マクニカ、JR東海と「絶対の安全を目指して」新幹線運転士の脳波測定
株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、東海旅客鉄道株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:丹羽 俊介、以下JR東海)と脳波解析による運転士の集中度・覚醒度計測の実証実験を実施したことを本日発表いたします。
■背景
新幹線の運行は、安全の確保を最優先事項として、インフラ設備投資、システム導入、各種訓練、研修など様々な安全対策がなされています。JR東海は、常に新しい試みや研究を行っているなかで、運転中の集中度・覚醒度などのメカニズムや対策について、科学的に解明することで、さらなる安全性を追求するため、運転中の状態変化を計測・分析することに注目し、研究テーマとして取り上げました。
本実証実験では、状態変化を計測する方法として、人の認知状態をより高次元で取得できる脳波を採用しました。近年、脳科学研究、AI技術、小型脳波計の進歩により信頼性の高い分析を行えるようになり、運転中において脳波を測定し人の状態を測ることができる環境が整ったことから、マクニカが提供するブレインテック技術を利用して計測を行うことになりました。
■目的
本実証実験では、脳波測定結果から、新幹線運転士の集中度・覚醒度を可視化することを第1の目的とし、取得したデータに基づき、安全な運行に求められる集中度・覚醒度などのメカニズムを解明し、状態を改善する効果的な手法の確立を第2の目的としました。
■実証実験の概要
東京~新大阪間を運転する列車で、早朝、午前中、午後、夜間それぞれの時間帯において、2名の運転士に対して異なる日の同列車にて脳波を測定しました。その後、測定結果から判明した情報を基に対策の仮説を立て、数種類の対策の効果測定を実施し、その対策によっていかに脳波反応に変化が生じるかを分析しました。
測定の結果、全体的に高い集中度・覚醒度をキープしていた中で、細かく分析すると状態変化には一定の傾向があること、対策内容による効果の違い等、明らかになりました。
テーマ
脳波解析による運転手の集中度・覚醒度計測の実証実験
目的
区間内での集中度・覚醒度の可視化およびメカニズムの解明と対策立案
期間
2023年12月1日~2024年3月31日
測定内容
1.地上での脳波測定(個人脳波特徴学習用)
2.運転時の脳波測定、アンケート(自覚症状)
3.複数対策を実施した際の脳波測定
脳波測定デバイス
EEG:BitBrain Air、解析:InnerEye SensePlus
実験①内容
運転中の状態計測
1set : 東京駅⇔新大阪駅 2往復 2日間での実施
対象:2名
実験②内容
各種対策の効果測定
1set : 東京駅⇔新大阪駅1往復 1日での実施
対象:2名
■今後について
今後、マクニカは、新幹線に加え、経験値を問わない運転中の状態計測への応用に向け、独自データ収集と解析を進めていきます。
■「AI・人工知能EXPO【秋】」に出展
マクニカは、2024年11月20日~11月22日に幕張メッセにて開催のイベント「AI・人工知能EXPO【秋】」にて、脳波を用いたドライバーの感性評価の定量化などを始めとした最新のブレインテックソリューションについて紹介します。
・日 程 :2024年11月20日(水)~22日(金)10:00~17:00
・会 場 :幕張メッセ(4~6ホール) ブースNo.7-40
・公式HP :https://www.nextech-week.jp/hub/ja-jp/visit/ai.html
・展示内容:https://www.macnica.co.jp/public-relations/news/2024/146330/
【製品の詳細はこちら】
URL :https://www.macnica.co.jp/business/ai/manufacturers/innereye/
【製品に関するお問い合せ先はこちら】
株式会社マクニカ InnerEye担当
TEL:045-470-9831
E-mail:InnerEye-support@macnica.co.jp
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株式会社マクニカについて
マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界26か国/地域92拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
マクニカについて:www.macnica.co.jp