など。著書に『東京の空間人類学』(筑摩書房、1992年、サントリー学芸賞)、『都市のルネサンス-イタリア社会の底力』(古小烏舎、2021年)、『トスカーナ・オルチャ渓谷のテリトーリオ-都市と田園の風景を読む』(共著、古小烏舎、2022年、日本建築学会著作賞)など。
◇石川初
慶應義塾大学教授。専門はランドスケープ・アーキテクチュア。外部環境のデザインや地図の表現、地域景観などの研究・教育を行っている。東京農業大学造園大賞受賞。著書に『ランドスケール・ブック』(LIXIL出版、2012年)、『今和次郎『日本の民家』再訪』(共著、平凡社、2012年、日本建築学会著作賞、日本生活学会今和次郎賞)、『思考としてのランドスケープ-地上学への誘い』(LIXIL出版、2018年、日本造園学会賞著作部門)など。
参加申込
ポスターセッションの開催にあたり、文化的景観に関わるポスターを募集します。応募要領等は別紙「ポスター募集のお知らせ」をご参照ください。なお、ポスター内容の事前審査をおこない、ベストポスター賞の授与も実施します。多くの皆様からのご応募をお待ちしています。
問い合わせ先
独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所 文化遺産部景観研究室(担当:惠谷 浩子)
〒630-8577 奈良県奈良市二条町2-9-1
E-mail:keikan_nabunken☆nich.go.jp(☆を@に変更してください)