新刊「公務員の危機管理広報・メディア対応」発売 非難報道・炎上・バッシングの予防と応急措置について
~エンカツ社の宇於崎裕美が具体策を紹介~
有限会社エンカツ社( http://www.enkatsu.jp/ 所在地:東京都大田区)の代表取締役社長 宇於崎裕美(以下、宇於崎)の新刊「公務員の危機管理広報・メディア対応」が、本日2021年11月25日学陽書房から発売されます。
本書は、事件・事故、自然災害、失言、感染症のまん延等により危機的状況に陥った組織を支援するために、宇於崎本人が現場で実行し効果を実感した方法と、報道や当事者を通して知った事例から学んだ教訓をまとめたものです。広報だけではなくリスクマネジメントや安全工学、失敗学の観点から、SNSや新聞、テレビ等あらゆるメディアへの対応策について提案しています。
平時においてはリスクについての考え方の参考として、またクライシス未然防止のために使えるよう、本書にはアクション・チェックリストや公表文書のひな形を掲載しています。過去の事例については、「なぜそうなったのか」理由を細かく分析し、そこから「どうすれば成功につなげられるのか」具体策を紹介しています。また、事件や事故、炎上に巻き込まれた後であっても前向きな姿勢を保つ糧になるよう、本書ではクライシス発生時の「気持ちの持ち方」にも触れています。有事においては組織と担当者にとっての「救命救急マニュアル」としても活用できます。
今後、本書は電子書籍でも発行される予定です。
新刊の概要
正式名称 : 「公務員の危機管理広報・メディア対応
- 非難報道・炎上・バッシングの予防と応急措置」
著者 : 宇於崎裕美
発行所 : 学陽書房 http://www.gakuyo.co.jp/
定価 : 2,750円(本体2,500円)
判型・ページ数: A5・176ページ
目次: 序章 不寛容社会到来
1 この世は過剰報道、炎上、クレームに満ちている
2 不祥事は「運命ではなく、変えられるシナリオ」
3 SNSが変えた“感情”伝達速度
4 前例主義は通じない
5 すでに競技ルールは変更された
6 コミュニケーションはフィギュアスケートに似ている
7 技術点だけではなく演技構成点も高めよう
8 クライシス・コミュニケーションの技術点と演技構成点の上げ方
第1章 私たちを取り巻く世界、報道の実態
1 同じ事故でも報道のされ方は違う
2 騒がれ方は被害の大きさに比例しない
3 マスコミやネットで騒がれる事柄は決まっている
4 報道はわかりやすいことが大切
5 事件・事故がなくても非難の矛先になる事象があると危ない
6 メディア対応とクレーム対応は違う
7 記者はクレーマーではない
第2章 最初の3時間、最初の3日間が勝負
1 初期対応のポイント
2 世間の人々が求めていること
3 スピードが命
4 正直になろう
5 「不明です」「未定です」も立派な説明
6 わかりやすさはどんな名文にも勝る
7 まず結論が先
8 評価は最初の3日間で決まる
9 裁判で勝っても評判はよくならない?
