「第8回院生サミット」開催 近畿大学大学院研究科が集結、研究成果を発表
近畿大学(大阪府東大阪市)は、平成30年(2018年)9月16日(日)、「多様な社会・文化をめざして―KINDAIのSDGs※ への取り組み―」をテーマに、東大阪、奈良、大阪狭山、和歌山、広島、福岡の各キャンパスの大学院生らが東大阪キャンパスに一堂に会して研究成果を発表する「サイエンスネットワーク 2018・第8回院生サミット」を開催します。
※持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)とは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本としても積極的に取り組んでいます。
【本件のポイント】
●近畿大学大学院の文系研究科と理系研究科が一堂に会し、日頃の研究成果を発表
●大学院生・学部生・教職員等が交流し、基礎研究と実学研究の融合を目指してオール近大のサイエンスネットワークを形成
●持続可能な社会に向けたKINDAIのSDGsへの取り組みとして、多様な社会・文化に対応した学術振興・産学連携・地域連携の推進に寄与する若手研究者を育成
【本件の概要】
「院生サミット」は、全国のキャンパスに在籍している近畿大学大学院の院生を中心に、日頃の研究成果を発表・意見交換するとともに、大学院生・学部生・教員等が交流することで、日本の将来を担う高い志を持った若手研究者・技術者を育成することを目標として、平成21年(2009年)に初めて開催されました。
近畿大学大学院は法学研究科、商学研究科、経済学研究科、総合文化研究科の文系4研究科と総合理工学研究科、薬学研究科、農学研究科、医学研究科、生物理工学研究科、システム工学研究科、産業理工学研究科の理系7研究科からなっており、第8回目となる今回の院生サミットは総合文化研究科が幹事研究科となって、オール近大の力で学術振興・社会貢献の推進に寄与すべく、研究発表や意見交換などを行います。
■日 時:平成30年(2018年)9月16日(日)12:30~20:00(開場11:30)
■場 所:近畿大学東大阪キャンパス G館
(大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬駅」から徒歩15分)
■参加者:近畿大学 大学院生、学部生、教職員 約300人
■講 演:近畿大学 副学長 髙宮 いづみ「エジプト考古学を志して新しい世界を知る」
■内 容:口頭報告(15演題)、ショートプレゼンテーション(54演題)、ポスター報告(121演題)
■聴 講:一般の方も入場可能(無料、申込不要)。情報交換会は入場いただけません。
【プログラム】
11:30~12:30 受付
12:30~12:40 開会の言葉:総合文化研究科長 藤田 香
開会挨拶 :近畿大学 学長 細井 美彦
12:40~13:20 講演「エジプト考古学を志して新しい世界を知る」
近畿大学 副学長 髙宮 いづみ
13:20~13:30 休憩・会場移動
13:30~15:40 口頭報告
15:40~15:50 休憩・会場移動
15:50~17:00 ショートプレゼンテーション(ポスター報告者)
17:00~17:10 休憩・会場移動
17:10~18:30 ポスター報告
18:30~18:40 休憩・会場移動
18:40~20:00 情報交換会(懇親会)BLOSSOM CAFÉ
総 評:近畿大学大学院部長 松本 和也
閉会挨拶:総合文化研究科長補佐 鈴木 拓也
※一部変更になる場合があります。
【講演概要】
「エジプト考古学を志して新しい世界を知る」
近畿大学副学長 髙宮 いづみ
私が専門とする「エジプト学」は、日本において極めてマイナーな学術分野であるため、大学院に進んだ当初から将来研究者の職に就けるとはほとんど期待できなかった。それでも大学院に進学したのは、生来ののんきな性格に加えて、だめなら別の道に進む覚悟もあったからである。大学院に入ってからエジプト調査に参加する機会を与えられ、エジプト考古学を学んで実践するためには、実に多岐にわたる技術と能力が必要であること気づかされた。ディシプリンとしての考古学とエジプト学の他に、エジプトで調査をするためにアラビア語とイスラーム文化を学んで現地の人々と交渉をしなければならず、調査の成果は欧米の学会で発表しなければならなかった。さらに、料理・電気工事・トイレ直し等の技は、エジプトで生活するために必須であった。気がつけば、研究者にならなくとも十分に生きていける多様な技とグローバルなたくましさを、好きな学術研究とともに学んだのが大学院時代であった。
【略歴】
早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学、ケンブリッジ大学考古・人類学科 M.Phil.修了。早稲田大学文学部助手、同非常勤講師を経て、現在近畿大学副学長。
酒史学会理事、早稲田大学考古学会評議員、日本エジプト学会監査。専門はエジプトの初期国家形成過程と古代エジプト社会に関する考古学的研究。1980年代中葉からエジプト・アラブ共和国において考古学的調査に参加し、現在ヒエラコンポリス遺跡とアブ・シール南遺跡で発掘調査を継続中。
【関連リンク】
文芸学部文化・歴史学科 教授 髙宮 いづみ(タカミヤ イヅミ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/1151-takamiya-izumi.html