【名城大学】「日進市自動運転実装コンソーシアム」に参画 協定披露と実証実験出発式を開催
「今後の交通システムの構築にどうつなげていくかを考えていく」と松本教授
本学と連携協定を締結している愛知県日進市で自動運転バスの実証実験に連携して取り組むための共同事業体「日進市自動運転実装コンソーシアム」が設立され、本学も構成メンバーとして参画することになりました。1月25日には日進市民会館で、本学の平松正行副学長や日進市の近藤裕貴市長ら関係者約60人が出席して、協定締結披露とフランス製EV(電気自動車)バスによる実証実験出発式が行われました。
コンソーシアムは、日進市での新たな交通手段の確立やスマートシティの実現に向けた取り組みの一環として自動運転バスの実証実験を実施するため、同市と本学、BOLDLY、名鉄バス、セネック、マクニカで2022年12月に設立されました。本学は連携協定を結んでおり、総合グラウンドもある縁で日進市から協力要請があり、10学部を擁する文理融合の総合大学として貢献できるとして参画することになりました。
平松副学長「日進市の皆様と新たなモビリティの姿、未来の風景をともに考えたい」
本学側は、交通計画が専門で、「日進市地域公共交通会議」の会長を務めて日進市の交通に精通している理工学部社会基盤デザイン工学科の松本幸正教授が中心となり、実証実験の実施に当たってアドバイスをしたり、市民の理解や賛同が得られているかどうかの「社会的受容性」を評価するするほか、実証実験の結果をもとに今後の交通システムの構築にどうつなげていくかを考えていく役割を担います。
協定披露では、構成メンバーの代表者がそれぞれあいさつし、日進市の近藤市長が「先端技術を私たちの暮らしにいかに役立てるかのチャレンジ。ご支援、応援をお願いします」と語り、平松副学長は「コンソーシアム参画で日進市の皆様と新たなモビリティの姿、未来の風景をともに考え、日進市の活性化、魅力の向上に寄与できるよう、大きな期待と願望を抱いています」と述べました。
2月末まで公道で実証実験を実施 その後も実用化を見据え運行を検討
続いて市民会館の正面玄関ロータリーで出発式と試乗会が行われ、定員10人でオペレーター1人が乗るフランス製の自動運転バスに平松副学長らが乗車し、市民会館の敷地内や周辺を走行しました。時速は20㌔ほどということもあり、実証実験の成功に向けて平松副学長は「利用者の側の理解も大事。市内を巡回する『くるりんばす』やタクシーなどの公共交通機関との連携も考えていくことが必要では」と振り返っていました。
実証実験は、第1期が1月26日~31日の月~金、第2期は2月1日~28日の火~土に日進市役所と日進駅の間を運行する予定で、誰もが予約なしで乗車できます。日進市によりますと実験終了後も実用化を見据えて運行を検討していくそうです。松本教授は「他の教員の方々の協力も得ながら、最先端の技術である自動運転を社会実装することに関する諸課題の検証を行っていきたい」と話していました。