痛い豊胸は時代遅れ!?これからは「体に負担のない豊胸術」が主流になる
豊胸ってマッサージとかめっちゃ痛いんでしょ!?
痛いの嫌だから、豊胸したいけどムリ!
こんな嘆きをよく耳にします。
「痛くなんてありません!」と明言できれば良いのですが、残念ながら豊胸術の種類によっては、痛みとの闘いが避けられない場合があります。嘘をついてまで豊胸を美化するつもりはないので、安心してこのコラムを読んでください。
どんな豊胸術が痛いのか、痛みのランクはどれくらいなのか。正直にお伝えします。そして、最終的に「痛くない豊胸はあるのか、ないのか」まで公開していきましょう。
豊胸術…手術も痛ければ、ダウンタイムも痛いと聞くけど
なぜ、豊胸術は痛いのか
悲鳴を上げた! 涙が止まらなかった! 絶叫した!
豊胸術後の痛みを、このように表現した人がいます。大げさな……と思われるかもしれませんが、豊胸術の種類によっては非常につらい痛みを伴うことがあります。
全身麻酔で行われる手術の場合、術中はもちろん痛みを感じません。では、いつ痛いのかといえば、術後です。どんな手術でも、術後に傷が癒えるまでは痛むものですが、豊胸では、体内の筋膜を剥がしたり、筋肉内にカニューレを入れたりと、目に見えない体内の傷の痛みも考慮しなければなりません。
また、シリコンバッグを入れる豊胸術では、術後にバストのマッサージが必要になる場合があります。個人差はありますが、このマッサージがめちゃくちゃ痛かったと感想を述べる人は非常に多く、途中からマッサージをやめてしまう人が続出。その結果、カチカチに固いバストになってしまい、クリニックとのトラブルに発展したケースもあります。
術前にマッサージが必要だということは説明があったはずなので、責められてもクリニック側としてはどうしようもない……というのが正直なところでしょう。
痛む部分と痛みの種類は?
マッサージ以外の痛みには、いくつかの種類があります。
まずはメスを入れた部分の傷口です。これについては痛みがあるのは数日で、傷口を触らなければ痛みを感じない人もいます。
バスト内の筋膜を剥がしたり、筋肉内に注入をしたケースでは、術後に筋肉痛に似た痛みを感じます。どの程度筋膜を剥がしたのか、バスト内のどの部位を触ったかによって、痛みの度合いは変わります。ですから、その人のもともとのバストの形や、どのようなバストを形成したいかによって、痛みが残る人と、それほど痛みを感じずにすむかの差が出ます。
痛みを激しく感じる人の場合には「数日間、ベッドから起き上がるのがつらかった」「胸が痛くて息苦しかった」と言う人もいます。ただ、これらはコルセットをつけてバストを圧迫しているための痛みがほとんどのようです。シリコンバッグ挿入法では、きれいなバストの形成のために圧迫は欠かせないので、痛み止めを使いながら数日間は我慢してもらう必要があります。
もちろん、耐えがたい痛みを感じた場合には、トラブルが起きている可能性もゼロではありません。クリニックに連絡をして診察してもらうようにしてください。
シリコン、脂肪注入、ヒアルロン酸……施術別に痛みを★で格付け
現在、日本の美容クリニックで行われている主な豊胸術は3種類です。その3種類について、痛みと術後のダウンタイムを比較してみましょう。★の数が多いほど、痛みが強く、ダウンタイムがつらいと言うことになります。
ちなみに、豊胸術におけるダウンタイムとは、術後の腫れや痛み、むくみなどが落ち着き、普段通りの生活がおくれるまでにかかる時間のことを指します。ダウンタイムが短いほど、生活に支障なく、体への負担も少ないということになります。
≪シリコンバッグ挿入法≫ 痛み★★★★★ ダウンタイム★★★★★
◇痛み
もっとも痛みの激しい豊胸術です。ただし、バッグを入れる位置によっては、痛みがそれほど強くない場合もあります。
乳腺下にバッグを入れた場合には、つらい痛みは1〜2日ですが、大胸筋下に挿入した場合には「2〜3日は動けなかった」とおっしゃる人が大半です。その後も1週間~10日ほど痛みが続きますが、鎮痛剤を使用すればある程度、日常の作業はこなせます。
痛みの感じ方には個人差があるので、1週間は仕事を休まざるを得なかったという人もいます。万が一に備えて、お休みのとりやすい時期、家事や育児のサポートを受けられる日程で手術日を予約したほうが良いでしょう。また、術後、3日~1週間程度、バストバンドの装着が必要なので、制服を着なければならない仕事の場合には、支障がないか事前にクリニックに相談をしてください。
シリコンバッグは昔に比べるとかなり進化してきています。素材も以前は表面がツルツルしたものだけでしたが、近年はザラザラしたタイプも登場してきています。
「ツルツルタイプほうが触り心地がよいのでは?」と思われるかもしれませんが、ツルツルタイプはバッグの周囲の組織の癒着が激しく、バッグが入っているスペースがすぐに狭くなりやすいために、術後のマッサージが必須です。このマッサージは強い痛みをともない、途中でマッサージを投げたしてしまう患者さんも少なくありません。マッサージを怠ると、バストの周囲の組織がくっついてしまい、バッグが入っているポケットが狭くなり、動きのない人工的なバストが形成されてしまいます。
