【界 鬼怒川】200年の歴史を継ぐ「黒羽藍染」の若手職人による工房ツアーを開催~伝統工芸の技を体験、世界に1つだけの手ぬぐい作成~|期間:2023年3月1日~2024年2月20日

栃木県鬼怒川温泉にある温泉旅館「界 鬼怒川」では、2023年3月1日から2024年2月29日の期間、「200年の歴史を継ぐ黒羽藍染の若手職人による工房ツアー」を開催します。栃木県伝統工芸品「黒羽藍染」の技を今に伝える若手職人・小沼 雄大(おぬま ゆうた)氏の案内のもと、工房を見学します。デザインから型紙制作、染め上げまでの全工程を担う、小沼氏の技や使い込まれた道具、200年引き継がれてきた藍甕(あいがめ)(*1)を見ることができます。本取り組みは2021年より界全施設で実施している、職人・生産者と行うご当地楽文化体験「手業のひととき」の一環で、今年3年目を迎えます。
*1:藍甕…染料の藍をためておくかめ。

黒羽藍染職人・小沼 雄大氏と藍甕
黒羽藍染職人・小沼 雄大氏と藍甕

「手業のひととき」とは

「手業のひととき」とは、地域の文化を継承する職人や作家、生産者の方々に出会い、お客様がその希少な技を間近で見たり、舞台裏を知ったりできるご当地文化体験です。「界」では、ブランド発足以来、「その地域、その季節ならではのおもてなし」を提供しています。界のスタッフは職人や作家、生産者の方々から、ご当地の文化や手仕事を教わり、その地域に一層愛着を感じるという経験を重ねてきました。その経験を元に、お客様にも、ぜひ地域の文化を継承する職人や作家、生産者の手業に触れて欲しい、という思いで「手業のひととき」を 2021 年より開催しています。これまでに界全体で 700 名を超える利用がありました。
詳細URL:https://www.hoshinoresorts.com/sp/tewaza/

黒羽藍染とは

黒羽藍染のコースター
黒羽藍染のコースター

栃木県伝統工芸品に指定されている藍染。初代、紺屋新兵衛(*2)が舟運が盛んだった野州黒羽の地(現在の大田原市黒羽地区)に藍甕を埋め込み、材木商の印半纏(しるしばんてん)(*3)を染めていたのがその始まりです。豆汁(ごじる)(*4)に松の根を燃やして作る良質なすす(松煙墨(しょうえんずみ))を混ぜて、下染めする技法を用いており、藍の色合いが濃く、色褪せにくくなるのが特徴的です。
*2:紺屋…江戸時代に染物屋を指した言葉。またはその主人のこと。
*3:印半纏…背・えりなどに家号・氏名などを染め抜いた、はんてん。はっぴ。
*4:豆汁…水を含ませた大豆を挽き、絞って出た汁。

「手業のひととき」を担当する職人 黒羽藍染紺屋 小沼 雄大氏

黒羽藍染職人 小沼 雄大氏
黒羽藍染職人 小沼 雄大氏

<プロフィール>

1985年、栃木県大田原市生まれ。高校卒業後、江戸川区指定無形文化財・長板中形(ながいたちゅうがた)(*5)の技術保持者、松原 與七(よしち)氏に師事。24歳の時に家業を継ぎ、1804年創業の「黒羽藍染紺屋」の八代目となる。現在では黒羽藍染技術と藍染めの甕(かめ)を引き継ぐただ一人の職人。手がける多くの作品は「型染め」と呼ばれる、いくつもの工程を要する伝統技法によるもの。デザインから型紙制作、染め上げまで、手や指先が頼りの手仕事で、小沼氏の手は一年中藍に染まっています。
*5…型付けに長板を使う藍染めの技法。

<コメント> 

黒羽藍染紺屋は、江戸時代からこの地で藍染を始め今日に至っております。時代の変化とともに、その都度、工夫を重ねながら時代に応じて創作して参りました。界 鬼怒川にお越しいただいた方に館内のしつらえや装飾等をご覧いただき、身近に感じていただけて、大変ありがたく思います。「藍染」と言っても、手法や産地など様々ございますが、この黒羽の地に根付いた黒羽藍染紺屋の歴史と文化を、ぜひより深く知っていただけるとありがたく存じます。皆様にも、界 鬼怒川のみならず実際に工房へ足をお運びいただき、ご覧いただいた藍染がどの様にして模様が出て、どのような道具を用いているか等、より深く、より身近に体験やご説明を通して、藍染を感じていただければ大変嬉しく思います。

特徴1:創作染め「フリ」のオリジナル手ぬぐい作り【New】

小沼氏の指導のもと、創作染め「フリ」を体験する様子
小沼氏の指導のもと、創作染め「フリ」を体験する様子
染色の様子
染色の様子
手ぬぐいの完成品。同じ模様がない、世界に一つだけの手ぬぐい
手ぬぐいの完成品。同じ模様がない、世界に一つだけの手ぬぐい

