【西表島ホテル】日本初の「エコツーリズムホテル」を目指します
西表石垣国立公園に位置するリゾート「星野リゾート 西表島(いりおもてじま)ホテル」は、島の自然環境を保護し、持続可能な観光の仕組みを作るため、日本初の「エコツーリズムホテル」を目指します。その一環として、2021年春から、「エコロジカルなホテル運営」「島の魅力と価値を感じるネイチャーツアー」「イリオモテヤマネコの保護活動」の3つの取り組みをスタートします。これまで星野リゾートが行ってきた環境経営の知見を活かして、西表島においても持続可能な観光の仕組みを構築してまいります。
背景
西表島ホテルを運営する星野リゾートでは、環境経営に力を入れています。軽井沢事業所では、2011年11月に、ホテル業界初のゼロ・エミッション*1を達成しました。現在も自家水力発電、地熱利用設備の導入、温泉排熱利用設備の導入によってエネルギーの約7割を自給自足しています。また、森の生き物をこよなく愛する専門集団「ピッキオ」は、森の価値を高めることをテーマにしたネイチャーツアーを行っています。それが事業として成り立っていることに加えて、人とクマの共存を目指したツキノワグマの調査研究を、ツアーや地域貢献に活かしていることが評価され、2005年には環境省「第1回エコツーリズム大賞」大賞を受賞しました。これらをはじめとした「星野リゾートの環境経営」の知見を活かして、西表島においても持続可能な観光の仕組みを構築したく、エコツーリズムホテルを目指す運びとなりました。
*1 運営によって生じる廃棄物の単純焼却・埋め立てゴミゼロ=リサイクル率100%
日本初のエコツーリズムホテルの3つの活動
1 エコロジカルなホテル運営
星野リゾートでは、日本各地の施設において環境負荷を軽減した運営を行っており、プラスチックごみを減らす取り組みは、その一環です。西表島ホテルにおいても、まずは「ペットボトルフリー」「1WAYプラスチックフリー」に挑戦し、ゼロ・エミッションを目指します。たとえば、客室でのペットボトルウォーターサービス、ショップや自販機での販売を廃止します。また、館内にウォーターサーバー(利用無料)を設置し、ゲストにはマイボトルの持参を推奨。お持ちでない方に向けてボトルのレンタルサービスを始めます。さらに、歯ブラシやクシ、髭剃りなど、1WAY(使い捨て)アメニティの提供もやめ、ゲストにアメニティ持参をご案内します。ショップで取り扱う商品は、1WAYではないものに切り替えます。
2 島の魅力と価値を感じるネイチャーツアー
西表島の魅力のひとつは、絶滅危惧種および国の特別天然記念物であるイリオモテヤマネコをはじめ、固有種や絶滅危惧種などが多く生育・生息する「生物多様性」です。その価値が認められ、世界自然遺産の候補地として選定されました。島の自然を守り継いでいくために、当ホテルでは、自然をこよなく愛する西表島在住のナチュラリスト*2ガイドと協働して、島の魅力と価値について深く知ることのできるネイチャーツアーを実施します。ツアーのフィールドは、ジャングル、珊瑚礁の海、マングローブに囲まれた川とバリエーション豊かです。通年で展開しているので、ゲストは、365日いつでも参加できます。
*2 大辞泉:自然に関心をもって、積極的に自然に親しむ人。また、自然の動植物を観察・研究する人。
3 イリオモテヤマネコの保護活動
絶滅危惧種のイリオモテヤマネコの保護活動として、「ロードキル防止」に向けた取り組みを行います。指揮するのは「ピッキオ」。本拠地である軽井沢を中心に活動していますが、2021年3月に西表島での活動を始動しました。軽井沢では、人とクマとの共存をめざして「人の安全を守ること」と「野生のクマを絶滅させないこと」の両立を追求し、人とクマが適度な距離を保ちながら共に暮らす方法を模索、実践してきました。そのノウハウを西表島で存分に活かします。また、イリオモテヤマネコの保護のみにとどまらず、西表島の生物多様性の保全にも貢献します。ピッキオ始動のほかにも、イリオモテヤマネコや島の自然について学ぶプログラム「やまねこの学校」や、チェックイン時のご案内をとおして、ゲストがロードキルのことを知る機会を提供します。正しい知識を得ることで、ゲストひとりひとりが、間接的にロードキル防止に貢献できる提案です。
星野リゾート 西表島ホテル
西表島は西表石垣国立公園にあり、珊瑚礁の海に囲まれ、90%がジャングルに覆われた島です。特別天然記念物のイリオモテヤマネコをはじめとした希少な動植物が生息していることから、「日本最後の秘境」とも称されています。西表島ホテルはその西表島にある島内最大規模のリゾートホテルです。
所在地 :〒907-1541 沖縄県八重山郡竹富町上原2-2/客室数 139室
/https://iriomotehotel.com/