【地方工場が、SNS活用に活路】下請け脱却をめざす再起プロジェクト!県内初の純チタン専門アクセサリーパーツメーカーとして、コラボ商品をリリース
アクセサリー販売店と初のコラボ商品第一弾リリースを達成しました
この度、株式会社エム・ケイゴールド(宮城県 遠田郡美里町、代表取締役 渡邊 柾之(わたなべ まさゆき)・70歳)は、国内のアクセサリーメーカーに対し、純チタンの微細加工を施したアクセサリーパーツを、オーダーメイドで受注生産する取り組みを開始。1年以上にわたる販路開拓活動の結果、アクセサリー販売店(数珠屋 粋鳳(じゅずや すいほう)、静岡県周智郡森町、代表 今泉 智裕)と初めてのコラボ商品第一弾を発売開始しました。
当社はこれまで純チタン製品のOEM生産を受託する下請け工場でしたが、コロナ禍での売上減少に直面し、自らメーカーとなる道を模索。代表は、2代目後継者候補となる次男の櫻井 真吾(さくらい しんご)・34歳と共に、地元の商工会や県よろず支援拠点とも連携して販路開拓に取り組みました。
各種補助金の活用や、ビジネスモデル転換に向けた検討を通じ、コロナ禍での下請けからの脱却を図る取り組みを実施。活路を見出したのはSNSでの情報発信。SNSで作家やアクセサリーメーカーとの対話を続けながら、要望に合った高品質の純チタン・アクセサリーパーツを提供することで、販路開拓を実現しました。
1.プロジェクトの背景と取組の経緯 「高い純チタン加工技術」 × 「SNS情報発信」
チタンは、 K18金・銀・プラチナ装飾品に比べ、“軽くて丈夫”、“さびないので手入れが簡単”、 “非アレルギー素材で金属アレルギーが出にくい”、といったことから優れた金属ですが、硬度が高く加工が難しいことでも有名です。
当社では2010 年から、加工が難しく大手メーカーが参入を躊躇したチタン合金の製造加工へと製造ラインをシフトし、以来チタン加工技術によるOEM生産にまい進しました。現在では本場である新潟県燕三条・福井の数社を除き、東日本有数の加工技術(特に独自技術であるダイヤモンドによる切削および仕上げ(磨き)技術は、他社の追随を許さないものである)を確立しており、当社最大の“強み”とするところです。
しかしこのコロナ禍で販路が絶たれ、売上は大幅な減少。再起を図るべく再び事業の模索がはじまりました。これまでのアクセサリーや宝飾関連の業務に従事した経験と、チタン加工の技術力を活かし、美里町から県内初となる純チタン専門アクセサリーパーツメーカーとして、コロナ禍での再起を図る取り組みを開始しました。
方針を決めたとはいえ全くの新規分野の販路開拓。販路開拓には2代目後継者候補である次男の櫻井 真吾が、若い感性とネットワーク力を発揮し大きく貢献。まずは、自社WebサイトとTwitter、Instagramアカウントを開設し、職人自作のアクセサリーパーツを継続的に情報発信しました。
また、県よろず支援拠点からのアドバイスを元に、ジュエリー作家が「こんなパーツない?作ってくれる?」と気軽に相談できる純チタンのパーツメーカーを目指し、Instagram上でメッセージやコメントを通じてフォロワーと会話を実施。すると、チタン加工では珍しい微細なパーツや、鏡面のように反射する磨き技術の高さなどに注目が集まり、取り組みを開始して1か月以内には、Instagram上での受注に至りました。
また、現在も2つの作家やジュエリーメーカーとコラボ商品企画を推進しているなど、創業者である渡邊 柾之の技術力や経験と、2代目となる櫻井 真吾の情報発信力が相乗効果をもたらしている格好です。また、遠田商工会と県よろず支援拠点との支援体制も含め、チームとしてコロナ禍を乗り越える取組みをしている最中です。
2.当社の純チタン加工技術の独自性
①チタンの鏡面加工に近い光沢を生み出す独自の磨き技術
硬度が高いチタンを磨くには技術とコストが必要です。鏡面加工に近い光沢を生みすには更に独自のノウハウが必要です。当社では磨き技術は営業秘密として研鑽を重ねています。
②独自技術である特殊刃物による切削加工技術
当社独自で準備した特殊刃物(営業秘密のため詳細は公開不可)を用いてチタンを切削することで、断面が光沢を持ちます。チタンの切削工程は熱を持ち発火してしまうと、チタンも切削道具も使えなくなってしまうことから、独自の技術で切削を行っています。
③精密な形状・細工ができる独自の薄板加工技術
チタンの薄板に微細な加工をするためには、磨きと切削の技術が必要です。当社では両方の技術を合わせて薄いチタンにも微細な加工をすることが出来ます。
■当社概要
1986 年に東京でK 18 金、銀、プラチナチェーン等の貴金属(装飾品)製造加工卸として開業(当時社名は渡辺宝飾工芸)。事業拡大に伴い宮城工場を開始。1990 年代の平成バブル期には、宝飾・ジュエリー需要増の波に乗り業績を伸ばしたが、バブル崩壊後、関係取引先の廃業倒産が相次いだことで、徐々に業績が悪化。
2010 年に状況を打破すべくこれまでの貴金属製品の製造加工から、チタン合金の製造加工へと製造ラインをシフト。インバウンド需要に支えられ堅調な売上高推移であったが、コロナ禍でインバウンド需要が絶たれ売上激減。OEM生産ではなく自社独自の販路開拓を行うため、職人気質の創業者に代わり、2代目候補がSNSを活用した情報発信を継続し、新分野への展開をしている。
■資料に関してのお問い合わせ先
株式会社エム・ケイゴールド 広報担当:櫻井 真吾(さくらい しんご)
電話:0229-34-3181 FAX:0229-34-3181 E-Mail:mk-gold@tradewind.or.jp
Webサイト:http://www.tradewind.or.jp/~mkgold/
住所:〒987-0006 宮城県遠田郡美里町関根道明58