津原泰水さん幻の長編小説『羅刹国通信』の読書会のお知らせ

代表作「五色の舟」を収録した短編集『11』や『綺譚集』、長編小説『ヒッキーヒッキーシェイク』や『夢分けの船』などで知られる故・津原泰水さんの『羅刹国通信』(東京創元社)が刊行されました。

津原さんの著作権管理の窓口をつとめる株式会社アップルシード・エージェンシーは、発売を記念して、2024年6月9日(日)14時に読書会を開催します。

🔳「津原泰水を読む」読書会とは?

唯一無二の世界観を持つ「津原文学」を発表してきた故・津原泰水さんとその作品について、参加者が語り合う場です。今後、津原作品の読者のみなさんとゆるやかに長くつながることを目的としています。

今回の課題本は、若き日にものした幻想小説『羅刹国通信』(東京創元社)です。担当エージェントから、本になるまでの経緯や書籍制作時のエピソードなどもお話します。

🔳読書会概要

日時:2024年6月9日(日)14時〜15時30分
場所:都内(オンラインなし)
参加費:1,000円(お茶菓子付き)
定員:10名程度

*お申込みいただいた方に場所をお知らせいたします。

🔳お申込み方法

必要事項を記入して、下記のお申し込み先までメールをお送りください。

【必要事項】
・氏名
・参加人数
・連絡先(メールまたは電話番号)
【お申し込み先】
メール:rie@appleseed.co.jp 担当:栂井(とがい)

ご参加をお待ちしております。

🔳『羅刹国通信』について

本作は、実業之日本社の文芸誌「週刊小説」に2000年2月から2001年12月まで不定期に掲載された作品(「羅刹国通信」「続羅刹国報」「続々羅刹国――雨の章――」「続々羅刹国――夜の章――」)です。初めて単行本化されました。

叔父を殺したことは固く秘しておくべきだった。
自殺するなんてと母が泣き続けるものだから、本当はわたしが崖から突き落としたのだとわかれば、すこしは気が楽になるかと思ったのだ。

震災で妻を失いPTSDに苦しむ叔父との同居に疲弊する家族のために、小学六年生の左右田理恵(そうだ・りえ)は叔父を殺した。
その四年後、理恵は奇妙な夢を見るようになる。
荒れ果てた灼熱の地で岩蔭と食糧を求める「鬼」の集団。
かれらは二つの勢力に分かたれ争い殺し合う――その法則を理恵に教えたのは、同じ夢を共有する一人の少年だった            
(東京創元社サイト 書籍紹介ページより)

解説は、春日武彦さん、エッセイ「津原国通信」を北原尚彦さんにご寄稿いただいております。

🔳著者プロフィール

津原泰水(つはら・やすみ)さんは、1964年生まれ、広島県出身。青山学院大学卒業。1989年、津原やすみ名義で少女小説作家としてデビュー。1997年、現名義で発表した『妖都』以降、様々なジャンルを横断する作品を執筆している。

2012年『11 eleven』が第2回Twitter文学賞国内部門1位となる。2014年、短篇「五色の舟」がS-Fマガジン“オールタイム・ベストSF”国内短篇部門1位に選出される。近藤ようこさんにより漫画化された同作が、第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞する。

〈ルピナス探偵団〉〈幽明志怪〉シリーズほか、『少年トレチア』『綺譚集』『ブラバン』『ヒッキーヒッキーシェイク』『夢分けの船』など著作多数。2022年逝去。翌2023年、第43回日本SF大賞功績賞を受賞した。


AIが記事を作成しています