オラクル、クラウド開発者へのサポートを拡大
オラクルは現在開催中の「JavaOne 2016」において、次世代のクラウド・サービスとクラウド開発ツールを発表しました。これらは開発者コミュニティに対するサポートを拡大するものであり、開発者にフォーカスした各種イニシアティブの情報もあわせて公開されました。開発者に対し、プログラミング言語、データベース、コンピュータの種類、OSと仮想マシン、統合開発環境(IDE)、ツールの選択肢を提示することで、オラクルはクラウドで最新のアプリケーションをすばやく簡単に構築するのに必要な選択肢と柔軟性を提供します。
クラウド活用がエンタープライズ・ワークロードの標準となる中、開発者はマイクロサービス、API、コンテナ、DevOpsプロセス、そして分析、統合、モビリティ、IoT(Internet of Things)をサポートするプラットフォーム機能を用いてアプリケーションを構築する必要があります。オラクルは、開発ツールとクラウド・サービスを強化すると同時に、開発者がクラウド内の最新のテクノロジーにすばやく容易にアクセスできるようにするための新たなイニシアティブを発表しました。
サンフランシスコで開催中の「JavaOne 2016」において、オラクルは、Javaプラットフォームに対する重要な機能強化と、世界一の人気を誇るオープンソース・データベースであるMySQLの「Oracle Cloud Platform」への導入について明らかにしました。さらには、開発者をサポートするために設計された新しい「Oracle Cloud Platform」サービスの詳細を発表し、新しいWebポータルdeveloper.oracle.comを公開しました。同ポータルは、オラクルのテクノロジーを利用するあらゆる開発プロジェクトにおいて、開発者がツール、テクノロジー、リソースを1カ所で見つけることを可能にするものです。
Javaプラットフォームへのコミットメントの拡大
開発者が新しいクラウドベース・モデルの需要に応えられるよう支援すべく、オラクルではJavaエコシステムの主要なパートナーと緊密に協力して、Javaプラットフォームの大幅な進化の促進に努めています。
「Java Platform, Standard Edition (Java SE) 9」には、最新の開発基準/仕様をサポートする新しい機能とアップデートが含まれることになっています。「Project Jigsaw」は、アプリケーションの拡張性、安全性、スピード、保守のしやすさを高めるのに役立つ機能です。また「JShell」は、コードの実行/テストを容易にします。オラクルは「Java SE 9」の基礎作りに向けて、OpenJDKコミュニティと緊密に協力して取り組んでいます。現在、500を超える企業、組織、個人がOpenJDKプロジェクトに貢献しており、これまでに開発されたコードの数は700万行を優に超えます。
「Java Platform, Enterprise Edition (EE)」 の次世代バージョンは、リアクティブ・プログラミングに対応した強化モデルの提供をサポートするものになる予定であり、これによって、非同期的に構築された、疎結合型でイベントベースの大規模分散システムの開発が容易になります。加えて、次世代版は、クラウド環境におけるマルチテナンシーとOAuthやOpenID Connectといった新しい認証モデルを含む高度なセキュリティに対応したものになる見込みです。計画にはクラウド環境でのマルチテナンシーのサポートも含まれ、Dockerなどのコンテナ技術をサポートする新しい構成モデルが発表される予定です。
・株式会社日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 IoT・クラウド・サービス事業部 ビッグデータ本部 本部長 永山 光春氏は次のように述べています。「我々はクラウドとマイクロサービスにフォーカスしたJava EE 8の発表を歓迎します。Hitachiは社会イノベーション事業を通じて社会に貢献します。IT資産を活性化するクラウドとマイクロサービスは,上記を実現する上で大変有益です。我々はこれらのメリットをもたらしてくれる,Java EEの継続的進化に期待しています。」
・富士通株式会社のアプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部長である野崎英樹氏は、次のように述べています。 「富士通のお客様にとって、クラウドへの移行は大きな関心事となっています。クラウドとマイクロサービスを強化するJava EE 8のアップデートにより、お客様に最新のJava EE対応FUJITSU Software Interstage Application Serverを提供し、クラウドへの移行をよりシンプルに実現できることを期待しています。私たちは、これからも、Javaのコミュニティと共に、社会に貢献する技術を開発していきます。」
・日本電気株式会社 クラウド・プラットフォーム事業部 事業部長 岸上 信彦氏は以下のように述べています。
