【名城大学】屈託のない笑顔に勇気をもらったフィリピンでの教育実習

Finding inspiration in carefree smiles while teaching in the Philippines

人間学部 人間学科 4年 椿井 菜々(つばい なな)
人間学部 人間学科 4年 椿井 菜々(つばい なな)

春休みを利用して、フィリピン・セブ島でのボランティア・インターンシッププログラムに参加した椿井菜々さん。現地の公立小学校で教育実習に参加し、模擬授業も担当しました。大学では教職課程を履修し、将来は教育者を志しています。セブ島での経験はどのように生かされているのでしょうか。

フィリピン・セブ島での教育実習に参加

教職課程をとっていて、中高の英語教員の免許状を取得予定です。4年生の前期には教育実習に行くことが決まっていたので、その前に経験を積みたいと思って、セブ島の公立現地校で教育実習を行うことができるインターンシッププログラムに参加しました。

私はこれまで、何度か海外研修に行ったことがあります。最初は小学生の時に外国語学校のプログラムでアメリカへ、中学生の時にはオーストラリアでホームステイをしました。大学に入ってからも、2年生の冬期に語学研修でカナダへ。海外へ行く度に、日本とは異なる景色、生活環境、国民性などにふれて刺激を受けることばかり。今回も初めて訪れるフィリピンで教育実習の練習をしたり、実践的に英語を学んだり、現地の人と触れあったりすることで得られるものがあるのではないかと思って、飛び込んでみることにしたんです。

不安をかき消してくれたのは、子どもたちの笑顔

現地での滞在は2週間。同じインターンシッププログラムに参加した名城生や他大学の学生とともにホテルに宿泊し、教育実習先の公立小学校に通いました。

初日はすごく緊張していて、生徒とどう接したらいいだろうかと考えを巡らせていましたが、会ってみるとすごく歓迎ムードで、初日にも関わらず生徒が私の周りに集まってきて、何度も名前を呼んでくれたり、お菓子やジュースをくれたり、似顔絵を描いてくれる子がいたり。子どもたちの屈託のなさとパワフルさに、勇気をもらいました。

普段は自信がなく、マイナスのことばかり考えてしまうことがよくあります。今回のプログラムに参加するときも、現地の学校に行って英語で授業をするなんて自分にできるだろうかと不安に思っていました。でも、フィリピンでは子どもも大人も明るくて朗らかな人が多く、彼らと接しているうちに、不安にばかり捉われるのではなく、もっと前向きに取り組もうと気持ちを切り替えることができました。

必死に取り組んだ模擬授業。やりきったことが自信につながった

教育実習では英語の授業を2回と算数の授業を1回担当することになっていたので、結構ハードな日々でした。授業の準備があってなかなか遊びに行けず、プログラムのアクティビティ以外で出かけた思い出といえば、ホテル近くのスーパーやショッピングモールに行ったことくらい。自由行動の時間もルームメイトと二人でホテルにこもってずっと授業準備をしていました。大変でしたが、今はそれもよい思い出です。

1回目の英語の授業は、日本のことを紹介する内容にしました。私をすごく歓迎してくれて、日本に興味を示してくれたので、日本のことをもっと知ってもらいたいと思ったからです。2回目は、異なった2つ以上の意味をもつ多義語を教える授業を行いました。ちょっと難しくしすぎてしまったかなと反省もありますが、クロスワードパズルを作ったり、クイズを出したりと、参加型の授業にしたことで積極的に授業を受けてもらうことができました。

算数の授業は立方体について学ぶ授業を行いました。専門分野ではないので授業づくりには苦労しましたが、理解してもらいやすいように復習を交えながら、クイズも盛り込んで組み立てたことで手応えを感じました。
模擬授業をする前日には、生徒たちが「明日授業やるんだよね」「頑張ってね」と励ましてくれるんです。みんなの優しさにも助けられて、プログラムをすべて乗り切ることができました。

セブ島から戻ってしばらくして日本での教育実習がスタートしましたが、セブ島での経験があったおかげで、積極的に取り組むことができました。教育実習期間中に生徒全員とコミュニケーションを取ろうと決めて自分から話しかけにいき、模擬授業にも自信をもって臨みました。いつもは緊張すると声が震えて小さくなってしまうのですが、思った以上の声量が出て、自分でもびっくりしました(笑)。

自分の軸を大切にして、将来の道を決めたい

セブ島に行って、子どもたちに「笑顔でいること」と「自信をもつこと」の大切さをあらためて教えてもらったと感じています。あの子たちに応援されていると思うと、勇気が湧いてきます。

英語に関しても、文法を気にしすぎてスピーキングに苦手意識がありましたが、子どもたちは単語でも理解してくれるし、文法が正しくなくても伝わることを身をもって体験し、とりあえず話してみようと思えるようになりました。

また、セブ島での教育実習も含めていろいろな経験を通して、自分には「子どもと関わりたい」「英語を使う仕事がしたい」「教えることが好き」という3つの軸があることが分かりました。この3つの軸を大切にして、将来の道を決めたいと思っています。

現在は、「子どもの貧困」をテーマに卒業論文に取り組んでいます。このテーマに決めたのは、いろいろな国に行ってみて家のない子どもが道端にいる現状を目にしたり、日本で学習支援ボランティアをしていても、いろいろな事情を抱えている子どもがいることを知ったからです。残りの学生生活では、子どもたちが抱える課題について学びを深めたいと思っています。そして、卒業後は生徒一人ひとりとしっかり向き合い、子どもたちに寄り添える教育者になりたいです。

生徒は、みんな写真を撮るのが大好き。私の隣を奪い合うように集まってきます(笑)。
生徒は、みんな写真を撮るのが大好き。私の隣を奪い合うように集まってきます(笑)。
ホテルのすぐ近くにあるスーパーには、日本の食材もたくさん並んでいました。
ホテルのすぐ近くにあるスーパーには、日本の食材もたくさん並んでいました。
プログラムのアクティビティでアイランドホッピングへ。バナナボートにも乗りました。海がキレイで感動!
プログラムのアクティビティでアイランドホッピングへ。バナナボートにも乗りました。海がキレイで感動!
教育実習体験の終了時には、生徒から手紙やプレゼントをたくさんもらいました。
教育実習体験の終了時には、生徒から手紙やプレゼントをたくさんもらいました。

AIが記事を作成しています