「泣くことの6つのメリットとは」講演会

泣いて気持ちがスッキリとしたことや思いっきり泣いた後に深い眠りにつけたこと、皆さんはそんな経験をされたことはないでしょうか。抑え込まれていた感情は泣く事で発散され、その後は落ち着いて、冷静に物事を考えることができるものです。「泣く」ということにネガティブなイメージをもっておられる方も多いかと思いますが、今回、なみだ先生こと感涙療法士の吉田英史氏が2022年9月19日(月)に涙活カフェ『涙と旅カフェ あかね』(東京都新宿区西早稲田2-1-17酒井ビル1F)において泣くことがどのような心理的効果があるのか様々な視点から解説します。

泣くことは、心身共にメリットが多くあります。嬉しいときも悲しいときも、気持ちの高揚を落ち着けようとする体の自然な反応が、泣くということなのです。涙の役割は、大きく分けて3種類あります。一つ目に目の機能を保護する「基礎分泌の涙」、二つ目に外部からの刺激による「反射の涙」、三つ目に感情が高ぷることによる「情動の涙」です。メリットがあるのは、三つ目の「情動の涙」になります。大きく6点あります。

1.心のデトックス効果

慢性的なストレスは、心臓発作のリスクを高めることや脳に損傷を与え、消化器官の漬瘍、緊張的頭痛、偏頭痛などの疾病に繋がるといわれています。涙には、コルチゾールと呼ばれるストレス成分を低下させる作用があります。コルチゾールは、別名ストレスホルモンと呼ばれており、心身の健康に悪影響を及ぼします。そのため、涙には、ストレスホルモンを体外に排出するデトックス効果があるといえます。泣いたあとになぜか気持ちがスッキリしたと感じるのはこのためなのです。

2.リラックスした状態になる

リラックスした状態とは、副交感神経が優位な状態にあることを指します。副交感神経は「休息の神経」とも呼ばれ、活性化すると血管を広げ脳の血流がよくなるため、身体がリラックスした状態になります。副交感神経が働いて涙を流すことで、気持ちが落ち着きます。つまり、泣くことでリラックス効果があるのです。

3.マンガンの低減

体内のマンガンのレベルが上昇すると、人は攻撃性や怒りっぽさ、不安と関連して一定量を超えて蓄積するとうつ病になるリスクが増える物質であるということもいわれています。泣くことで、この余計なマンガンを体の外へ排出し減らすことができるのです。

4.安眠効果

思いっきり泣いた後に、疲労感を感じていつもより寝つきが良いと感じられたり、熟睡感をより感じたりした経験をされた方もいるのではないでしょうか。そのうえ、その疲労感はスッキリとしていて、心地良い疲労感と感じられる場合が多くあります。また、精神の安定や安心感や平常心、頭の回転をよくして直観力を上げるなど、脳を活発に働かせる鍵となる脳内物質であるセロトニンも増えるということが分かっています。

5.痛みの緩和

涙のなかには、苦痛を和らげるエンドルフィンというホルモンも含まれています。エンドルフィンの鎮静作用は、モルヒネより大さいともいわれており、痛いときに涙を流すということは、人体の仕組みとしても理にかなっているものであるといえるでしょう。

6.自分を解放できる

涙を流すことで、自分の本当の気持ちに気付き、自分に対する理解を深めることや少しずつ自分を解放できるようになる人もいます。自分の気持ちを抑え込みがちな人は、感情を表に出してみる機会を作ってみることや我慢ができない時には、泣いて自分を解放させてあげることも重要です。

このように、泣くことで得られる効果を、皆さんの日常にも取り入れてみると、気持ちが冷静になったり、物事が整理されて考え方や見え方も違ってくるかもしれません。
現代社会においては、感情を抑えないといけない場面や自分の気持ちを素直に表現できる状況ではなかったりすることが多く、ストレスを抱え込んでしまいやすい傾向にあります。自分も相手も大切にする自己表現方法としてアサーションというスキルもありますが、時には自分の気持ちに素直に向き合ってみることも大切です。
また、前述したように泣くことはストレスを解消するためにも有効です。ランニングやカラオケなどと同じように、例えば、映画やドラマを観て感動の涙を流すこともリフレッシュ方法として、取り入れてみてはいかがでしょうか。自分自身の気持ちに蓋をしてしまわないよう、頼れる人にSOSを出すことも重要です。今回の講演会をきっかけに、最近いつ涙を流したかを思い出して、自分の心の声を聞いてみてほしいです。

■「泣くことのメリットとは」講演会概要

<吉田 英史(よしだ ひでふみ)プロフィール>

1975年生まれ。早稲田大学で心理学、教育学を学び、同大学院で人材マネジメントを研究。高齢者福祉施設、学校勤務を経て、現職に。高校教師時代に相談に来る生徒たちを見ていて、相談中に泣き出す生徒ほど早く立ち直っていくことから、「涙は人をスッキリさせて立ち直らせる効果がある」ことに注目し、2013年から「涙活」をスタート。認定資格「感涙療法士」を、医師、脳生理学者で東邦大学医学部名誉教授の有田秀穂氏と創設。感涙療法士として、学校(生徒・先生・PTA向け)、病院(患者・医師や看護師等の医療関係者向け)、福祉施設(高齢者、障がい者等の利用者向け)、企業、自治体において、涙活セミナー、講演会を実施している。また「涙と旅カフェあかね」という泣けるカフェや「鎌倉涙活ツアー」という泣けるツアーもプロデュース。精力的に「涙活」を使ったサービスも展開中。 通称「なみだ先生」。主な著書に『涙活力 るいかつりょく』(玄文社)。

▼ なみだ先生HP: https://www.tearsteacher.com/
▼ 涙活HP:https://www.ruikatsu.net/
▼ 感涙療法士認定講座HP:https://www.ruikatsu.net/kanruiryohoshi
▼ 涙と旅カフェ あかねHP:https://www.ruikatsu.net/tearsandtravelcafe

参考WEB記事:
・鎌倉で「涙活」ワークショップ 泣いてすっきり、ストレス解消 (2022年7月15日 鎌倉経済新聞)
https://kamakura.keizai.biz/headline/487/
・泣いてストレス解消 なみだ先生、吉田英史さんが講演 糸魚川市社協「涙活」講演会(2022年7月18日 上越タイムス)
https://digital.j-times.jp/Contents/20220717/fe982271-39a6-47b9-8b22-555868cd5e2a


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