金属リサイクルの世界市場-2023年～2030年

株式会社グローバルインフォメーション（所在地：神奈川県川崎市、代表者：樋口 荘祐、証券コード：東証スタンダード 4171）は、市場調査レポート「金属リサイクルの世界市場-2023年～2030年」（DataM Intelligence）の販売を8月22日より開始しました。

【当レポートの詳細目次】
https://www.gii.co.jp/report/dmin1316289-global-metal-recycling-market.html

金属リサイクルの世界市場は、2022年に545億米ドルに達し、2023～2030年の予測期間中にCAGR 6.8%で成長し、2030年には922億米ドルに達すると予測されます。

政府のイニシアチブは、今後数年間の世界の金属リサイクル市場の成長を促進する重要な要因となります。政府は金属リサイクルを促進するために様々なインセンティブを実施しています。埋め立てや投棄の制限、税控除、リサイクル金属を利用する産業への補助金などは、金属リサイクル慣行の採用を改善すると思われる政策の一部です。

アフリカのような発展途上の地域では、地元の金属リサイクル産業を発展させようとする動きが強まっています。2023年3月、UAEのドバイで、アフリカの地元金属スクラップ加工産業の発展を支援する政策実施のための新戦略をブレーンストーミングする会議が開催されました。主な参加者の一人はアフリカリサイクル協会（RAA）であり、この地域で使用済み材料のリサイクルと再利用を促進するために新たに設立された非営利団体です。

世界の金属市場は極めて不安定であり、地政学的展開、需要供給力学、貿易規制が金属価格に大きな影響を与えます。そのため、自動車産業や電子産業など、金属に大きく依存している大量生産、低マージンの産業にとっては課題となっています。短期的な金属価格の急騰でさえ、これらの産業の利潤をかなり損なう可能性があります。

そのため、金属価格の乱高下から身を守るために、多くの産業が徐々にクローズド・ループのサプライ・チェーン・モデルを採用しています。クローズド・ループ・サプライ・チェーンは、同一サプライ・チェーン内での金属スクラップの回収とリサイクルを優先します。産業界は金属を最大限に利用し、加工されたばかりの金属への依存を減らすことができるため、価格変動へのエクスポージャーを減らすことができます。クローズドループサプライチェーンの導入は、金属リサイクルを増加させる大きなインセンティブを生み出します。

新しい技術の進歩は、金属リサイクル事業の効率を大幅に改善し、コストを削減してきました。近年の顕著な進歩のひとつは、移動式スクラップ処理装置の採用が拡大していることです。移動ユニットは金属スクラップの現場に直接持ち込むことができ、迅速かつ効率的な処理と輸送コストの削減につながります。リサイクル施設が容易に利用できない遠隔地では特に有用です。

さらに、製錬炉の進歩により、精密な温度制御による最大限の金属回収後処理が可能になっています。磁力選別機と渦電流選別機の使用が増えたことで、手作業を使わずに鉄と非鉄金属を迅速かつ効率的に選別できるようになっています。技術の進歩は、資源効率の強化につながり、リサイクル作業の環境への影響を低減し、リサイクル率の向上を可能にします。

金属スクラップの世界の取引は近年、政治的な争点となり、先進諸国は廃棄物を発展途上国に投棄し、広範な環境汚染につながっていると非難されています。多くの新興諸国は、金属スクラップの輸入を制限したり、全面的に停止するための障壁を設け始めています。

2022年4月、インドはさまざまな種類の金属スクラップの輸入を制限する指令を出し、輸入には政府のライセンシングが必要となっています。国内産業と地域環境を保護するために貿易障壁を設ける新興諸国が増えるにつれ、世界の金属リサイクル市場にも波及効果が生じています。ほとんどのリサイクル施設は発展途上国にあるため、貿易障壁は金属スクラップの山となり、リサイクル金属の生産量の減少につながります。その結果、世界の金属商品に価格圧力が生じる。

COVID-19のパンデミックは、需要の大幅な減少を理由に世界の商品価格の急落を招いた。貴金属を除いて、低価格は金属リサイクル業界内の危機を引き起こし、パンデミックのためにいくつかの小規模リサイクル業者が事業を閉鎖せざるを得なくなっています。大手リサイクル業者は、生き残るために価格モデルを根本的に変更し、コスト削減策を講じなければならないです。

各国政府は、パンデミック後の経済成長を後押しするため、さまざまな支援策を講じています。政府が支援策の大部分を持続可能な産業に集中していることは、金属リサイクル業界にとって有利であることが証明されています。ポストパンデミック期には、世界の金属リサイクル産業は力強い回復を遂げると思われます。

ロシア・ウクライナ戦争は、アルミニウム、鉄鋼、プラチナといった金属の主要輸出国であるロシアが、この戦争で米国と欧州連合（EU）から制裁を受けたため、世界の商品市場の変動につながっています。一部の金属価格の上昇は、リサイクル業者にとって生産拡大の大きなチャンスとなります。

ロシアが制裁への報復としてガス供給を停止したため、欧州はエネルギー危機に陥っています。エネルギーコストの高騰により、欧州の金属リサイクル産業は競争力を失い始めました。その結果、アジア太平洋のリサイクル業者が、欧州のリサイクル業者を犠牲にして世界市場でより大きなシェアを獲得する機会が生まれました。

当レポートの無料サンプルは、こちらからお申し込みいただけます。
https://www.gii.co.jp/form/request/1316289

＜アジア最大の市場調査レポート販売代理店＞
株式会社グローバルインフォメーション
マーケティング部
お問い合わせフォーム：https://www.gii.co.jp/contact/
TEL：044-952-0102（9:00-18:00 土日・祝日を除く）
URL：https://www.gii.co.jp/

1995年の創立以来、海外市場調査レポートの販売を通じて企業のグローバル展開を支援しています。世界5カ国に拠点を持ち、海外の提携調査会社200社以上が発行する調査資料約15万点をワンストップでご提供。市場情報販売のグローバル・リーディングカンパニーを目指し、企業ならびに社会の発展に寄与すべく、お客様にとって真に価値ある情報をお届けしています。

創立：1995年
所在地：215-0004　神奈川県川崎市麻生区万福寺1-2-3　アーシスビル7F
事業内容：市場調査レポート／年間契約型情報サービスの販売、委託調査の受託
市場調査レポート／年間契約型情報サービス：https://www.gii.co.jp/
委託調査：https://www.gii.co.jp/custom_research/
国際会議：https://www.giievent.jp/

当社は、2020年12月24日に東京証券取引所へ上場いたしました（東証スタンダード市場：4171）。