NGP協同組合が「第22回グリーン購入大賞」にて 「大賞・経済産業大臣賞」を受賞  CO2削減効果の定量化と、ユーザーへの見える化が評価

NGP日本自動車リサイクル事業協同組合(本部:東京都港区、理事長:小林 信夫、以下 NGP)は、グリーン購入ネットワーク事務局(事務局:東京都千代田区、会長:梅田 靖)が主催する「第22回グリーン購入大賞」において、「自動車リサイクル部品でカーボンニュートラルに貢献~削減効果の定量化と研究成果を活用した普及・啓発~」というテーマで、「大賞・経済産業大臣賞」を受賞しました。
同様の内容では「第17回LCA日本フォーラム表彰」での「経済産業省 産業技術環境局長賞」受賞、「第24回中小企業組織活動懸賞レポート」での「本賞」受賞に続き3度目の受賞、大臣賞の受賞は初となります。

NGPが、富山県立大学工学部(富山県射水市)と明治大学理工学部(生田キャンパス:神奈川県川崎市)との産学共同で行っている「自動車リサイクル部品による環境負荷低減効果の研究」において、部品を分解して調査した素材・重量のデータを元に、LCA※1の計算ソフトを使用してCO2削減効果の定量化を行ったことと、研究成果を活用してCO2削減効果をNGPシステム※2に搭載することにより、ユーザーへの見える化を実現し、グリーン購入の普及に大きく貢献していることなどが評価され、今回の受賞に至りました。

グリーン購入大賞ロゴ 大賞・経済産業大臣賞

受賞活動

「自動車リサイクル部品でカーボンニュートラルに貢献~削減効果の定量化と研究成果を活用した普及・啓発~」

評価コメント

今まで具体的に示せていなかった自動車の様々な部品毎のリサイクルによるCO2削減効果を、研究機関と連携して数値化し、多様な手段で分かりやすく情報提供していることは、資源の有効活用につながり大いに評価できる。リサイクル部品の見積もりや請求書にCO2削減量が明記されるシステムは、利用者側のメリットにつながり、リサイクル材の活用拡大、グリーン購入の普及に大きく貢献している。

グリーン購入ネットワーク事務局のホームページ

産学共同研究について

NGPでは、「自動車リサイクル部品」が環境にやさしいことの根拠を定量的に示すことで、リサイクル部品の付加価値を高めて、利用するユーザーの環境貢献意識を向上させ、地球環境保護に貢献したいという思いから、富山県立大学工学部機械システム工学科 森 孝男名誉教授、明治大学理工学部機械情報工学科 井上 全人教授と2013年5月より「自動車リサイクル部品産学共同研究会」(座長:富山県立大学名誉教授・NGP技術顧問 森 孝男)を立ち上げ、自動車リサイクル部品を活用した場合のCO2削減効果値算出についての産学共同研究を開始しました。
2016年4月に記者会見を行い、それまでの研究成果を公表し、同時に専用のホームページ「NGPエコプロジェクト」を開設し、ホームページ上にて研究成果を公開しています。

NGPエコプロジェクトホームページ

ただし、研究は一度CO2削減効果を算出して終わりではなく、2021年11月までに84回の勉強会と、19回の工場調査を実施し、現在も継続しています。

2019年10月には、研究成果をもとに、2030年のSDGs達成に向けて目標を掲げ、「NGP SDGsモデル」としてホームページやSDGsレポートで分かりやすく発信し、NGPのリサイクル部品が使用(販売)されることで削減されたCO2の量を毎月ホームページ及びNGPニュース(社外報)で公開しています。
さらに、環境展や自動車リサイクル工場見学会を通じて、子どもたちや一般ユーザーに対しても、研究成果をもとにリサイクル部品の普及・啓発に取り組んでいます。2021年2月からは、研究で定量化された数値を使用した「環境教育ノート」を、廃車になった自動車の取扱説明書を再生利用して製作し、「環境教育ノート」とWebを活用したバーチャル工場見学会を2021年4月から開始しました。

また、研究成果をもとに、NGPのリサイクル部品が使用されることで削減されるCO2量に応じて、「瀬戸内オリーブ基金」(自動車リサイクル法制定の契機となった、不法投棄事件が起こった香川県豊島の環境保全・再生活動を行うNPO法人)に寄付を行い、NGPとしても豊島の環境保全・再生活動に取り組んでいます。

今後について

産学共同研究については、SDGsの目標達成に寄与すべく、前述のように部品の調査対象をさらに増やし、NGPの販売する自動車リサイクル部品点全てのCO2削減効果が算出できるように、今後も継続してまいります。

SDGsの達成、カーボンニュートラルの実現のために、自動車のライフサイクル全体のLCA評価方法の確立が不可欠であることから、部品だけでなく、製造から廃棄に至るまでのLCAの研究に拡大していきます。

リサイクル部品生産時に発生するCO2は、新品部品生産時に発生するCO2に比べて極めて小さく、カーボンニュートラルに大きく貢献できることから、今後もリサイクル部品の利用拡大に取り組むとともに、研究成果を活用した教育支援や豊島の環境保全・再生に取り組み、引き続き持続可能な循環型社会の実現に貢献してまいります。

※1 LCA(ライフサイクルアセスメント)とは、部品を生産する時に発生するCO2だけではなく、部品を作るための資源採掘から、原料生産、部品生産、使用、処理までライフサイクル(生涯)、アセスメント(評価)する手法のことです。
※2 NGPシステムとは、NGP協同組合が運営する、自動車リサイクル部品在庫共有システムのことで、NGP組合員164拠点のリサイクル部品を、登録、検索、閲覧、注文することが可能となっています。

組織概要

組織名   : NGP日本自動車リサイクル事業協同組合
本部    : 〒108-0074 東京都港区高輪3-25-33 長田ビル2F
創立    : 1985年4月
理事長   : 小林 信夫
組合員数  : 135組合員、164拠点
主な事業内容: 健全な自動車リサイクル事業の構築を目指し、
        全国組合員企業の経営意識向上、
        意識改革までの「企業の社会責任」を遂行し、
        補修部品の消費者へ啓蒙と販売
URL     : http://www.ngp.gr.jp/

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