【ダイキン】英国・グレーターマンチェスターと脱炭素化に向けた協業に関する覚書を締結

ヒートポンプ煖房や遠隔監視省エネ制御で住宅や公共ビルの脱炭素化を推進、空調技術者の育成でも連携

ダイキン工業株式会社の子会社であるダイキンヨーロッパ社は、英国イングランド北西部に位置する10の区・市から構成されるグレーターマンチェスター合同行政機構(以下、グレーターマンチェスター)と、脱炭素化、投資の促進、雇用創出に向けて連携・協業することに合意し、相互協力の覚書を締結しました。
英国がカーボンニュートラル達成に向けた環境政策で世界を先進するなか、英国最大級の都市圏であるグレーターマンチェスターは国全体の目標年である2050年を前倒し、2038年でのカーボンニュートラル達成をめざすなど、挑戦的な目標を掲げ世界から注目されています。本覚書はこうしたグレーターマンチェスターの目標達成に向け、省エネ性の高いヒートポンプ暖房の大規模な導入や、空調技術者を育成するための教育・技能開発において、両者が2027年までの5年間、連携・協業することを目的としています。
ダイキンは具体的に、約1,000軒の住宅における既設ガスボイラーのヒートポンプ煖房への置き換えや、低GWP冷媒R32を採用したビル用マルチエアコンの公共ビルへの導入、またそれらの機器を高度なコントローラーやクラウドに連携させ、遠隔監視で最適な省エネ制御をするなど、独自の環境技術を活用した様々な実証テーマの提案を計画しています。またグレーターマンチェスターの学校や再雇用センターと連携し、空調技術者を育成するためのトレーニングプログラムの提供や、公認資格制度も創設し、雇用創出や経済の活性化もめざします。AIを活用した作業者向けのウェアラブルデバイスの導入も検討しており、現場業務の効率化やサービス品質の向上にも取り組みます。
グレーターマンチェスターとダイキンは、2013年から2017年まで、日本の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施するスマートコミュニティ実証事業で協業し、ヒートポンプ暖房による省エネ効果や電力需要を調整するアグリゲーションシステムの効果を実証しました。両者はこのプロジェクトにおいて500台以上のヒートポンプ煖房を公共住宅に設置するなど、欧州最大規模のヒートポンプ暖房プロジェクトをともに推進してきました。
ダイキンは今回の覚書締結を通して、グレーターマンチェスターの脱炭素化に大きく貢献するとともに、英国・欧州全土で官民一体となった協創により、ヒートポンプ暖房をはじめとする環境技術の普及をめざします。

2月3日に行われた調印式の様子 ©グレーターマンチェスター合同行政機構
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