【名城大学】ウクライナからの避難民女性が都市情報学部の講義で体験談を語る
ウクライナからの避難民で現在は名古屋市国際交流課の職員として働いているサムソノバ・テチアナさんが6月13日、本学ドーム前キャンパスを訪れ、都市情報学部の稲葉千晴教授が担当する「都市英語1」の講義で登壇し、「避難民としてのウクライナ体験談」と題して避難時の状況やウクライナの文化などを学生たちに語りました。
「ウクライナがどんな国かを学生たちに伝えたい」とテチアナさん
テチアナさんはウクライナ南部のオデーサ出身で、ロシアの侵攻後、ポーランドを経由して昨年4月に名古屋にいる日本人の友人を頼って来日。昨年9月から名古屋市職員に採用され、市役所と名古屋国際センターで勤務し、市内で暮らす同胞のため、翻訳や手続きの手伝い、交流イベントの企画などに携わっています。
1年生22人を前にテチアナさんは、ロシアの侵攻が始まった時に激しい爆発音で起こされたことや、オデーサの街が日に日に危険な状況になっていたったことなどを振り返りました。さらに、オデーサの黒海に面した砂浜にはロシアの上陸を阻止するための地雷が埋められており、「今もロシアの攻撃の危険にさらされています」と訴えました。
また、テチアナさんは「報道などでどうしても暗いイメージを持たれてしまうので、まずウクライナがどんな国かを学生たちに伝えたい」と、青い空と小麦の黄色をイメージした国旗の由来や、美しいキーウの街並みや日本庭園、日本の餃子に似たヴァレーニキやボルシチなどの伝統食などを紹介しました。
講義では、名古屋市国際交流課の石川聖二さんも登壇し、ウクライナからの避難民への名古屋市の支援策を説明。「来日してからの日数も事情もそれぞれ違うため、個別に相談に応じる体制を取っています」と語りました。学生たちは講義後、イオンモールナゴヤドーム前店でテチアナさんを囲んで会食し、有意義なひと時を過ごしました。