【名城大学】ラグビー元日本代表の小泉和也経済学部准教授が薬学部で講義
オリンピックなど世界レベルのスポーツ大会の開催意義などを解説
ラグビーの元日本代表で本学経済学部の小泉和也准教授が7月12日、八事キャンパスで行われた梅田孝教授が担当する薬学部の1年次開講科目「健康・スポーツ科学理論」の講義で登壇し、「Sports for all 国際スポーツ大会の意義と価値」と題して2コマ合わせて学生約280人に、ラグビーのワールドカップやオリンピックなど世界レベルのスポーツ大会の開催意義や中高年への運動機会の提供の重要性などを解説しました。
ラグビー日本代表の名誉の称号「CAP」やジャージも披露
経済学部で健康・スポーツ科学を担当し、体育の授業で学生を指導する小泉准教授は、いずれも強豪の山梨県立日川高校、早稲田大学、神戸製鋼でラグビー選手として活躍。ポジションはフランカー(フォワードの一員)で、日本代表として試合に出場すると与えられる名誉の称号「CAP(キャップ)」は12を数えます。現役引退後は神戸大学の大学院で学び、「中高年ラガーマンの競技性」についての研究に取り組みました。
小泉准教授はまず、自己紹介を兼ねて、早稲田大学時代に納得できるまでやり切る「ALL OUT」の考え方で練習に臨んでいたことや、指導者から「勝つために汚いプレーをする人がいるが、決して楽しいゲームはできない」との教えを受けたこと、ラグビーは「品位」「情熱」「結束」「規律」「尊重」の5つの要素からなり、「品位」が最も大事であることなどを紹介。日本代表のCAPも学生たちに披露しました。
小泉准教授は続いて、加齢による競技性の変化を明らかにすることを目指した大学院時代の研究について、研究の枠組みや調査の手法、「学生時代よりもマスターズ時代の方が運動、スポーツ活動を重要視している傾向がうかがえる」などとする分析結果を解説。また、オリンピックのスポーツビジネスとしての側面や、「ワールドマスターズゲームズ」という30歳以上のスポーツ愛好者なら誰もが参加できる生涯スポーツの国際大会についても紹介しました。
「高齢者にとって運動をする機会をつくることが大切」と小泉准教授
こうした解説の合間には、現役時代に3回受けたというドーピング検査について「『風邪薬やコーヒーはダメらしいぞ』などと、学生時代は何が禁止物質なのかよく分からなかった。薬剤師の力が必要だと思ったし、若い時からの教育が大事と感じた」と語り、最新のアンチ・ドーピングに関する知識を持つ薬剤師「スポーツ・ファーマシスト」の重要性を学生たちに語り掛けました。
また、小泉准教授は地域住民を対象に薬学部が主催する公開講座「健康づくりのための健康実践教室」の講師を梅田教授とともに務めていることから、学生たちに「参加者を集めて継続して行うことはすごく大変だが、高齢者にとって運動をする機会をつくることが大切。地域の方々の健康づくりを進める健康実践教室に興味を持ったら、ぜひ一緒にやりましょう」と呼び掛けていました。