キッズ・プログラム初参加の白石加代子×松井周がおくる演劇作品 KAATキッズ・プログラム2022『さいごの1つ前』上演決定 カンフェティでチケット発売

劇作家・演出家の松井周が俳優・白石加代子を主演にむかえて描く、記憶にまつわる物語

KAATキッズ・プログラム2022『さいごの1つ前』が8月10日(水)~8月21日(日)にKAAT神奈川芸術劇場(神奈川県横浜市)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。

カンフェティにて5月29日(日)10:00よりチケット発売開始
http://confetti-web.com/saigono_hitotsumae/

公式ホームページ
https://www.kaat.jp/d/saigono_hitotsumae

“わたしたち、これからどこに行くの?”

天国と地獄の分かれ道で、なくした記憶を探すおしばい。

 KAAT神奈川芸術劇場の夏恒例のKAATキッズ・プログラム。2022年は、7月の『ククノチテクテクマナツノボウケン』(振付・演出北村明子、舞台美術大小島真木)に続き、8月には、劇作家・演出家の松井周が、自身初となるキッズ・プログラムの創作を手がけます。
 本作は、2020年度に上演を予定していましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、残念ながら延期となりました。松井周が一度書き上げた作品を、2年の時を経て書き直し、コロナ禍が生んだ閉塞感や圧迫感に風穴を開ける、驚きと可笑しみのある作品を目指します。
 松井が本作で描くのは、「記憶」にまつわる物語。人間にとって「記憶」や「思い出」が持つ意味や価値とは何か――。さらには、「生きる」ことの定義やその喜びとは何か――など、人間の「生と死」について、こどもたちとともに思いを巡らせる作品を描きます。

白石加代子×松井周、異色の顔合わせでおくるキッズ・プログラム

 今回の作・演出を務める松井周は、2011年、『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞、個人ユニット「サンプル」での活動のほか、国内外で様々な作品を手掛け、現代演劇界をけん引する存在です。独自の世界観で、人間の複雑さや曖昧さを舞台上に表出させる松井の作品は、その強い同時代性から現代に生きる人々の心を揺さぶり、高い評価を得ています。
 主人公を務めるのは、俳優・白石加代子。劇団早稲田小劇場の看板女優としてキャリアをスタートさせて以来、日本を代表する演出家の舞台作品に出演し続ける演劇界のレジェンドです。2019年上演のKAAT神奈川芸術劇場プロデュース『常陸坊海尊』(長塚圭史演出)のおばば役でも圧倒的な存在感を放ちました。白石も今回、キッズ・プログラムに初出演します。
 松井と白石という、キッズ・プログラムの作品としては異色ともいえる顔合わせでおくる、KAATキッズ・プログラム『さいごの1つ前』に、ぜひご期待ください。

あらすじ

ここは天国と地獄の分かれ道。Kはそこで忘れ物をして困っています。
天国に行くには「生きていた頃の記憶」がいるらしく…Kの忘れ物はその記憶です。
集まった人間たちはKのためにあれこれ考えますが、そこに怪しいだれかが現れて…
Kは無事天国へ旅立つことができるのでしょうか?

コメント

松井周(作・演出)

この作品は、2020年に「KAATキッズ・プログラム」として上演する予定でしたが、延期になり2年後にやっと上演することになりました。一度書き上げた作品ですが、この2年間を経たことで書き直していきたいと思っています。

コロナ禍で、「ほどほど楽しい」「そこそこ楽しい」「まあこんなもんか」というところで日常を過ごし、ストレスフルな日々を過ごしている方が、こどももおとなも関係なくいると思います。この舞台を見ている時間はそうではなく、「本当に楽しかった」「本当に怖かった」など、様々な意味でリミッターを超えるような体験をしてもらえたらと思っています。

この作品は白石加代子さんを中心に作ろうと考えています。僕の印象では、白石さんは、老女から幼女まで、あるいは人間を超えたような存在としても舞台上にいられる、みんなを引き付けてしまうすごいパワーを持っている、なんでもできる俳優さんだと思っています。その魅力を引き出して、こどもたちにも楽しんでもらえる作品にしたいと思っています。

夏休みという特別な時間にこどもたちがこの作品を見て、10年後、20年後に「なんか変な作品を見たんだけど、あれってなんだっけな」と思ってもらえるような、記憶に残る作品にしたいと思います。

<プロフィール>
1972年生まれ、東京都出身。1996年劇団「青年団」に俳優として入団、2007年に劇団サンプルを結成。作家・演出家としての活動を本格化させる。2011年『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞。2016年『離陸』で2016Kuandu Arts Festival(台湾)に、2018年『自慢の息子』でフェスティバル・ドートンヌ・パリ(仏)に参加した。主な脚本提供として2011年さいたまゴールド・シアター『聖地』、2014年新国立劇場『十九歳のジェイコブ』、2016年KAAT 神奈川芸術劇場『ルーツ』など。近作ではKAAT 神奈川芸術劇場プロデュース『ビビを見た!』の上演台本・演出、inseparable『変半身(かわりみ)』の原案・脚本・演出がある。小説などの執筆活動、CM や映画、TV ドラマの出演なども行う。

白石加代子(出演)

2020年にあらすじを読んだ際、自分にぴったりの作品だと感じました。
稽古をしている間に、様々な面白いことがさらに出てくるのではと思います。
また、KAATの作品に出演する際は、東京で作品に臨む時とは違い、地域の雰囲気の中で創作をするという楽しみもあります。
一昨年は公演が中止になってしまいとても残念でしたが、私にもまだまだこどものような心がありますので、この作品をこどもたちに観てもらえることを楽しみにしております。
早く皆様とお会いしたい、巡り合いたいと感じています。

<プロフィール>
1941年生まれ、東京都出身。1967年に早稲田小劇場(現SCOT)へ入団後、鈴木忠志氏演出の『劇的なるものをめぐってII』、『トロイアの女』などで世界80都市を巡演し、ピーター・ブルックに『火を噴くドラゴン』と称賛される。1989年にSCOT退団後は、蜷川幸雄氏演出作品に多く出演し、映画やTVなどでも幅広く活躍。1992年からスタートし、2014年で最終公演を果たした「百物語」(演出:鴨下信一)は以降もアンコール公演を重ねながらライフワークとなっている。

公演概要

KAATキッズ・プログラム2022『さいごの1つ前』
公演期間:2022年8月10日(水)~2022年8月21日(日)
会場:KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>(神奈川県横浜市中区山下町281)

■出演者
白石加代子 / 久保井研 / 薬丸翔 / 湯川ひな

■スタッフ
作・演出  :松井周
美術・衣裳 :長峰麻貴
照明    :鳥海咲
音響    :徳久礼子
ヘアメイク :谷口ユリエ
舞台監督  :横沢紅太郎
宣伝美術  :ABEKINO DESIGN
宣伝イラスト:マエダユウキ

■公演スケジュール
8月10日(水) 14:00
8月11日(木・祝) 14:00 ◎
8月13日(土) 14:00
8月14日(日) 14:00 ◎
8月15日(月) 14:00
8月16日(火) 14:00 ◎
8月18日(木) 18:00
8月19日(金) 18:00
8月20日(土) 14:00 ◎
8月21日(日) 14:00
※開場は開演の30分前
◎=託児サービスあり 公演一週間前までに要予約・有料(マザーズ:0120-788-222)

■チケット料金
おとな:4,500円
こども(4歳~高校生):1,000円
(全席指定・税込)

※最前列はB列となります。

企画製作・主催:KAAT神奈川芸術劇場
後援:神奈川県教育委員会 横浜市教育委員会
助成:一般財団法人地域創造

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