次世代型ロボット支援手術システム「CORI」を国内初導入 より短時間で高精度なオーダーメイド膝手術が可能に
近畿大学病院(大阪府大阪狭山市)は、変形性膝関節症、関節リウマチ、スポーツや外傷による後遺症などに対する人工関節置換術に用いる次世代型ロボット支援手術システム「CORI(Core of Real Intelligence)サージカルシステム」(Smith&Nephew社製)を、令和3年(2021年)10月22日(金)に日本で初めて導入します。
【本件のポイント】
●現状の機器より小型で高速処理が可能な次世代型ロボット支援手術システム「CORI」を導入
●骨切除にかかる時間が短くなり、患者にとってより負担の少ない膝手術が可能に
●高精度なオーダーメイド手術による、術後QOL(クオリティオブライフ)のさらなる向上に期待
【本件の内容】
近畿大学病院は、平成29年(2017年)4月に人工関節センターを設立し、人工膝関節置換術後の早期回復に向けた診療技術の開発などを通じて、患者に満足度の高い診療を提供することを目指しています。
今回導入するロボット支援手術システム「CORI」は、膝の人工膝関節置換術の際に使用するもので、平成31年(2019年)に当院が日本で初めて導入した「NAVIO」の次世代機として開発されました。NAVIOのノウハウを踏襲しつつ、骨を削るスピードが約29%向上したことで、手術時間の短縮が期待できます。また、骨を削るドリルの制御能力や赤外線カメラの反応速度が向上したことによって、これまで以上に正確な骨掘削が可能になり、患者の膝の状態に応じたオーダーメイド手術を提供できるようになります。さらに、小型化によって、手術室内での移動も容易になりました。
人工膝関節の全置換術では膝十字靭帯を切除する場合が多く、膝十字靭帯を温存して高機能の膝関節を再建するには、高い精度でのインプラント設置が求められます。CORIは、そうした十字靭帯温存型人工膝関節置換術にも対応しており、患者の要望や膝の状態に適したオーダーメイドの手術支援によって、健康な膝関節と変わらない曲がりやすさを取り戻し、術後の早期回復・社会復帰や、QOLの更なる向上に貢献することが期待できます。
【関連リンク】
近畿大学病院
https://www.med.kindai.ac.jp/