2022年度 鉄道・バス設備投資計画 安全対策とサービスの向上に総額170億円【相鉄グループ】
ホームドアを7駅に設置、相鉄・東急直通線用車両3編成を導入
相鉄グループでは、2022年度の運輸業において、総額170億円(鉄道事業164億円・バス事業6億円)の設備投資を実施します。
鉄道事業[相模鉄道㈱:本社・横浜市西区、社長・千原 広司]では、駅ホームにおける安全と安定輸送を確保するため、全駅へのホームドア設置に向けた整備工事を進めており、今年度は、瀬谷(1・4番線)、三ツ境、南万騎が原、緑園都市、弥生台、いずみ野、いずみ中央の7駅に順次設置する予定です。また、2023年3月に開業を予定している相鉄・東急直通線用として、前年度導入した「21000系」(東急線内は目黒線直通用)4編成に続き、今年度はさらに3編成導入し、開業に向けた準備を進めます。
その他、各種保安設備の更新により、さらなる安全性の向上を図る他、お客さまへのサービス向上を図るため「デザインブランドアッププロジェクト〔※1〕」の統一コンセプトに基づき、既存車両や駅舎などのリニューアルを引き続き実施します。
バス事業[相鉄バス㈱:本社・横浜市西区、社長・菅谷 雅夫]では、大型乗合バス18両(うちハイブリッドバス7両)、コミュニティバス1両を導入します。
[鉄道事業] 164億円
(記号:◎今年度竣工予定・○継続)
1.安全・安定輸送の確保
○ホームドアの設置
駅ホームにおける安全性向上のため、相鉄線全駅にホームドアを順次設置しています。今年度は、瀬谷(1・4番線)、三ツ境、南万騎が原、緑園都市、弥生台、いずみ野、いずみ中央の7駅に設置する予定です。
なお、ホームドアの設置にあたっては、国および地方自治体の協力のもと進めており、2021年度までに11駅に設置が完了しています。
○線路の改良
今年度も引き続き、本線の軌道改良(主に道床〔※2〕の交換)を実施し、列車走行の安全性強化を図ります。
〇相模鉄道本線(鶴ケ峰駅付近)連続立体交差事業
踏切事故と交通渋滞の解消や地域の一体化を図るため、鶴ケ峰駅を含めた上下線約2.1㎞を地下化する予定です。2022年度下半期の工事着手を目指します。なお、本事業は横浜市の都市計画事業です。
2.サービスの向上
○「21000系」の導入
2023年3月に開業を予定している相鉄・東急直通線用車両「21000系」(東急線内は目黒線直通用)を順次導入します。今年度は、3編成・24両を導入予定です。これにより、全9編成導入予定のうち、7編成が導入済みとなります。
○海老名駅の改良
北口および南口2階への改札口の増設、ホームドアの新設、生活支援施設の整備を実施するとともに、駅舎の建て替えを行います。今年度は、北口改札を新設する他、南口改札新設に向けた準備工事として鉄骨製作・架設や新駅舎構築などを予定しています。なお、本工事は、鉄道駅総合改善事業を活用して実施しています。
※イメージ図は、現時点での完成イメージであり、変更となる可能性があります。
[バス事業] 6億円
(記号:◎今年度導入予定)
◎乗合バスの導入(19両)
ドライバー異常時対応システム(EDSS)〔※3〕付きバス18両(うちハイブリッドバス〔※4〕7両を含む)、コミュニティバス1両を導入します。
※1 「デザインブランドアッププロジェクト」とは・・・
相鉄グループ創立100周年(2017年12月)と都心相互直通運転(2019年11月に相鉄・JR直通線開業、2023年3月には相鉄・東急直通線が開業予定)に向け、2015年11月に本格始動した取り組み。お客さまとの最大の接点となる鉄道の駅舎や車両、駅に隣接する商業施設などを統一したデザインコンセプトに基づきリニューアルを進め、認知度や好感度を高めることで「選ばれる沿線」の実現を目指しています。
※2 道床とは・・・
レールおよびマクラギを支持し、路盤に列車の荷重を分布させる線路砕石。
※3 ドライバー異常時対応システム(EDSS)とは・・・
EDSS(エマージェンシー・ドライビング・ストップ・システム)の略で、運転士に異常が発生した場合、運転席と客席最前部に設置された非常ボタンにより車両を緊急停止させる安全装置。装置が作動すると徐々に車が減速し、警告灯ハザード、クラクションにて乗客および周囲に緊急停止を報知します。また、バスロケーションシステムを利用して、異常発生を営業所へ知らせます。
※4 ハイブリッドバスとは・・・
環境への一層の配慮をするとともに、燃料費などのトータルコストを低減できるバス。