「NECは、Java EE 8におけるクラウド・コンピューティング機能の拡張に対するオラクルの貢献を歓迎します。NECは18年以上にわたり、国内および海外の市場において、ミッション・クリティカルなWebアプリケーション・インフラストラクチャを提供するJava EE対応のアプリケーション・サーバー『WebOTX』を提供し続けています。コンテナやマイクロサービスといったクラウド・コンピューティングの最新トレンドは、エンタープライズ・システムに多大なる影響を及ぼします。オラクルによる新たな提案により、NECの支援によるお客様のクラウドへのシームレスな移行を可能にし、Java EEの既存資産を活かすことが可能になります。」
新しいデータ・マネジメント機能をクラウドで
開発者によるイノベーションとデジタル変革の取り組みを支援する目的で、オラクルは「Oracle MySQL Cloud Service」の提供を開始しました。「Oracle MySQL Cloud Service」は実績のある「MySQL Enterprise Edition」をベースに構築されたもので、「Oracle Cloud」をサポートしており、エンタープライズ対応の自動化されたシンプルな統合型クラウド・サービスを提供します。これにより、MySQLベースのアプリケーションの安全でかつコスト効率に優れた開発・導入を世界規模で実施することが可能になります。
「Oracle MySQL Cloud Service」の提供開始にともない、世界で最も普及しているオープンソース・データベースであるMySQLが「Oracle Cloud Platform」に加わり、リッチ・アプリケーションのすばやい構築・導入を支援するオラクルのクラウド・サービスの完全なスイートが拡充されることになります。開発者と独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)は、クラウドで提供される包括的なMySQLソリューションを、高度な機能、ツール、サポートと共に利用して、最新のアプリケーションの製品化までの時間を短縮することが可能です。
さらにオラクルは、「Oracle NoSQL Database Cloud Service」と「Oracle Exadata Express Cloud Service」の提供を開始します。「Oracle NoSQL Cloud Service」は、トランザクション・アプリケーションやビッグデータ・アプリケーションの開発に向けてJSON、Java、Node.js、Pythonの開発者をサポートする、高性能キーバリュー・データベースを提供します。また「Oracle Exadata Express Cloud Service」は、「Oracle Exadata」への低コストで完全管理されたアクセスを可能にします。
開発者のための新しいクラウド・プラットフォーム機能
クラウドでリッチ・アプリケーションの構築・導入を行う開発者への支援を拡大する目的で、オラクルは新しい「Oracle Cloud Platform Services」の提供と「Oracle Infrastructure-as-a-Service (IaaS) 」に対する重要な機能強化を通して、「Oracle Cloud Platform」を拡充しました。開発者のサポートに向けた新しいクラウド・サービスと機能強化には以下のものが含まれます。
・「Oracle Application Container Cloud Service」:クラウドでPHP Webアプリケーションをすばやく導入、実行、拡張するためのPHPネイティブのランタイムサポートが新たに加わりました。
・「Oracle API Platform Cloud Service」:API(マイクロサービスを利用して構築されたものなど、APIファーストのアプリケーション向け)をゼロ・コードで作成、保護、管理することが可能で、エンドツーエンドのトランザクション・インサイトを提供します。革新的な新サービスにより、オンプレミス、「Oracle Cloud」内、サードパーティのクラウド・プラットフォーム上のいずれかでAPIゲートウェイを実行できるようになります。
・「Oracle Mobile Cloud Service」:複数のメッセージング・チャネルにおいてコンテキストベースのインテリジェントな会話を行うためのチャットボットがサポートされるようになりました。これによって、モバイル・アプリにおけるユーザ・エクスペリエンスの強化が可能になります。
・「Oracle Container Cloud Service」:オラクルのDockerコンテナのサポートが拡大し、クラウドでのコンテナの実行、オーケストレーション、管理が容易に行えるようになっています。事前に作られた製品のコンテナ化イメージが提供され、コンテナ内のオラクル・テクノロジーを開発、テスト、プロダクションのそれぞれの環境に容易に導入できるようになりました。
・「Oracle Solaris」:Open Container Initiativeのメンバーとして、オラクルは「Oracle Solaris」でDockerをネイティブ・サポートする計画について明らかにしました。コンテナでは、セキュリティ、効率的な仮想化、ZFSクローニング、スマート・ファイル・システム、SPARCとx86の両方のシステムに対するマルチプラットフォーム互換性など、Solarisの主要機能が利用される予定です。
