増加傾向にある自殺者数と精神疾患患者数に、歯止めを狙うベンチャー企業

2021年2月、あるベンチャー企業がはじめた「メンタルケアができるマッチングアプリ」の全貌とその背景に迫る。

■ 近年増加にある精神疾患患者数と自殺者数

平成29年時点で400万人を超える精神疾患患者の内訳は多いものから、うつ病、不安障害、統合失調症、認知症などとなっている。それらの治療として定期的な診察と投薬、そして心理カウンセリング治療を受ける患者も多くいる。しかしそれらの治療を受けながらも、救えなかった命は少なくはない。警察庁のデータによると、2021年3月の自殺者数は 1925人 で、その内訳は男性が「1270人」、女性は「655人」であった。

■ 国内外からも注目を集める「心理カウンセリング事業」

大阪在住の21歳の女性起業家(以下、彼女)が代表を務めるサービス、「お客様とカウンセラー様をつなぐマッチングアプリ【Bloste/ブロステ】」は今、国内外を問わず注目を集めている。心理カウンセリングサービスを即日予約を可能に、そして安価で提供している。ブロステ代表の彼女は新聞やテレビの取材に加え、普段は街のカフェを拠点に仕事をしているという。主にTwitterやInstagramなどのSNSを通して広がった【Bloste/ブロステ】。彼女は日々SNSのコンテンツ作成やホームページのチェック、会員とのコミュニケーションも欠かすことなく、そして大本命であるアプリのサービス向上にも尽力している。
しかし彼女は、現在もうつ病を患っている精神疾患患者である。過去には自殺未遂を起こした事もあるほど彼女の抱えるものは小さくはない。そんな彼女の過去に迫っていこう。

■ 幼少期に受けた性的虐待、シングルマザーで育てられた彼女の半生

2000年3月、彼女は大阪府大阪市に生まれた。父と母、年子の兄が一人の、四人家族で育ったのは10歳までのことだった。両親が離婚を機に彼女の人生は孤独なものに変わっていった。両親の離婚後、間もなく兄が家出をし、途端に母と二人の家族になったという。親戚との関係も良いものではなく、親戚間という大海原のなか、彼女と母は孤島と化した。その後、母が当時お付き合いをしていた男性に、彼女は性的虐待を受ける。その出来事をきっかけに彼女は自分自身を失っていく――――― (ブログより一部抜粋)

■ 彼女の生んだサービスと、彼女が目指すもの

前述の通り、彼女は2021年2月に心理カウンセリングサービスを立ち上げた。心理カウンセリングと言うと馴染みのない方も少なくはないだろう。従来、精神科や心療内科といった医療機関、又はオンラインで行われることの多い心理カウンセリング。そして受診する為には初診では約3ヶ月~の予約待ちを強いられ、受診料も50分のセッションで5,000円は下らない。彼女自身、うつ病の治療の一環で医療機関でのカウンセリングを受けていた。しかし心理カウンセリングを受ける人は精神疾患を患っている人が殆どで、そういった人は精神が不安定で、働けず、収入がないことが多い。そうしたリアルにミスマッチな現状を長らく疑問視していた彼女にとって、即日予約が可能で安価な心理カウンセリング【Bloste/ブロステ】は、彼女自身の理想であり、救いとなったのだろう。
また、日本における心理カウンセラーの仕事は日の目を見ないことが多い。「資格を取ったが、働ける場所がない」「心理カウンセラーになりたいのに、実務経験を得られない」そんな声にも応えて、【Bloste/ブロステ】は民間の機関や一般企業から取得した資格など、様々な資格の心理カウンセラーを受け入れている。また、心理カウンセラーを目指し養成スクールに通う方や心理学部所属の学生も対象としており、サービス内では学生カウンセラーとして実務の経験を得られるという。心理カウンセラーとしても重宝できるサービスであること間違いないだろう。

そんな彼女が目指すものは沢山ある。一つ例に挙げると「カウンセリングカルチャーの普及」だ。日本は欧米に比べてメンタルケア・メンタルヘルスの文化がない。故に精神疾患患者数、及び自殺者数は年々増加傾向にあり、日本の心理医療は先進国のなかで唯一、アフリカの医療進歩と並ぶほど、乏しいものと言われている。
そんな日本において彼女の目指す「カウンセリングカルチャー」とはどんなものか。

「まずは心の病に寛大になること、そして心の病を見過ごさないこと。女性で言うと美容院に行くように、男性で言うと髭を剃るように、それくらい当たり前の事として "心のケア=心理カウンセリング" を受けられる社会を創っていきたい。」―――――彼女はメディア取材時にそう語った。

■ 「お客様とカウンセラーさまとつなぐマッチングアプリ【Bloste/ブロステ】」