【岡山理科大学】富士登山の経験を生き生きと報告 富士山の魅力を読みとく基盤教育科目
富士山の自然や文化について登山を通して理解し、その魅力を学ぶ岡山理科大学の基盤教育科目「文化を読みとくB」と「自然を読みとく」の現地演習の報告会が10月1日、岡山理科大学C2号館であり、10人の学生たちが富士山での体験を生き生きと語りました。
富士山五合目までを対象とした「文化を読みとくB(富士山の魅力)」は昨年度スタート。今年度は五合目から頂上までを対象にした「自然を読みとく(富士山の魅力)」が加わりました。現地演習は「文化を読みとくB」が9月3~5日、「自然を読みとく」は8月23~25日に行われました。
今年は、864年による噴火で溶岩流上に形成された「青木ヶ原樹海」も訪れ、広大な原生林や溶岩洞穴などを目の当たりにしました。
報告会では急激に気温が変化する富士山の天候、標高2,400~2,600㍍の森林限界をはじめ、溶岩でできた独特の地形、富士山に生息しているカヤクグリ、ルリビタキ、キビタキといった鳥類や高山植物など、自分の五感で感じ取った富士山の様子を、学生たちが生き生きと報告しました。また、青木ヶ原樹海は溶岩流上にあるため土壌が未発達で、倒木が多く、そこにまた新しい木が育つ「倒木更新」についても強く印象に残ったようでした。
学生たちの口からは「一生の思い出になった」「また来年も行きたい」との声も聞かれました。
報告会には授業を担当している、いずれも富士山登山ガイドの宮下竣吉客員教授、渡邉守さん、千代慧さんも出席して、発表を見守りました。
宮下客員教授は総評で、「大切なのは富士登山で何を感じるか、ということ。それは心次第です。自然の偉大さを感じると謙虚になり、自分自身を発見するきっかけにもなります。この経験はこれからの人生のアドバンテージになります。皆さんは自分の付加価値を上げたはずです。自分の素晴らしさを再発見してほしい」と話し、全員に富士山登山証を手渡しました。
ここからは登山演習のさまざまな場面を紹介します(すべて渡邉守さん撮影)