【さあ触れてみて】オクストンからのメッセージ

2022-10-04 14:40

Oxtone(オクストン)とは天然石を素材とした、「置いて伝えるコミュニケーションツール」です。今回はオクストンを開発した経緯を紹介します。この石ころツールがどうやって生まれて、何を伝えたいのか。これらを知ることでオクストンをより身近に感じていただけると幸いです。

「ころんと伝えるOxtotne(オクストン)」

Oxtone(オクストン)は新潟県糸魚川市で産出される流紋岩という天然石を素材としています。この流紋岩は平たく丸い形をしています。これは川から海に流れ着く過程の中で、自然角が取れてこのようなかたちになります。

この石のもう一つの特徴は、独特の模様を持っている点です。長い時間、雨や波にさらされることで成分の一部が酸化し、美しい縞柄の模様としてその表面に表れます。

オクストンは、長い時間をかけて作られるこの石ならではの特徴を商品の特性としてそのまま採用しています。そのため商品ひとつひとつが独特の表情を持っており、同じ見た目のものは2つとありません。

オクストンの誕生

きっかけはポイ捨て禁止

いつもタバコの吸い殻が捨てられていたのは、オフィスを出てすぐ左の道端でした。朝の掃除のたびに目につくので、なんとかここで捨てるのをやめてもらえないか考えました。手っ取り早い方法としては、注意書きを記したコーンを置いたり、看板を置いたりするなどがあります。しかし、それが果たして効果があるのか疑問でした。

私たちはもっとさりげなく、気持ちに訴えかけるような伝え方はないのか考えました。そこで、看板の代わりにイラストでメッセージを施した石を置いてみることにしました。なぜ石なのかと言うと、自然に風景と馴染んでいながらも、ふと目に留まりやすい存在感があったからです。

吸い殻の数は徐々に減っていき、もうほとんど捨てられる事もなくなったとき、私たちはこの石ころを置くのをやめました。

この点から、日々の中でさりげなく、だけど心に響くようなメッセージの伝え方があるのではないかと考え始めました。私たちはここをスタートとして、商品の開発に着手しました。

何を伝えるのか

昨今において、オフィスや家庭でコミュニケーションを取る方法は実に様々なものがあります。その多くはメールやチャットなどの電子的なやりとりです。即時性に優れ、場所や時間を選ばない利便性があります。

一方オクストンは、「置いて伝える」コミュニケーションに特化させる事にしました。置き手紙のように見てほしい場所に置いておき、見つけてもらってはじめてそのメッセージの内容が伝わります。一見不便そうに見えるこの方法は、「さりげなく伝える」という私達の目的の上では最適な伝え方のかたちでした。

それゆえ、「何を伝えるのか」という点においては内容を吟味する必要がありました。緊急の依頼や、見逃されては困る内容のメッセージはオクストンで伝えるにはふさわしくありません。「さりげなく、あたたかく伝える」内容のメッセージとはどんなものか、この点をよく考えながら商品のラインナップを決めていきました。

素材に込められた思い

試作を重ねる中で、素材自体のあたたかみがとても重要であると気付きました。それは素材に石を使うにしても、その種類による色やかたち、質感などによって与える印象が大きく違ったからです。

さまざまな素材を試してみたところ、一番最初に使用した新潟県糸魚川産の流紋岩がやはり最適だろうという結論に至りました。その理由は、この石の特徴である平たく丸いかたちに、メッセージのプリントがしっくりと馴染んだからです。またこの石の独特の美しい模様があることでプリントが映え、メッセージ全体が際立ちました。オクストンは流紋岩を素材に使うことで、独特の存在感を持つコミュニケーションツールとしてのスタイルが確立されました。