開発者コミュニティ・イニシアティブの新設と拡張
開発者コミュニティとの連携に対するコミットメントを強化するために、オラクルは「JavaOne 2016」において開発者に重点を置いた多数のイニシアティブを立ち上げています。主なイニシアティブは次のとおりです。
・(新規)開発者ロードショー:2017年1月より、オラクルはテクニカル・セッション、ハンズオン・ラボ、インタラクティブ・エクスペリエンスなどで構成されるOracle Codeという開発者ロードショーを開始します。サンフランシスコ、サンパウロ、バンガロール、プラハなど20都市でイベントが予定されています。
・(新規)開発者ポータル:新しいdeveloper.oracle.comでは、無償トライアル、ダウンロード、ドキュメント、チュートリアル、多数の開発者ツールとリソース、活発なユーザー・コミュニティをユーザーに提供します。
・Oracle Academy:コンピュータ・サイエンス(CS)の教育とアクティビティに教育者と年に110か国から300万人の受講者を集めています。オラクルは、ホワイトハウスの「CS for All」および「Let Girls Learn」イニシアティブをサポートすることで、多様な受講者に将来テクノロジー・イノベーター、開発者、プログラマーになるよう働きかけています。
・Oracle Cloud Marketplace:「Oracle Cloud Platform」の構築に利用できる450種類のOSSツール、フレームワーク、プラットフォームへの迅速かつ容易なアクセスを開発者に提供しています。
・Oracle Technology Network(OTN)サミット:オラクルは、オラクル・プレゼンター、Oracle ACE、JavaChampionがハンズオン・コンテンツを提供する仮想イベント・シリーズ、OTNサミットの提供を継続します。オンデマンド・コンテンツについては、こちらをご覧ください:
https://urldefense.proofpoint.com/v2/url?u=https-3A__community.oracle.com_community_technology-5Fnetwork-5Fcommunity_OTNSummit_&d=DQMFaQ&c=5oszCido4egZ9x-32Pvn-g&r=FcXoVPxA3lkv5w2georj_jpQvaKDimVDRmhEg1MED6I&m=enpvZAVx-pV4sw2CieBU7HYDN_ZZCB8nZcXaWxmnIys&s=IWz0P3Ly0YBV3dL7R_7H0zEkD_DJJAOmhGu8lynvhYE&e=
●Oracle OpenWorldについて
「Oracle OpenWorld」は、20年間にわたって開催されている業界で最も重要なビジネスおよびテクノロジー・カンファレンスです。数万人もの来場と、オンライン上では数百万人もの参加者を集め、イノベーションと成長にクラウドを活用する企業への貢献に重点を置き、業界トレンドやテクノロジーが実現するブレークスルーに対する深いインサイトを提供します。「Oracle OpenWorld」では、つながり、学習、調査、インスピレーションを求める出席者のために、2,200を超える教育セッションが開催されます。ここでは、2,000社を超えるお客様およびパートナー企業がそれぞれの体験を参加者と直接共有します。世界の400社以上のパートナー企業およびお客様が数百におよぶデモ、実践ラボ、展示を行う「Oracle OpenWorld」は、クラウド・アプリケーションからクラウド・プラットフォームおよびインフラストラクチャに至る先進のクラウド・テクノロジーの展示の場となっています。「Oracle OpenWorld 2016」は、9月18日~22日の日程でサンフランシスコのモスコーン・センターで開催中です。登録方法、基調講演やセッションの視聴方法などの詳細については、www.oracle.com/openworld(http://www.oracle.com/openworld)をご参照ください。また、Twitter(https://twitter.com/oracle_japan)、Facebook(https://ja-jp.facebook.com/OracleJP/)でのディスカッションにもぜひご参加ください。
オラクルについて
オラクルは、クラウド・アプリケーションおよびクラウド・プラットフォームの広範なサービス群を最大限に統合し提供しています。オラクル(NYSE:ORCL)に関するより詳細な情報については、www.oracle.com をご覧ください。
【本件に関するお問い合わせ先】
日本オラクル株式会社 広報室 谷地田
Tel: 03-6834-4837 / Fax: 03-6834-6129/ E-mail: pr-room_jp@oracle.com
プレスルーム http://www.oracle.com/jp/corporate/press/
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