高周波スピンドルで精密な金属製コマの四段回しに挑戦
独自の世界観でその挑戦を表現したPV「REVOLUTION FOR THE FUTURE」を公開
セイコーインスツル株式会社(社長:内藤高弘、本社:千葉県千葉市、以下:SII)は、由紀ホールディングス株式会社(社長:大坪正人、本社:東京都中央区)のグループ会社で、精密部品の設計製造を手掛ける株式会社由紀精密(以下、由紀精密)が今回のプロジェクト用に製造したコマを、SIIの高周波スピンドルを使って四段回しに挑戦し、その様子を新進気鋭のクリエイティブチームmaxillaが独自の世界観で表現したPV動画「REVOLUTION FOR THE FUTURE」を本日より公開します。
由紀精密の「SEIMITSU COMA」は、直径10mmほどの金属製のコマで、高精度な精密切削加工により作られています。加工精度や真円度が高く、手で回しても長いもので3分以上回り続けることができます。今回のプロジェクト用に製造したコマは、その技術を応用させ、さらに長く安定して回るよう設計されました。一方、高周波スピンドルは、工作機械などで工具や加工物などを高速かつ精密に回転させるために用いられ、内蔵された高周波モータにより回転速度やトルクを制御することが可能で研削盤やマシニングセンタ、精密フライス盤などに採用されています。
抜群の安定感で「回転」するコマ、高速かつ精密に対象物を「回転」させる高周波スピンドル。それぞれが持つ「回転」の技術を高い次元で結集し困難に取り組む。まさに我々の「REVOLUTION=革新」への挑戦を表現した動画です。
経緯と狙いについて
「SIIの高精度機械なら、由紀精密の作った精度の高いコマを回転させたまま積み上げられるのではないか?」工作機械の動きと音を組み合わせたミュージックビデオ「INDUSTRIAL JP」を仕掛けるなど、新たな表現手法で製造業の興味喚起を働きかける大坪社長からの提案により、SIIのエンジニアによる高周波スピンドルを使ったコマの多段回しへの挑戦がスタートしました。
しかし、高速で回転する小さなコマの回転数が落ちないうちに上に別のコマを載せて回すのは大変難しく、それを三段、四段と積み上げるのは至難の業でした。そこで、由紀精密とともに、コマの設計・試作をはじめ、スピンドルの回転数や位置、コマを着脱する方法や、リリースする高さやタイミング等、約半年にわたる試行錯誤を繰り返しました。SIIのエンジニアリングスピリッツの成果をぜひ会場でご覧ください。
PV動画について
今回のPV動画を制作したのは、ONE OK ROCKや米津玄師ら人気アーティストのミュージックビデオをはじめ、各種アートワークのデザインや舞台演出、インスタレーションの制作まで幅広く手掛けるクリエイティブチーム「maxilla(マキシラ)」(https://maxilla.jp/)。コマの多段回しチャレンジそのものだけでなく、その舞台裏にある技術者たちの強い想いや精緻な技を、彼ら独自の世界観で表現した映像作品となっています。
精密コマ四段回し実演ついて
高周波スピンドルによるコマの四段回しの実演を東京ビックサイトで開催の「JIMTOF2022 / 第31回 日本国際工作機械見本市」(11月8日(火)~13日(日))の当社ブースにて実際にご覧いただくことが出来ます。
会 場:東京ビッグサイト(東京国際展示場) ブース:東1ホール E1003
出展品:
・コマ四段回しアトラクション
・CNC内面研削盤 STG-3NX+ロボット(自動化対応)
・CNC内面研削盤 STG-6N ロール主軸仕様
・高周波スピンドル
以上