日本オラクル、企業の調達・購買業務の効率化を実現する新製品「Oracle Sourcing」を出荷開始
日本オラクル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新宅正明、以下日本オラクル)は、企業の調達・購買業務における全てのソーシングプロセスの効率化を実現するソフトウェア新製品「Oracle Sourcing」(オラクル・ソーシング)の日本語対応版を、2002年3月より出荷開始することを発表します。また、日本オラクルではインターネットを利用して企業の戦略的調達・購買を実現可能にするソリューション「Oracle Procurement」(オラクル・プロキュアメント)を提供しており、「Oracle Procurement」と「Oracle Sourcing」を連携させることで、調達・購買プロセス全体の業務改革を推進するとともにさらなるコスト削減へと導きます。
「Oracle Sourcing」は、調達・購買業務におけるソーシングプロセス、つまり、サプライヤ(取引先)に対する購買開始に伴う情報提供依頼から、仕様の公開と条件・見積りの交渉、及び最終的な取引先決定・評価に至る全ての工程を、インターネットを利用してシステム化することができます。これにより、業務の効率化を実現するだけでなく、オープンで公正な取引交渉をインターネット上で進めることによって、最適なサプライヤを選定し、より有利な条件の下で実際の調達、購買取引を行なうことが可能になります。
直接材・間接材を問わず調達・購買業務の効率化が、企業全体の価値を向上させるための重要な役割を担うといわれる今日、調達・購買部門のオペレーション業務は企業経営の結果に直結する戦略的業務として位置付けられます。「Oracle Sourcing」は、それまで個々の取引先に各々調整を行い交渉の場を設定するといったような、多大な時間が必要な上、新たな価値を創造しがたい業務から担当部門を解放し、方針策定や意思決定といった戦略を実行する役割となるような業務改革を推進します。加えて、「Oracle Procurement」との高度で柔軟な統合を実現することにより、調達・購買業務全体を通じて、担当部門の策定方針を基にした業務の標準化を遂行していくことが可能になりました。
「Oracle Sourcing」は既に米国で50社以上に導入され、調達・購買単価の最大20%、ソーシングプロセスコストの最大30%を削減することに成功した実績を持ちます。日本オラクルは「Oracle Sourcing」の導入により、業務の効率化や最適購買の実施、そして担当部門が本来業務に特化できる業務改革を継続的なサイクルとして実現することで、顧客企業に米国事例と同様のコスト削減効果をもたらすことを目指します。
「Oracle Sourcing」により実現されるソリューション
■ 完全なビジネスプロセスのサポート
調達・購買業務における、実績分析→戦略策定→交渉実施→評価と実行(発注)というソーシングプロセスを完全にサポートします。具体的には、過去の調達・購買実績データをさまざまな評価観点から出力し、サプライヤ評価・選定のための基準を柔軟に策定することを可能にします。実際のサプライヤとの交渉の場では、取引条件決定に至る複雑な交渉を円滑に遂行するネゴシエーション機能を提供するとともに、以降の発注業務に必要となる契約書や発注データを自動生成し、これを調達・購買実績データとして蓄積します。「Oracle Sourcing」はこれらのプロセスを統合されたサイクルで実施することでソーシング業務の完全性を実現します。
■ 緻密かつ広範な実績分析がサプライヤ選定方針策定を支援
調達・購買実績に基づいた緻密かつ多角的な分析レポート機能が、新たなサプライヤ選定方針策定のための支援を実現します。この実績データには、契約に至らなかった場合の交渉過程の履歴や所要時間をも分析対象データとして含まれるため、サプライヤ選定の過程で生じたプロセスコストを的確に把握することが可能になるとともに、採択されなかったものの特定の提案内容に優位性を認めるサプライヤとの新たな取引関係を効率的に構築できます。
■ 柔軟なネゴシエーション(交渉)機能
定番的な間接材等、短期間で最適価格の提示を引き出すのに有効な『オークション』、部品・加工材料やサービス委託等、複数の複雑な要件に関する交渉に有効な『RFx』(※)、原材料や資源材等、条件によって複数のサプライヤから分割して調達が可能な資材に有効な『オファー』、の各ネゴシエーション機能を提供します。
※RFx: RFI(Request For Information:情報提供依頼)、RFP(Request For
Proposal:提案依頼)、RFQ(Request For Quotation:見積り依頼)の総称
■ サプライヤ評価の効率性向上
購買単価のみをサプライヤ評価の最重要指標とするのではなく、品目毎に任意の指標(例えば納期、安定供給量、硬度や耐熱温度、出力値等の品質など)を、評価の重み付けとともに設定することにより、提案内容を定量的に評価することができます。これにより、交渉過程における標準化を制定することが可能となり、意思決定に要したプロセスコストを改善させることが可能です。
※「Oracle Sourcing」ライセンス価格:(最小構成)1,000万円より。
※「Oracle Sourcing」動作環境
・HP-UX11, HP-UX11i (日本ヒューレット・パッカード株式会社)
・Solaris 8 (サン・マイクロシステムズ株式会社)
●「Oracle Procurement」について
オラクルのアプリケーション製品群「Oracle E-Business Suite 11i」を中核につくられたインターネット購買・調達ソリューションです。社内の購買・調達における発注業務とプロセスの改善だけでなく、仕入先との計画や受発注、請求、出荷などのリアルタイムな情報共有や特定の仕入先間であい見積もり、逆入札(リバースオークション)により競争原理の導入により最適な調達を実現し、取引におけるプロセスを最小化します。また、一元管理された購買履歴や仕入先とのトランザクションデータをもとに多角的な分析を行い、購買業務における問題の特定や仕入先との戦略的な折衝など、迅速な意思決定の支援を行なう「ビジネス・インテリジェンス」の機能を備えています。また、サプライチェーン全体を含めた包括的なソリューションにより自社、取引先を含めた全体最適化のシステムを構築することが可能です。日本オラクルは、パートナーと連携して日本のニーズにあった調達システムを提案して参ります。
●「Oracle E-Business Suite 11i」について
オープン・テクノロジーの世界的リーダーであり、またインターネット・コンピューティングを提唱するオラクル社の技術を結集して構築された、Eビジネスプラットフォーム製品。29の言語、複数通貨、各国の課税方式等をサポートするグローバルな要求に対応しており、ワールドワイドなビジネス展開を行っている企業に最適なアプリケーション群です。その販売実績は99か国、12,000社に及びます。
■ 本件に関する報道関係お問合せ先:
日本オラクル株式会社 社長室 広報部/石川