医療機器市場、2028年まで7.54%のCAGRで成長見込み
株式会社グローバルインフォメーション（所在地：神奈川県川崎市、代表者：小野悟、証券コード：東証スタンダード 4171）は、市場調査レポート「医療機器市場- 成長、動向、COVID-19の影響、予測（2023年～2028年）」（Mordor Intelligence Pvt Ltd）の販売を3月24日より開始しました。
医療機器市場の基本推定価格は4億4,242万米ドルで、予測期間には7.54%のCAGRで成長すると予想されています。
COVID-19のパンデミックは、医療機器市場全体に深刻な影響を与え、さまざまな分野で幅広い影響が見られました。パンデミックは、不要不急の処置や選択的処置の延期やキャンセルを引き起こしました。例えば、2022年8月にヘルスケアジャーナルに掲載された「COVID-19 impact on diagnostic imaging procedures in UAE」と題する論文によると、パンデミック時に行われた放射線学的処置はCOVID以前の時代と比較して約80%減少しています。この放射線学的処置の減少は、医療機器の需要をさらに減少させ、COVID-19パンデミック時の市場の成長に影響を及ぼしました。
しかし、個人防護具（PPE）、人工呼吸器、一般病院用品など、COVID-19の管理に必要な病院用品を供給する調査市場は、圧倒的な需要を満たすために売上高が急増しました。例えば、COVID-19の重症患者にとって重要な機器である人工呼吸器は、パンデミックの際に高い需要があっています。2020年3月、メドトロニックは人工呼吸器の生産をこれまでより40％以上増やしました。これは、パンデミック時の医療機器の成長に影響を与えました。
慢性疾患の有病率の上昇とそれに関連する障害調整生命年の増加、医療機器の技術的進歩、高齢化社会の一貫した増加などの要因が、市場の成長を後押ししています。
老年人口は、若年層にはあまり見られない加齢に伴う疾病にかかる可能性が高くなります。例えば、2021年12月に発表された調査研究によると、45歳以上の人々における診断された心血管疾患（CVD）の自己申告による全体の有病率は29.4％でした。同出典によると、この有病率は45～54歳の22％から70歳以上の38％と年齢とともに上昇し、老年層はCVDの発症リスクが高いことが示されています。この知見により、心臓手術や心臓の状態を定期的にモニタリングするのに役立つデバイスの需要が高まり、市場の成長が促進されると予想されます。
さらに、世界的に慢性疾患の負担が増加していることから、さまざまな診断や外科的処置を伴う効果的で高度な治療サービスへの需要が高まっています。このように、世界中で医療機器に対する需要が高まっています。例えば、IDFが発表した2022年の統計によると、2021年にはカナダで約290万人が糖尿病と共存していました。さらに、同出典によると、この数は2030年には320万人、2045年には340万人に達すると予測されています。このように、糖尿病患者の増加が予想されることから、定期的に状態を監視するためのさまざまなウェアラブルおよびポータブル医療機器の需要が促進される可能性があります。
さらに、技術的に高度な医療機器の開発に注目が集まっていることや、製品の上市が増加していることも、市場の成長に寄与しています。例えば、2022年5月には、Max ventilatorがインドで、内蔵型酸素療法と加湿器を搭載した多機能非侵襲型人工呼吸器を発売しました。また、2022年4月には、Medline UNITEが踵骨骨折プレーティングシステムとIM Fibula Implantを発売しました。この製品は、プレートとスクリューによる固定を必要とするほぼすべての骨折に対応する、包括的なチタン製足関節外傷システムを提供します。
しかし、厳しい規制と償還の不確実性が、予測期間中の医療機器市場の成長を阻害する可能性があります。
医療機器市場の動向
予測期間中、心臓病学機器セグメントが医療機器市場の主要シェアを占める見込み
循環器系疾患の増加、主要メーカーの戦略的取り組み、循環器系デバイスの技術的進歩などの要因から、循環器系セグメントは予測期間中に医療機器市場で大きな成長を遂げると予想されます。
また、肥満、糖尿病、高血圧、高コレステロールの増加も、これらの疾患を患う患者が生涯で心臓の合併症を発症する可能性が高いことから、循環器系医療機器の需要に寄与しています。
心臓血管系医療機器は、心臓疾患の診断や関連する健康問題の治療に使用されます。心臓病学で使用される機器は、外科用、治療用、診断用の3つのカテゴリーに分類されます。広く使用されている心臓血管系機器には、心電図（ECG）、除細動器、ペースメーカー、心調律管理装置、カテーテル、グラフト、心臓弁、ステントなどがあります。
心血管疾患を患う人々の増加が、医療機器の需要を促進する主な要因となっています。例えば、CDCが発表した2021年のデータによると、毎年、米国では805,000人が心臓発作を起こし、そのうち605,000人は初めての心臓発作になり、2020年には200,000人が過去の心臓発作が原因であることが確認されています。さらに、米国心臓協会が発表した2021年の統計によると、2035年には米国の成人1億3,000万人以上が何らかの心臓病を患っていると推定されています。
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