そのデメリットを改善したのがザラザラタイプのバッグで、周囲に被膜ができにくく、マッサージが不要とうたっているクリニックもたくさんあります。しかし、自然なバストを望むのであれば、ザラザラタイプでもマッサージをしたほうが良いというのが南クリニックの考え方です。またザラザラタイプは、ある種のリンパ腫の発生との関係も指摘されております。
◇傷や腫れ
術後のバストには内出血や腫れが生じます。1〜2週間で落ち着いてきますが、内出血によって黄色や紫色に肌が変色すると驚かれるかもしれません。この間は、人にバストが見られないようにするのが望ましいでしょう。
バッグを挿入するためのメスで切開した部分は、術後1週間程度で抜糸を行います。目立たない部位とはいえ、数カ月は傷跡が残るのは覚悟しておきましょう。
なお、シリコンバッグ挿入法では術後3日程度、シリコンバッグが動くのを防ぐためバストバンドで固定しておく必要があります。手術の翌日から日常生活を送ることができますが、バストバンドをつけている期間、お仕事や学校はお休みするほうが無難でしょう。また、術後1週間、重いものを持つ作業は避けてください。激しい運動も同様です。
≪脂肪注入法≫ 痛み★★★ ダウンタイム★★★★
◇痛み
患者さん自身の不要な脂肪をバスト以外の部位から採取し、加工したものをバストに注入する脂肪注入法は、バストの痛みより、脂肪吸入の痛みのほうがつらいかもしれません。
バストに関しては脂肪をどこに注入するかで痛みの度合いが変わってきます。乳腺下であれば、数日で痛みは取れますが、大胸筋下に入れた場合には、1週間ほど筋肉痛のような痛みが続くことがあります。
脂肪吸引を行った部位は「筋肉痛の強いバージョンの痛み」を感じます。特に二の腕から脂肪を吸引した場合、腕が上がらずシャンプーをするのがつらかったという声を聞くことがあります。仕事や家事、育児に不便さを感じるかもしれません。
また、圧迫する下着やサポーターの着用も必要になります。術後のファッションに影響が及びます。事前に説明をしっかり聞いておきましょう。
◇傷や腫れ
脂肪吸引した部位は、術後1週間程度で抜糸が必要になります。内出血に関しては、脂肪吸引ではかなり強めに現れると覚悟してください。脂肪を採取する際に、カテーテルを体内で動かすために、内出血は広範囲にわたります。
しかし、内出血は2週間程度できれいにおさまります。洋服で隠せる部位であれば大きな問題にはならないでしょう。
バストに関しては、術後2週間程度は腫れがあり、希望したサイズより大きく感じます。しかし2週間を過ぎると落ち着いてきて、その後は、自分の脂肪でつくられたナチュラルなバストが形成されますから安心してください。
≪ヒアルロン酸注入法≫ 痛み★ ダウンタイム★
◇痛み
ヒアルロン酸をバストに注入する際は、局所麻酔や表面麻酔を使用しますので、ほとんど痛みはありません。
数時間経過すると、筋肉痛のような痛みが現れますが、2〜3日で消失します。痛みに弱い人でも、鎮痛剤の服用で十分、普段通りの生活を送れます。
◇傷や腫れ
注射のあとは、数日残りますが、すぐにきれいに消失します。
術後数日はバストがパンパンに腫れて心配する人もいますが、1週間程度で落ち着きます。ただし、ヒアルロン酸注入法による豊胸は、数か月から1年程度しか持ちません。一時的な豊胸であることは理解しておいてください。
じゃあ成長再生豊胸の痛みは、★いくつ?
比較していくと、痛みやダウンタイムを避けるにはヒアルロン酸注入法一択という気がします。しかし、前述した通り、ヒアルロン酸注入法は一時的な豊胸にしかなりません。
では、痛みが少なく、ダウンタイムも抑えられ、一生モノの豊胸術はないのでしょうか?
それを叶えるのが「成長再生豊胸」です。
≪成長再生豊胸≫ 痛み★ ダウンタイム☆
はっきり言って、これほど体に負担のかからない豊胸術は今のところありません。施術は注射のみで、痛みはヒアルロン酸注入法と変わりません。
そして、注目すべきはダウンタイムです。仕事の合間に施術を受ける人がいるほどで、普段の生活にほとんど支障がかにのです。施術当日からシャワーを浴びることができて、翌日には湯船に浸かることもできます。
人によってはバストの表面に軽い内出血が出現することもありますが、数週間できれいになってしまいます。
しかもヒアルロン酸注入法とちがって、バストの脂肪は増えていくのみ、基本的に減少することはありません(ダイエットで体重を減らしてしまうと、バストの脂肪も減少することはあります)。
ダウンタイムに注目して豊胸術を選ぶなら「成長再生豊胸が絶対におすすめ!」という結論です。
南クリニック 院長:南晴洋
京都第二赤十字病院形成外科勤務、大手美容外科院長を経て1997年 南クリニック開業。創業以来、豊胸に力を入れている。注射で豊胸を行う「成長再生豊胸」を海外の学会でも発表。