10 人々が問うのは法的責任だけではない
11 初期対応が運命を分ける
第3章 発表文書と想定問答集の作り方
1 立場を見極め方針を決める
2 発表資料の作成
3 想定問答集の作成
4 「言ってはいけないことリスト」の作成
5 FAQの作成とホームページ掲載
第4章 記者発表の仕方
1 記者クラブへのポジション・ペーパーの持ち込み
2 記者クラブで記者会見
3 記者クラブ“外”での記者会見
4 単独インタビュー
5 ホームページ、公式SNSでの掲載
第5章 記者発表後の対応
1 事後の問い合わせは多い
2 窓口は1か所に
3 回答の範囲
4 注意点
5 発表後のモニタリング
第6章 不祥事発生時の記者対応の勘所
1 ポジション・ペーパー
2 記者会見場の準備
3 記者会見開始前
4 受付の役割
5 会場の温度
6 大きな時計の設置
7 不祥事会見の時の服装
8 記者会見場への入退場
9 謝罪時の頭の下げ方と秒数
10 質問への回答の仕方
11 野次への対処
12 挑発的な記者との接し方
13 ぶら下がりや夜討ち朝駆けへの対応
第7章 報道対応FAQ
第8章 想定事例ごとの対処法のポイント
1 職員・関係者の犯罪
2 内部告発で不正が表に
3 意図的な情報漏洩(官製談合・機密情報の売買)
4 ハッカーによる攻撃
(図書館の利用者情報の流出・公民館など施節利用者情報の流出)
5 管理施設の不備でけが人が出た
6 新型コロナウイルスなど感染症患者についての公表範囲
7 いじめ(生徒間、職員間)
8 自然災害
9 学校給食のアレルギー事故
10 学校・管理施設での食中毒
11 LGBTQに関する問題発言
12 職員の情報発信で炎上
13 平時の広報が最良のリスクマネジメント
第9章 自分たちのせいではないが説明責任が問われるとき
1 誤報への対応
2 関係者が事件・事故・災害に巻き込まれたとき
3 事実関係で主張が異なる場合
第10章 平時にしておくべきこと
1 危機に備えてマニュアルを作成し平時に熟読
2 マニュアルのアップグレードーキーワードは「観察」、
「想像力」、「柔軟性」
3 管理職研修 - 真の目的は柔軟性の育成
4 不祥事を未然に防ぐためにすること
5 想像力の訓練「ネガティブ・ブレーンストーミング」のススメ
第11章 マニュアルがない場合、
マニュアルどおりにいかない場合の考え方
1 マニュアルの考え方
2 巧遅より拙速
3 「伝わらない」のは発表者の努力不足
4 口下手、シャイを言い訳にしてはいけない
5 やってしまった事ではなく、その後の対応で評価される
第12章 マニュアルをめぐる教訓
1 マニュアルの存在意義
2 マニュアルを使う側の意識の有無が結果を左右する
3 マニュアルは平時に見ておくもの
4 いざというときに有効な基本ルール
第13章 SNS対策
1 炎上は非難報道よりもやっかい
2 炎上への対応法 - (1)スピードが大事
3 炎上への対応法 - (2)メッセージを表明
4 炎上への対応法 - (3)誹謗中傷には毅然とした態度
参考: 危機に関する言葉の整理
著者略歴
宇於崎裕美(うおざきひろみ)
広報&危機管理広報コンサルタント、有限会社エンカツ社 代表取締役社長
横浜国立大学工学部安全工学科卒。つくば科学万博、リクルート、電通バーソン・マーステラ等勤務を経て1997年、有限会社エンカツ社を設立。国内外の官庁、企業、大学等において広報、リスク・コミュニケーション、クライシス・コミュニケーションに関する講演やメディアトレーニングを実施。これまでに、スペイン・カンタブリア州地域開発公社東京連絡事務所代表、横浜市西区「わが町西区売り込み隊」広報アドバイザー、多摩市 広報・PRアドバイザーを経験。
●現在
・横浜国立大学 非常勤講師(リスク共生社会創造センター)
・東京消防庁 広報広聴アドバイザー
・失敗学会 理事
・安全工学会 会員
・食生活ジャーナリストの会 会員
●著書・共著
・「不祥事が起こってしまった! - 企業ブランド価値を守るクライシス・コミュニケーション」(著書 2007年 経営書院)
・「クライシス・コミュニケーションの考え方、その理論と実践」(著書 2011年 経営書院)
・「人と組織の心理から読み解くリスク・コミュニケーション」(共著 2012年 日本規格協会)
・「リスクコミュニケーションの現場と実践」(著書 2018年 経営書院)等
●有限会社エンカツ社 https://enkatsu.jp/
「“円滑”なコミュニケーションとビジネスを実現するコンサルティング会社」