国立研究開発法人 国立循環器病研究センターと共同研究契約を締結 　致死的ショック患者救済に資する国産医療機器の開発と実用化

医療機器ベンチャー支援企業の株式会社ニューロシューティカルズ(本社：東京都文京区、代表取締役社長：三池信也、以下 「NCI」)は、国立研究開発法人 国立循環器病研究センター(大阪府吹田市、理事長：大津欣也、以下 「国循」)と共同研究契約を締結しましたのでお知らせいたします。

NCIは医療機器の開発ベンチャー支援企業で、様々な医療ニーズから医療機器開発を行っています。現在の国内で製造されている医療機器は診断系が多く、欧米からの輸入製品が医療機器市場全体の半分以上を占めています。NCIはこの現状を打破するため、治療、特に「致死的ショック患者を救済する国産の医療機器開発」をはじめとする治療機器の開発に特化していくこととしました。このプロジェクトを前進させるため、研究機関との提携は必須であり、この度、国循との共同研究契約締結との運びとなりました。以降、国循でのラボを使用しながら治療機器開発を推進していく予定です。
ショックは致死的病態であり、医療技術や救急医療が発達した現代においても高い死亡率(心原性ショックで180日死亡率45％)です。迅速な対応が必要であることや大きく循環を制御する必要性があることから医療機器の必要性が高い分野であり、経皮的補助循環ポンプカテーテルに代表されるように、近年になってもさまざまな開発が臨床応用されています。本共同研究では動物のみならず、シミュレーターなども駆使した致死的循環不全モデルを用いて患者救済に資する革新的医療機器シーズの開発と深化を推進することを目的としています。

国立循環器病研究センター外観

※国立循環器病研究センター様より引用

国立循環器病研究センターは、病院と研究・医療訓練機関を備えた医療センターです。厚生労働省管轄のもと運営されており、国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)の一法人で、全国に6つある専門病院の1つです。国循は循環器疾患を専門とする医療機関であり、国内でも有数の心臓移植実施施設です。病院、研究所、そしてオープンイノベーションセンターの3部門から構成されています。

NCIは九州大学発の医療機器開発ベンチャー企業として設立されましたが、事業を進めていく上で、医療機器市場における民間ベンチャー企業やアカデミア発のスタートアップ企業が開発・事業展開に際し、多大な苦労を強いられているのを感じ、医療機器分野においてのスタートアップ企業の支援事業に乗り出しました。NCI設立の目的であった「迷走神経刺激カテーテルシステム」の開発は順調で、2022年6月に会社分割を行ない、NCiVNS社を設立、この製品開発に特化したベンチャー企業として現在も事業展開しています。一方、本体のNCIは上述の通り、医療機器開発スタートアップ企業の支援事業に注力しています。
現在、独自に医療機器開発への投資ファンド(Medical Development Support 1号投資事業有限責任組合)も設立し、ハンズオンも含んだ投資事業に乗り出しています。投資先は海外のスタートアップ企業も含まれますが、その場合、製品製造を国内で行う方向性を持って投資を実行しています。これまでNCIおよび投資ファンドを合わせて17社のスタートアップ企業に対して出資、支援を行ない、うち2社はすでにM&AにてEXITを達成、さらに国内の大学発スタートアップ企業および医療機器ベンチャー企業への支援を国循とともに強化していく予定です。

株式会社ニューロシューティカルズ
ホームページ　URL： http://www.nci-md.com/
本社所在地　　　 ： 東京都文京区本郷3丁目24番6号

国立研究開発法人 国立循環器病研究センター
ホームページ　URL： https://www.ncvc.go.jp
所在地　　　　　 ： 大阪府吹田市岸部新町6番1号