入社式における社長訓示

阪急阪神エクスプレスでは、4月3日に新入社員28名の入社式を行い、代表取締役社長 谷村和宏が次の通り訓示を述べましたので、お知らせいたします。

入社式

日時:2023年4月3日(月)13時30分~
場所:第一ホテル東京
新入社員数:28名

入社式訓示 要約

はじめに
本日入社された28名の新入社員の皆様、誠におめでとうございます。今日こうして入社式を迎えることが出来た皆様には、心からお祝いと歓迎の意を表します。
新型コロナウイルス感染症対応も緩和されつつあり、新入社員の皆さんが一堂に会して入社式を開催出来ることは喜ばしいことです。学生生活においてコロナ禍での行動制限でやりたかったことが十分に出来なかったと思いますが、過去は変えようもありません。前を見て歩んでもらいたいと思います。

物流業界を取り巻く環境の変化
当社事業における環境はコロナ禍の頃から大きく変わっています。当社はB to Bの事業でお客様の動向に大きな影響を受けます。基本的に荷動きが活況になれば業績は上がるし、荷動きが止まれば業績は下がります。
2023年度は荷動きが止まるとの予想が一般的です。ロシア・ウクライナ情勢の行方、米中の政治的・経済的対立、世界中で起こっている物価高とそれに連動する景気後退からの消費減退など不透明な要素が多くあり予想するのは難しいのですが、分かっていることは殆ど全てのお客様の在庫が膨れ上がっており、少なくとも上期はその在庫調整のために荷動きが悪いということです。そして在庫調整が終わった時に、先程申し上げた不確定要素がどうなっているのかが今年度のポイントになります。我々に出来ることは環境変化に素早く対応し、且つ不確定要素にあまり左右されないポートフォリオを持つ会社になることです。

当社の取り組み
社内では構造改革の正念場の年と申し上げています。構造改革の具体的取組の内、2つご説明します。
1)営業とカスタマーサービス(以下CS)の在り方の変更
営業部署で行っていた担当業務を変更し、且つ各営業部署でバラバラだった担当業務を外勤営業、内勤営業、CSでそれぞれどの業務を行なうかを明確にします。また営業とCSが行なっていた業務範囲が各部署でバラバラでしたので、担当範囲を統一します。これにより人事異動で部署が変わってもやるべき仕事は一緒なので、戸惑うことも少なくなります。
もう一つ重要な改革として業務の平準化があります。お客様からのご要望は様々で全てにお応えするのは並大抵ではありません。ただ少なくとも社内的な業務処理については平準化すべきと考えています。
2)新基幹システム導入
新基幹システムを導入します。当面は現システムで業務を行ないながら並行して新基幹システムを勉強してもらうことになります。課題としては、世界中の業務を一つのデータで行ないますので、その利点を活かした業務フロー構築や強みを発現させることです。これらの取り組みを同時に行います。新入社員の皆さんにも、それぞれの内容をご認識、ご理解の上、将来を見据えて一緒に取り組んでもらいたいと考えます。

社会人の一歩を踏み出す皆さんにお願いしたいこと
先ず、物事を俯瞰して見ることです。構造改革を進めている中で、ぜひ新しい視点で、今のやり方が本当に正しいのか、常にそのことを念頭において、「木を見て森を見ない」ことのないようにお願いします。それぞれの部署に配属されますと、先輩から業務を教えてもらいます。先ずは仕事を覚えてもらう必要はありますが、それが一段落したらご自身のやっている業務が全体の流れの中でどういう位置付けなのか、前後の工程はどうなっているのか、その中でご自身がやっているやり方が正しいのか、そういう疑問を持つ習慣を身に付けて頂くようお願いします。

次に、コミュニケーション能力を磨くことです。毎日同じことをスピーディーに且つ正確にこなすことは重要ですが、それだけではありません。我々の業界だけでなくあらゆる業種で大変革の時代が来ており、日本が世界から取り残されようとしています。その中で我々は収入源を入れ替えて新しい仕事に挑んでいく必要があります。
勿論、本人のアイデアが重要なのは当然ですが、アイデアを出すだけではなく如何に実行性を持つことが出来るかが勝負です。実行性を高めるためには関係者とコミュニケーションを取って、内容を説明して理解してもらい、その必要性に共感してもらえる仲間を増やすことが重要です。要は思い付きだけではダメだということで、実現させるためにも是非そういう能力を磨いてもらえるようお願いします。

最後に、今日社会人としての一歩を踏み出されたことを、今までお世話になった方々、あるいはご両親に感謝の気持ちと共に報告して下さい。皆さんがこれから社会人として活躍していかれることへのケジメとして必ず履行して頂けます様お願いします。
皆さんのこれからの社会人としての生活が公私ともに輝かしいものになることを祈念して、私の祝辞とさせて頂きます。

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