『リクナビNEXT Tech総研』の研究レポート、グリー「CEDEC2011」講演 スマートフォン時代のゲームとは

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■スマートフォンがもたらした3つの革命に乗り遅れるな
 グリー「CEDEC2011」講演 スマートフォン時代のゲームとは
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 CEDEC、東京ゲームショウと相次いで開かれたゲーム業界のカンファレンスには、ちょっとした異変が起きています。ソーシャルゲームのリーディングカンパニー・グリーが、その存在感とゲーム業界のソーシャル化の流れを示したのです。Tech総研編集部はそのCEDECの講演会をご紹介します。

 CEDECは、コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が主催して、毎年9月頃に開催されている日本最大級のゲーム開発者カンファレンスです。その「CEDEC2011」の掉尾を飾った9月8日のパネルディスカッション「世界の心をつかむスマートフォン時代のゲームとは」から紹介していこう。このセッションは、これからのゲーム業界の方向性を示すものとして大いに注目され、ソーシャルゲームの存在感を際立たせていました。

 ディスカッションの中でグリーの社長、田中良和氏は、グリーの世界展開に触れ、「10億ユーザーを目標にする」と宣言しました。田中氏によれば、スマートフォン向けプラットフォームの移行はある種、必然的な流れ。「いつでもどこでもつながる通信の革命、小売店を介さずにボタン一つでダウンロードできる流通の革命、そしてユーザー一人ひとりにばら売りができるようになった販売手法の革命」という3つの“革命”を、スマートフォン・ゲームが成し遂げつつあるという。田中氏の言葉は、「ゲーム業界は、その革命に乗り遅れるな」という檄のようにも聞こえました。

 「CEDEC2011」のセッションの中でもひときわ注目を集めたのは、9月7日に開かれた、グリーCTOの藤本真樹氏とアプリ基盤チームリーダー梶原大輔氏による「GREEソーシャルゲーム5年間の技術的失敗と成功の歴史」というものです。この種のカンファレンスの中で、「技術的失敗」が表立って語られることは極めてまれなことです。エンジニアの関心は高く、会場はすぐに満席になりました。

 運用面で梶原氏が強調したのは、「障害の原因を特定しやすい環境をつくる」ということでした。「GREE」のWebサーバーも、当初は複数サービスが混在していたため、全体の負荷が上がってくると、どのサービスがその負荷要因になっているのか、特定が難しかったと言います。memcachedとapacheを同居させていた時代もありました。
 その対策として効果があったのは、可能な限りサーバーを分けるというシンプルな方法です。大規模な負荷がかかるソーシャルゲームのサーバー運用としては、当然の方法のようにも聞こえますが、実際の失敗事例を踏まえての話なので、説得力がとても高かったです。

 本レポートでは、同社のスマートフォン向けソーシャルゲームの創り方についてやコンソールゲームのカリスマ、土田俊郎氏がなぜグリーに転職したのかについても詳しくレポートしています。

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