新型コロナウイルス感染症に関する国民アンケート(第二報)
自分への感染不安と購買行動・日常行動の態様について
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に拡大する中、これまでそして現在の国民の意識や行動を明らかにするために、株式会社サーベイリサーチセンターでは、全国47都道府県にお住まいの20歳以上の男女に対するインターネットリサーチモニターに対する自主調査を実施し、2020年3月11日にその第一報を公表しました。
この度『自分への感染不安と購買行動・日常行動の態様について』と題した第二報を公表しましたので、お知らせします。
ポイント
〔自分への感染の不安の受け止め方〕
自分への感染の不安を感じている人の広がる順番は「若年層」→「首都圏居住者」→「ファミリー層や基礎疾患のある人との同居者」。
自分が新型コロナウイルス感染症に感染する不安について、強い不安を感じているのは30代が31.6%、60代以上が18.7%と、意外にも若い年代が多い。(p.3)
但し、20代の21.1%は不安を感じておらず、60代以上の16.0%に比べ5%程度ではあるが懸念度が低い。(p.3)
時系列で整理すると、まず「若年層」が自分が感染することに不安を感じはじめ、その後、「首都圏居住者」、「乳幼児~高校生」や「基礎疾患」のある人の同居者が不安を感じるようになっている。(p.2)
〔自分への感染の不安の程度と消費行動〕
マスクは32.1%、アルコール消毒液は24.0%が買い増し意向。不安でも冷静な消費行動を。
自身の感染の不安が強い人の消費行動は、あらゆる商品の買い増し意向が強く、特にマスク、アルコール消毒液、除菌・抗菌用品については約4割の人が通常よりも多めに購入する意向を示している。(p.8)
一方、自身の感染の不安を感じていない人は、マスクでも買い増し意向があるのは約2割となっている。(p.8)
〔自分への感染の不安の程度と防疫行動〕
(手洗いやマスクなど)特に何も行っていない人が全体の5.6%。
自分が感染する不安を感じている人は、利用・参加の予定や交通手段を避け、感染防止に努めている人が多い。(p.10-11)
不安感は消費行動では買い増し意向に影響しているが、日常活動では抑制がかかっている。
一方で、感染の不安を感じていない人は、15.4%もの人(全体では6.3%)が感染防止のために、特に気をつけて行っていることはないと回答しており、この層は日常行動も通常通り行ってしまっているため、感染拡大の懸念要因といえる。(p.9)
不安の有無にかかわらず、20代は外食や飲み会、旅行、スポーツジム、コンサートに参加してしまう傾向があり、60代は冠婚葬祭に参加してしまい、行動に抑制がかからない人も一定程度出現している。(p.10)
〔正しく不安を持ってもらうことが重要で、うわさを抑制し、事実・規範を含めた報道が重要〕
テレビが拡散を助長している可能性
トイレットペーパーのうわさの初回タッチポイントとして、 「テレビ」 が46.7%と最も多く、うわさの拡散に貢献してしまっている。(p.6)
うわさを初めて知った媒体は、20代は「Twitter」26.0% 、「テレビ」31.6%に対し、60代以上はTwitterを含めたインターネットが15.1%、「テレビ」59.1%となっているため、若年者にTwitterで拡散したうわさがテレビを通じて年配層に広がっているというケースも考えられる。(p.6)