休止期脱毛症を対象としたミノキシジル5%配合外用剤の 発毛効果に関する治験を開始

大正製薬株式会社[本社:東京都豊島区 社長:上原 茂](以下、当社)は、ミノキシジル5%配合外用剤(ミノキシジル、他6種の有効成分配合)を用いて、休止期脱毛症を対象とした治験を本邦で初めて開始しました。

頭髪の生え変わりのサイクルは、毛髪が伸びる成長期(2~6年)から退行期(2~3週間)を経て、成長が完全に止まる休止期(3~4か月)に分類されます。通常状態では、休止期から成長期に移行する際に毛が抜け、新たな毛が生えると考えられており、成長期毛は全毛髪の90~95%、休止期毛は5~10%、退行期毛は僅かに存在し、1日平均50~70本程度が抜けることが知られています。

休止期脱毛症は、成長期の毛髪が通常のサイクルよりも短期間で休止期に移行してしまう脱毛の総称です。休止期脱毛症の病態は十分に解明されておりませんが、身体的に強く消耗した状態である熱性疾患罹患後、大手術後、出産後、過激なダイエット、極度の心身ストレスなどを契機として大量の脱毛を認める疾患であり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後に認める脱毛の多くは休止期脱毛症の一種であると考えられています。これらの誘因となる事象発現から2~3ヶ月後に異常な抜け毛が発現し、休止期毛の比率が25%以上に増加すると報告されています。また、一般的な経過として、抜け毛は3~6ヶ月に渡り持続し、誘因となった事象を特定し排除することにより、徐々に自然回復することが期待されますが、1年経過しても元の状態に戻らないケースも報告されています。そのため、外見の問題や継続的な抜け毛による心理的負担などにより、生活者のQOL(Quality of Life=生活の質)が大きく低下すると考えられますが、休止期脱毛症の治療法は十分に確立されておりません。

今回、当社は休止期脱毛症の疾患特性を踏まえ、壮年性脱毛症の治療薬であるミノキシジルが有する「毛髪の成長期の延伸作用」並びに「休止期から成長期への移行作用」に着目し、ミノキシジルに休止期脱毛症の回復を早めるなどの治療効果を有する可能性があると考えました。そこで、当社医学アドバイザーであり、本邦における毛髪疾患治療の代表的オピニオンリーダーである
大山 学先生(杏林大学医学部皮膚科学教室教授、毛髪科学研究会代表世話人)の助言の元、休止期脱毛症の日本人成人男性35例を対象にミノキシジル5%配合外用剤の効果を探索的に確認することを目的とした治験を計画し、クリニカルリサーチ東京病院を実施機関として治験を実施することに致しました。
今後、本治験で得られたデータを踏まえ、休止期脱毛症の研究を推進し、ミノキシジル製品の開発に繋げてまいります。


AIが記事を作成しています