「自粛ムードが息苦しい」は不謹慎ですか?

ネガティブな情報や同調圧力とつきあうには

2021-01-07 09:00

(執筆:林幸奈)

イベントのチケットに「天災などの非常事態、不可抗力による公演中止の際の払い戻しについて」と書かれているのを、目にしたことはあるだろうか。そんな非常事態、いつ来るのだろうと思っていたが、3月に現実となってしまった。

新型コロナウイルス感染症が広がる中、大規模なイベントが自粛を要請された。休校や自宅通勤の影響で人々の外出も控えめになり、街は閑散としている。オリンピックも一年程度の延期が決定した。人々の楽しみがなくなるだけでなく、経済面でも深刻な問題となっている。

非常時のストレスから攻撃的にならないためには?

自粛ムードは、言動や娯楽などを慎む風潮のこと。東日本大震災などの自然災害では、被害を受けた人の気持ちを考慮したものだった。反対に「こうした時だからこそ前向きになろう」という声も上がり、希望を見出そうという活動がはじまる。しかしコロナウイルスによる自粛は、人と人との接触による感染を防ぐためのもの。被害を縮小するためのやむを得ない手段で、前向きな意見はできない風潮にある。

暗いムードに負けず心身を健康に保つためには?

非常時は不安に包まれ、自宅待機や自粛ムードで行動も制限され、ストレスがたまる。暗いニュースが溢れて、攻撃的で極端な人の意見も耳に入る。そうと知っていながら、人々はなぜ情報を求めてしまうのだろうか。

先が見えないときこそ、人々は明るく希望的なニュースを求める。コロナウイルスの混沌で人々が求めたのは、予防法だったように感じる。「マスクがあれば、感染症にかからない」という思いからマスクは買い占められ、不確かでも効果があると言われるものに人々は飛びついた。

【今回のコメンテーターからのご意見】

・廣田 和好(ひろた・かずよし)
『司法関係者皆殺し:サムライ歯科医のみちしるべ(22世紀アート)』 の著者。いちご歯科クリニック院長。

「自粛ムードが息苦しい」と言って「不謹慎」と言われたら、ナンセンスでしかない。巣ごもり生活を続けて、ウィルスをやり過ごすためには、3年も続けなければならないからだ。それでは、人間社会・経済が破綻するのは明らかだ。休業要請に休業保障がセットになっていない特措法の成立は、責任を国民に押しつけるズル賢い官僚の作文に、立法府がハンコを捺しただけではないか。

 

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