日経BPコンサルティング調べ 「Webブランド調査2022-秋冬」調査結果を発表 Webサイトのブランド力、総合編トップは「楽天市場」 一般企業サイト編のトップ3は、 「サントリー」「マクドナルド公式サイト」 「ユニクロ公式オンラインストア|ユニクロ」
株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、3万人以上のネットユーザーが国内500のサイトを評価する「Webブランド調査2022-秋冬」の結果をまとめました。Webサイトのリニューアルの効果や製品への関心、企業の好感度への影響等を明らかにするもので、2022年12月20日に調査報告書を発行・発売しました。報告書は年に2度発行してします(「春夏編」「秋冬編」)。
調査結果のポイント
●総合ランキングTOP3は「楽天市場」「Yahoo! JAPAN」「Google」
●一般企業編(インターネット専業企業を除く)では、「サントリー」が2021-秋冬以来の首位を獲得。第2位は「マクドナルド公式サイト」、第3位は「ユニクロ公式オンラインストア|ユニクロ」
●スコア上昇サイトトップ3は「東芝」「ピザハット」「auカブコム証券」
■総合ランキングは、「楽天市場」が2021-秋冬以来の首位を獲得。第2位は「Yahoo! JAPAN」、第3位は「Google」
調査対象500サイト中の総合ランキング第1位となったのは、「楽天市場」。前々回(2021-秋冬)以来の首位を獲得した。第2位は前回トップの「Yahoo! JAPAN」、3位は「Google」となった。(図表1)。
第1位の「楽天市場」のWebブランド指数(WBI)は、前回107.8ポイントから2.2ポイント増の110.0ポイント。WBIを構成する6つの個別評価指標※1のうち、サイト接触による、製品・サービスへの意識変化を示す「態度変容:製品・サービス」のスコアが16.8ポイント増で78.1ポイント。さらに、キャンペーンコンテンツの利用などの「行動喚起」のスコアは161.2ポイントと極めて高い評価を獲得した。一般のネットユーザーから、日々の生活に密着したオンラインショッピングサイトとして高い支持を得ている。
※1:WBIは、「アクセス頻度」「サイト・ユーザビリティ」「サイト・ロイヤルティ」「態度変容:製品・サービス」「態度変容:企業活動」「行動喚起」の6つの個別評価指標で構成している。
■一般企業サイト編は、「サントリー」がトップに返り咲く。第2位は「マクドナルド公式サイト」、第3位は「ユニクロ公式オンラインストア|ユニクロ」
一般企業サイト(インターネット専業企業サイトを除く)のトップ3は、「サントリー」「マクドナルド公式サイト」「ユニクロ公式オンラインストア|ユニクロ」となった(図表2)。
「サントリー」は、一般企業サイト内順位が前回第2位から第1位に上昇し、前々回(2021-秋冬)以来のトップ。500サイトでの全体順位は第8位となった。WBIは前回のスコアから0.7ポイント減の74.1ポイントだった(図表2)。個別の指標では、「態度変容:企業活動」が8.3ポイント増の72.0ポイント(図表3)。「態度変容:企業活動」を構成する個別項目のうち、「運営主が気に入った、好きになった」が第2位の高評価を獲得した。トップページのキービジュアルで発信されている「水と生きる」や「人生には、飲食店がいる。」など、企業姿勢が伝わるメッセージを通じて、運営主に対する好感を得ている。
第2位の「マクドナルド公式サイト」は、500サイトの全体順位で前回第22位から第9位に順位を上げた。WBIは、前回から6.4ポイント増の73.6ポイントとなった(図表2)。個別の指標のうち、利便性や信頼性などサイトの印象を評価する「サイト・ロイヤルティ」が前回から8.0ポイント増の69.9ポイント(図表5)。高いアクセス頻度を背景に、製品・サービスの購入やキャンペーン利用などで「役に立つ」サイトとして高評価を獲得した。
スコア上昇サイトは、「東芝」「ピザハット」「auカブコム証券」
