富士産業、週に1回 頭皮の冷却刺激により 育毛効果が向上する、新たな育毛アプローチを発見 ~ヒトへの有効性の研究成果を報告(第47回 日本香粧品学会)~
富士産業株式会社(本社:丸亀市、代表取締役:岡田 篤典、以下「富士産業」)は、育毛専門医 桑名 隆一郎博士(桑名皮フ科院長)との共同研究により、日々の育毛剤ケアのうち、週に1回、冷凍庫で冷やした育毛剤に置き換えるだけで育毛効果が向上する、全く新たな育毛アプローチを発見しました。(図1)本研究の成果の一部は、第47回 日本香粧品学会(2022年6月10,11日開催)にて発表いたしました。
冷却刺激による育毛効果を発見。週に1回の刺激頻度が重要。
脳や筋肉、皮膚などで、一時的な刺激を与えることにより活性化することが報告されています。また、冷却刺激による円形型脱毛症の治療例は報告されていますが、十分な研究は進められていません。「冷却刺激は女性の薄毛においても有効なのでは?」と考え、富士産業は冷却刺激と発毛に関する研究に着手しました。
そこで、冷凍庫で冷やした育毛剤を使い、冷却刺激による育毛効果をマウス試験で検証しました。毛を剃ったマウスに育毛剤を「(1)室温品のみ」「(2)週に1回冷却育毛剤」「(3)週に4回冷却育毛剤」「(4)週に7回冷却育毛剤」と様々な条件で塗布し、育毛効果を比較しました。結果、「(2)週に1回冷却育毛剤」は「(1)室温品のみ」よりも、育毛効果が高く、冷却刺激が育毛効果に影響していることがわかりました(図2)。一方、「(3)週に4回冷却育毛剤」「(4)週に7回冷却育毛剤」は育毛効果が低減しており、冷却刺激の頻度が重要であることがわかりました。冷却刺激による効果向上は他の市販育毛剤でも確認できました。
ヒトに対して65%の有効性を確認。30%は見た目でも明らかな効果。
次に、ヒトに対する冷却刺激による育毛効果を検証しました。市販育毛剤で改善効果がみられなかった女性型脱毛症患者を対象に、事前に同意を得た希望者17名(平均年齢63歳)に冷却育毛剤を使っていただきました。市販育毛剤を1週間のうち6回は常温で、1回は冷凍庫で保管した冷却育毛剤を使用していただきました。試験開始前からの脱毛部の変化を皮膚科医が評価した結果、全体の65%に改善がみられました。全体の30%は見た目でも明らかな顕著な改善であり、冷却刺激による育毛効果が確認できました(図3)。
また、冷却育毛剤塗布後の温度変化をサーモグラフィにより確認しました。その結果、塗布後5分以上、毛髪・頭皮の温度低下が継続していることがわかりました。
今後の展望:冷却刺激を活用した新たな育毛アプローチの提案
本研究では、育毛剤を冷凍することで育毛効果が向上するという、全く新たな育毛アプローチを発見しました。これまでの育毛剤では効果が出ない方や、もっと育毛効果を高めたいといった方に特に有効であると期待できます。冷却刺激育毛法は、「冷やして使う育毛方法及び育毛剤」として特許を取得しております。
富士産業は、発毛分野の研究に30年以上注力しており、自然素材の機能性を活かした女性用育毛剤「薬用リリィジュ」を自社通販サイト(ウェルベスト)を通して提供しております。本研究成果を応用した、冷凍保管専用育毛剤も新たに開発しております。今後も女性用育毛剤のパイオニアとして、育毛分野における更なる研究を進めることにより、生活者の健康と美の悩みに応えてまいります。
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