花卉の日本市場- 成長、動向、予測（2023年～2028年）
株式会社グローバルインフォメーション（所在地：神奈川県川崎市、代表者：小野悟、証券コード：東証スタンダード 4171）は、市場調査レポート「花卉の日本市場- 成長、動向、予測（2023年～2028年）」（Mordor Intelligence Pvt Ltd）の販売を4月6日より開始しました。
日本の花卉市場は予測期間中にCAGR3.5%を記録すると予測されます。
主なハイライト
日本の花卉産業は、世界の花卉産業トップ10に含まれます。日本では、スーパーマーケットや商店がすでに一般的、あるいは伝統的な花の購入場所となっており、花の需要は安定しています。日本の花き市場の大半を占めるのは卸売業者です。日本市場に出回っている花の約8割が花き卸売業者から供給されています。同時に、日本の花の卸売市場は、世界でも有数の規模を誇っています。
また、日本では、業務用、個人用、ホテルの装飾用、貿易用など、さまざまな用途で花が購入されます。日本では、母の日、仏滅、新年など、国民的に重要なイベントや日付の前に利用されることが多いです。日本の消費者は、さまざまな国の新しい品種の花を好み、アジア諸国からの輸入が日本の需要を大きく満たしています。
それとともに、卸売業がますます安定化しているのは、低価格で高品質の商品が消費者に直接提供されているためと考えられます。日本の卸売業者は、いくつかの国との間で輸入システムを確立しています。日本の花き分野では、輸入品のほとんどに切花が含まれています。切花の輸入は年々増加傾向にあり、特に菊やカーネーションなどは花持ちの良い品種が入手できるようになったため、増加傾向にあります。したがって、上記のような要因が予測期間中の市場成長に寄与しています。
国内花卉市場の動向
若手農家による花卉栽培の普及
日本は世界有数の花卉生産国です。日本全国で6万世帯もの農家が花卉を栽培しています。日本では、高齢者世帯が経営する国内農家や商業農家が減少し、若い農家が花卉栽培に取り組むケースが増えています。45歳以下の人が花の生産に携わる割合は、稲作に携わる人のほぼ2倍。
このように、花き産業は、国内の若い人たちに有益な雇用を生み出す、大きな可能性を持っています。つまり、花卉栽培で発生する利益は、若い世代を市場拡大へと向かわせているのです。また、花卉栽培は最高のレクリエーションとして、若者の関心が高まっており、輸出に有利な花の品種を栽培する動きもあります。
日本の年齢の中央値は約46歳であることから、若年層が花卉栽培市場に積極的に関与していることがうかがえ、国内市場の開拓に大きな役割を果たすと思われます。
さらに、ほとんどの植物や花の品種は、非公開会社や若い生産者によって育成されています。このような状況は、作物の生産性を向上させ、日本での市場拡大につながっていくでしょう。また、日没後に花の熱や照明を利用し、エネルギー消費量を30.0%削減する省エネ型の花卉生産技術も使われています。こうした技術を若い生産者が活用することで、主な花の栽培面積が拡大し、生産性の向上にもつながっています。
例えば、総務省統計局の調べによると、ギボウシの作付面積は2019年に19,400、2020年には19,600に増加します。そのため、若手農家の生産技術への習熟も市場の成長に寄与しています。
切花が市場を席巻
日本における切花の栽培面積は最も多く、鉢花、球根植物に次いで主要な栽培面積を占めています。日本の花き類は品質が良いため、花き類の輸出額が好調で、生産は堅調に推移しています。例えば、総務省統計局によると、2020年の切花の生産量は3,252百万茎、次いで鉢花191百万茎、球根植物7370百万茎となっています。
花き類の栽培面積は、愛知県、沖縄県、静岡県が上位3県を占めています。生産量・販売額では、愛知県、千葉県、福岡県が大半を占め、花き類の農業生産額全体の約31.0%を占めています。
日本での切り花の人気は、他の切り花に比べ、菊が最も高いです。統計局の発表によると、2020年の日本の菊の出荷量は13億本で、カーネーション、バラがこれに次いでいます。市場に十分な供給がないため、消費者の需要に応えるために輸入品への依存度が高まっています。日本では生花の切り花の需要が増えています。そのため、近隣諸国から切り花を輸出するようになっています。
ITC Tradeによると、同国は2020年に3億4160万米ドル相当の切花を輸入したが、2021年には3億4380万米ドルに増加し、コロンビア、マレーシア、ベトナム、中国が顕著な供給元となっています。このように、切花の需要と輸入の増加は、市場の成長に貢献する著名なセグメントとなっています。
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