前回から今回にかけてスコアが大きく上昇したサイトのトップ3は「東芝」「ピザハット」「auカブコム証券」となった(図表4)。「東芝」は前回から16.1ポイント増の61.4ポイント、「ピザハット」は13.3ポイント増の59.7ポイントだった。
「東芝」は6つの個別指数全ての評価が前回を上回った。今回トップページのリニューアルが行われており、サイトの使い勝手を表す「サイト・ユーザビリティ」のスコアは前回42.6ポイントから9.6ポイント増の52.2ポイント。また、「態度変容:企業活動」が前回49.8ポイントから、今回85.4ポイントと大幅に上昇した。同社はいまだに経営再建の途上にあるが、トップページ上での企業理念や経営戦略についての情報発信が拡充されたことが高評価につながったと考えられる。
「ピザハット」においても6つの個別指数全ての評価が前回を上回った。「サイト・ユーザビリティ」「行動喚起」「態度変容:企業活動」の3つの個別指標で大きく評価が上昇した。自由意見では、サイト上のクーポンや割引の利用についての言及がみられ、来訪者の関心を得ていることが伺える。
■企業活動への理解、関心などの意識変化を測る「態度変容:企業活動」は「トヨタ自動車(製品情報サイト)」がトップ
最近のWebブランド調査の傾向として、企業理念・パーパスやサステナビリティへの取り組みに関する発信を強化するサイトが増えている。本調査の個別指標の1つである「態度変容:企業活動」で高いスコアを獲得したサイトを見ると、トップ3は「トヨタ自動車(製品情報サイト)」「東芝」「トヨタ自動車 公式企業サイト」となった(図表6)。首位となった「トヨタ自動車(製品情報サイト)」は、製品情報の発信が中心だが、「トヨタの技術」として安全技術や自動運転技術を紹介するコンテンツを設けており、企業としての取組みが伝わる内容となっている。最近では、企業情報サイトだけではなく、製品・サービス情報が中心のサイトであっても、企業理念・パーパスなどのメッセージ発信や、サステナビリティ、社会課題と関連付けた取り組み等を紹介するコンテンツが増加傾向で、回答者からの関心も高まりつつあるといえる。
企業サイトの情報発信が変わっていく中で、一般生活者のサイトの見方や評価も今後一層、変化していく可能性がある。マーケティングや広報活動におけるサイトの貢献度を本調査で確認し、顧客接点の改善やブランド力の強化に、ぜひお役立ていただきたい。
図表1●Webブランド指数 総合ランキング トップ50
※ランキング表中のサイト名表記は、トップページのタイトルによるサイトの正式名称。
図表2●【一般企業編(ネット専業企業除く)】
Webブランド指数ランキングトップ10
図表3●「サントリー」のスコアチャート
図表4●Webブランド指数 スコア上昇ランキングトップ10
図表5●「マクドナルド」のスコアチャート
図表6●態度変容:企業活動 スコアランキングトップ10
Webブランド調査について
(URL: https://consult.nikkeibp.co.jp/branding/solutions/web-brand/ )
調査目的 :Webサイトのブランド力を測定し、企業や団体のWebにおける
ブランド・コミュニケーション戦略の成果を定点観測する
調査手法 :インターネット調査
調査対象 :全国、20歳以上のインターネット・ユーザー
(日経BPコンサルティングの提携調査会社の調査モニター)
有効回答数 :35,868件
調査対象ブランド:企業や団体が運営する日本の主要500サイト
調査実施期間 :2022年10月7日(金)~2022年10月17日(月)
※半年ごとに年2回実施(春夏:4月、秋冬:10月)
調査企画・実施 :日経BPコンサルティング
日経BPコンサルティング
日経BP全額出資の「調査・コンサルティング」「企画・編集」「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9,000万円)