工房では、小沼氏から黒羽藍染の特徴や歴史の説明を受けた後、自由な図柄表現ができる創作染め「フリ」の体験を行います。「フリ」とは、型染めで使用する糊を液状にし、筆や刷毛で思いのまま自由に描く、小沼氏が編み出した創作染めです。偶発的なしずくや線が入り混じり、世界に1つだけの模様が描けます。ご自身がデザインした手ぬぐいは小沼氏が染め、後日ご自宅に郵送します。

特徴2:デザインから染色まで一人で行う「型染め」の技を体験

小沼氏から教わりながら型紙を掘る様子
小沼氏から教わりながら型紙を掘る様子

工房では、実際に小沼氏が使っている型紙や道具、藍甕を見学しながら、「型染め」と呼ばれる伝統技法のプロセスを教わります。デザイン考案から、染めるための型紙づくり、糊付け、染色、洗い、乾燥など、多くの工程が職人一人の手で行われていることを知ることができます。また、一見、深い茶色に見える藍甕の液を通した布がなぜ、鮮やかな藍色になるのか、どのように濃淡をつけるか、その秘密を代々引き継がれてきた藍場(あいば)(*6)を見ながら解説を聞くことができます。
*6藍場…藍甕が並ぶ場所

特徴3:古典からモダンまで、多彩な模様・作品を見学

多彩な模様が特徴の小沼氏の作品
多彩な模様が特徴の小沼氏の作品

工房に併設されているギャラリーには、小沼氏が手がけた作品が並びます。市松模様や麻の葉模様など、老舗紺屋ならではの古典模様から、小沼氏自らがあみ出したオリジナルのものまで、約6000種類の模様を駆使して多彩な作品が生み出されています。作品を見るだけでも楽しめますが、模様に込められた縁起担ぎの意味合いや当時の文化を作り手から教わることで、より黒羽藍染の奥深さを知ることができます。また、型紙を使わない、小沼氏オリジナルのモダンな模様や、マスクやスニーカーなど現代の生活にも取り入れやすい作品も見どころです。

【ご参考】1泊2日の滞在で「黒羽藍染」に触れる

黒羽藍染をしつらえた客室「ご当地部屋 とちぎ民藝の間」
黒羽藍染をしつらえた客室「ご当地部屋 とちぎ民藝の間」
黒羽藍染の灯籠
黒羽藍染の灯籠
オリジナルのバッグ
オリジナルのバッグ

界 鬼怒川の館内では、至る所で黒羽藍染に触れることができます。客室には小沼氏が手がけたベッドライナーや障子、クッションなどを設えています。中庭を囲む通路には麻の葉模様が施された藍染の灯籠が並び、夕暮れ時になると暖かい光が足元を照らします。また、ツアー参加者の特典として、小沼氏が今回のために制作したオリジナルのバックをプレゼントしています。型染めで染め上げられた菊の柄と小沼氏オリジナルの模様の2種から選ぶことができ、館内を移動する際の小物入れにもぴったりです。

モデルスケジュール

黒羽藍染の団扇が並ぶ湯上がり処
黒羽藍染の団扇が並ぶ湯上がり処

<1日目>
15:00 チェックイン・ご当地部屋で黒羽藍染のアイテムに触れる
16:00 オリジナルバックを持って温泉へ
17:00 入浴後は黒羽藍染の団扇が並ぶ湯上がり処で湯涼み
17:30 夕食
<2日目>
08:00 朝食
11:00 チェックアウト
13:00 手業のひととき「200年の歴史を継ぐ黒羽藍染の若手職人による工房ツアー」
15:00 終了

「200年の歴史を継ぐ黒羽藍染の若手職人による工房ツアー」概要

■期間:2023年3月7、21日、4月4、18日、5月2、16日、6月6、20日、7月4、18日、
8月1、15日、9月5、19日、10月3、17日、11月7、21日、
2024年1月9、23日、2月6、20日
■時間:宿泊翌日13:00~15:00
■場所:「黒羽藍染紺屋」 栃木県大田原市黒羽向町88(現地集合解散)
■料金:1名11,000円(税込、宿泊費別)
■定員:1日1~6名
■受付:公式サイトにて4日前まで受付

「界」とは

「界」は星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランドです。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、季節の移ろいや和の趣、伝統を生かしながら現代のニーズに合わせたおもてなしを追求しています。また、その地域の伝統文化や工芸を体験する「ご当地楽」や、地域の文化に触れる客室「ご当地部屋」が特徴です。2022年11月には、21施設目となる「界 出雲」が島根県・出雲ひのみさき温泉に、22施設目となる「界 雲仙」が長崎県・雲仙温泉に新規開業しました。
https://hoshinoresorts.com/ja/brands/kai/

界 鬼怒川 (栃木県・鬼怒川温泉)

鬼怒川の渓流に面した小高い丘の上に位置する温泉旅館。益子焼や黒羽藍染、大谷石などが館内に散りばめられ、木々に囲まれた中庭からは四季の景色が望めます。春は桜並木を望む花見風呂、秋は紅葉を愛でながらの湯浴みも楽しめます。
栃木県日光市鬼怒川温泉滝308/客室 48室
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaikinugawa/


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