株式会社土屋が、利用者と様々な障害福祉サービスをつなぐ、 相談支援事業所Nexus(ネクサス)土屋を設立!12月より本格稼働
~三重より全国へ 利用者と福祉サービスの連携を~
株式会社土屋(本社:岡山県井原市、代表取締役:高浜 敏之、在籍人数:約1,400人)・ホームケア土屋は、重度訪問介護(重度の障害をお持ちの方に対する訪問介護サービス)を全国で展開し、高齢者向けデイサービスや訪問看護も行うソーシャルビジネス企業です。
2021年10月に当社では福祉サービス相談支援所であるNexus(ネクサス)土屋を立ち上げ、準備期間を経て、12月より本格稼働しましたことをご報告いたします。
当社の理念の下、「共生社会」を目指して、野呂 一樹(ホームケア土屋 関西 ブロックマネージャー)が本事業を構想し、実現の運びに。相談支援専門員の池田 博実が、ネクサス土屋を動かします。
今回は、野呂 一樹と池田 博実のインタビューより、障害をお持ちの方が、どのように地域で自分らしく暮らしていけるのか、福祉の実情と展望をお伝えします。
Nexus(ネクサス)土屋について
ネクサス土屋は三重県四日市よりスタートした相談支援事業所です。障害福祉サービスを受けるための計画相談だけではなく、利用者と様々な障害福祉サービスをつなぎ、生活全般に関わることで、障害や難病をお持ちの方が地域の中で「共生社会」の一員として暮らすことを目的としています。そういう社会を目指す当社のブロックマネージャー・野呂 一樹の想いに、相談支援専門員の池田 博実が賛同。二人の連携により、ネクサス土屋は立ち上がりました。
Nexus (ネクサス) 土屋~福祉サービス相談支援所
URL: https://bit.ly/nexus_press20220106
ネクサス土屋、立ち上げの意義
野呂 一樹
当社が、この度、ネクサス土屋を立ち上げたのには、二つの理由があります。
一つ目が、当社の理念である「小さな声」を探し求めること。そして二つ目が、その声の持ち主(利用者)を、それぞれのニーズに合った様々な福祉サービスにつなぐことです。
(1) 「小さな声」をキャッチする
当社は重度訪問介護(重訪)のサービスを利用者に届けることを主軸としていますが、様々な障害福祉サービスがある中で、重訪はその一つでしかありません。つまり、現在の当社では、重訪以外のサービスを求める声に応えることが難しい。
地域で障害福祉サービスを受けられずに困っている方々を最も把握しやすいのは相談支援事業所です。地域や医療、行政などから様々な「小さな声」をキャッチするための窓口として、ネクサス土屋は大きな意味を成すと思います。
(2) 利用者と福祉サービスをつなぐ
障害福祉サービスには、重訪(在宅支援)、居宅介護、生活介護、就労継続支援A型・B型、放課後等デイサービスなど、様々あります。ネクサス土屋では、相談を受けた利用者を、そうした福祉事業所・医療・行政など、各自のニーズにあった福祉サービスにつなぐことができます。
利用者がよりよい地域生活を送るためには、行政との折衝、保護者との関係、他の事業所との連携を図る相談支援事業所が必要です。とりわけ、人材不足の現状において、他事業所との連携は必須です。ネクサス土屋は、まさにその取りまとめ役として、中心となって動いていく形態を目指しています。
ネクサス土屋の実際の動き
池田 博実
地域生活をするためには、ケースワーク(個別援助)とソーシャルワーク(地域福祉)の両輪が必要ですが、一般の相談支援事業では、福祉サービスを受けるためのプラン作りをするケースワークが圧倒的です。
なぜかというと、一般の相談支援専門員が抱える案件は80~100件と非常に多いです。そうなると、定期的なモニタリングや計画案作りに追われ、ケースワークで手一杯になります。
しかし、それだけでは地域生活は成り立ちません。生活全般を支えるには、ソーシャルワークによる支援も必要です。利用者に情報を提供し、社会資源を広げることで、暮らしやすい地域環境を作ることが大切です。
そのため、ネクサス土屋では取り扱い案件数を40件に抑え、利用者が地域で暮らせる環境を整えるために、住む場所と日中活動の場を用意することを重視しています。具体的には福祉サービスが必要な方にはプランを作り、当社や他の福祉事業所につないだり、医療が必要な方には医療につないだりと、利用者のニーズと福祉サービスを結び付けていきます。
また最近、福祉関係の知り合いの方から相談を受けて地域の課題をお伝えしたところ、自立支援協議会が来年度から就Bとグループホームを立ち上げることになりました。横のつながりによって社会資源が広がっていくという、ソーシャルワークの典型例だと思います。
利用者は社会資源の使い方すら知らないことが多いです。その方の主体性を活かすために、情報提供して、様々な選択肢を提案すること。それを実行するのがネクサス土屋の大切な仕事ですし、ケースワークで個人の相談に乗るだけではなく、ソーシャルワークによる支援も行っていく。まさに、それが「共生社会」につながっていくと思います。
当社におけるネクサス土屋の在り方
野呂 一樹
当社は規模が大きくなり、ブランド力が必要とされる段階に入ってきたと考えています。本業以外に、カルチャー、SDGs、CSRなどが必要とされています。ネクサス土屋は、他の相談支援事業所と異なり、このソーシャルな部分に位置づけられます。
当社のビジョンである「多様性のある社会」。そこに到達するために、ネクサス土屋が重訪に収まらない様々な「小さな声」を聞き、他の福祉サービスとつなげていきたいと思っています。
一方で、ネクサス土屋で相談を受けた利用者を、「ホームケア土屋」の重訪サービスや、当社の他の福祉サービスである生活介護事業所(アクティブプレイス)や就B(アグリ)、高齢者デイサービス、保育とつなげることで、当社がワンチームとなって収益を図ることを目指しています。
ネクサス土屋の地域における在り方
池田 博実
一般的に福祉サービスは行政に相談することで始めてスタートしますが、私自身のこれまでの活動で多方面につながりがありますので、ネクサス土屋には知り合いの医療関係者などから、行政がまだ把握していない「地域の声」が直接届きます。
例えば、先日病院から、「20年間、精神科病棟に長期入院していた方を地域移行したいので対応してほしい」というご相談がありました。この方は重訪や居宅介護などのサービスを必要としないことから収益に関係せず、相談支援専門員が敬遠してしまう。こういう方はたくさんいます。
5、6年前から精神障害者の地域移行が言われるようになり、医療・福祉サービスでも長期入院の方をどうするかが地域、国の課題になっています。こうした人たちの「小さな声」をキャッチするのが、当社の掲げている真のアウトリーチだと思います。
ネクサス土屋の今後の展開
野呂 一樹
まずは三重でしっかりと足固めをし、様々な福祉サービスに利用者をつなげる「共生社会」を実現します。そして、それを全国に拡げていく。
当社の中心は重訪ですが、利用者は重訪以外にも様々なニーズがある。そこにつなげることにより、利用者から見ると、むしろネクサス土屋が中心となって、当社のみならず、他の福祉サービスを動かしていく形を作っていきたいと思っています。
それとともに、当社においては、相談支援専門員を全国の各ブロックに一人ずつ配置することにより、その方が入り口となって重訪の利用者を引き受けて、ホームケア土屋につなげていきたいです。
今後の展望
野呂 一樹
当社には、ミッションの他に、「多様性」というビジョンがあります。それに向けて、ネクサス土屋は、地域で困っている方々がサービスを選択できる包括的なシステムを作っていきたいと思っています。
例えば、重訪で1対1の在宅支援がいいという人もいれば、グループホームで集団生活を送るほうがいいという人もいます。いろんな選択肢があっていいと思うんです。
大切なのは、利用者に寄り添った視点を持つことです。直接、当社の利益にならなくても、その人にとって、選択できる、多様性のある社会を目指していければと考えています。それができるのがネクサス土屋だと思っています。
池田 博実
私は当社の理念に共感して、それを実現化する方法を提案できるのではという想いで入社しました。それには個人と地域をつなぐネクサス土屋の存在が大きいと思います。またそれだけなく、自分が実際に地域に出て、活動することで、地域のニーズを当社につないで、その理念を具体化していきたいと考えています。
個人的には、今後、支援の幅を広げるために、介護保険の方のケアマネージャーの資格を取ることも考えています。障害をお持ちの方も、65歳になった時点で、障害福祉よりも介護保険の方が優先されます。今、障害福祉サービスを受けている方が介護保険に移った時に、引き続き関わりを持てて、ずっと支えられることが、地域福祉の在り方と考えています。
関連URL
公式サイト
株式会社土屋(tcy.co.jp)
https://bit.ly/tsuchiya_press20220106
Nexus(ネクサス)土屋~福祉サービス相談支援所
https://bit.ly/nexus_press20220106
公式Twitter
公式YouTubeチャンネル
会社概要
会社名 :株式会社土屋
所在地 :岡山県井原市井原町192-2 久安セントラルビル2F
代表取締役:高浜 敏之
設立 :2020年8月
事業内容 :障害福祉サービス事業及び地域生活支援事業、
介護保険法に基づく居宅サービス事業、
講演会及び講習会等の企画・開催及び運営事業、研修事業、
訪問看護事業