核戦争後の世界を舞台にしたブラック・コメディ『イエス、たぶん』日本初上演決定 マルグリット・デュラス幻の戯曲を劇団「池の下」が上演
池の下 第30回公演『イエス、たぶん』が2024年12月13日 (金) 〜 2024年12月15日 (日)に劇場MOMO(東京都中野区中野3-22-8)にて上演されます。
チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。
カンフェティにてチケット発売中
http://confetti-web.com/@/ikenoshita
公式ホームページ
https://www.ikenoshita.com/
マルグリット・デュラスの幻の戯曲「イエス、たぶん」
核戦争後の世界を舞台にしたブラック・コメディを池の下が日本初上演
■海外作品シリーズ
人間の心の奥底に潜む真実に挑むシリーズとして、これまでにアゴタ・クリストフ『エレベーターの鍵』、マルグリット・デュラス『アガタ』、ハロルド・ピンター『灰から灰へ』『いわば、アラスカ』を取り上げてきました。これらの作品は、フィジカルでシンボリックな舞台表現によって、新たな命を吹き込まれました。そして今回、『イエス、たぶん』でデュラス作品がシリーズに再登場。ミステリアスで挑発的なデュラスの世界観が、再び舞台に鮮烈に蘇ります。
■マルグリット・デュラス
マルグリット・デュラス(1914-1996)は、フランス文学を代表する作家・映画監督。彼女の作品は、抑制された情感と鋭い観察力を持ち、愛、欲望、孤独、そして記憶と忘却を深く探求して行きます。『インディア・ソング』はカンヌ映画祭で特別上映され、寺山修司など多数の映画人に衝撃を与えました。ゴンクール賞を受賞した代表作『愛人』は、彼女の独特な文体と鋭い感性を象徴し、世界中で高い評価を受けました。彼女の創作は、文学と映像の枠を超え、人間の内面を鋭く描き出すことで、多くの人々に感動を与え続けています。
■『イエス、たぶん』について
マルグリット・デュラスの『イエス、たぶん』(1968年)は、核戦争後の荒廃した世界を舞台にしたブラックコメディです。
記憶を失った二人の女性と、戦争に囚われた兵士が織り成すこの物語は、今なお続く戦争の愚かさを鋭く照らし出します。放射能に侵された世界で、彼女たちは無垢な視点から新たに「生きる」という行為を再定義し、記憶と忘却の狭間で、自分たちの歴史を作り始めます。
デュラスが描く絶望と希望が交錯するこの作品は、観る者に戦争の無意味さと人間の再生力を強く訴えかけ、56年を経てもなお、現代に鮮烈なメッセージを放ち続けます。
池の下について
1996年1月 演出家 長野和文を中心に、演劇と舞踏の融合する新たな地平をめざし池の下は結成されました。96年8月から寺山修司初期作品連続公演をスタート。寺山の未知なる面に新たな光をあてる作業を行ってきました。
2006年8月の利賀演出家コンクールでは、野外劇場で寺山修司の代表作「犬神」を上演して優秀演出家賞を受賞しました。さらに2007年夏に、寺山の人形劇台本「狂人教育」を俳優たちによる池の下独自の身体表現方法で創作して、3カ国6都市連続公演(韓国:密陽演劇祭/ソウル公演)(大阪公演)(名古屋公演)(東京公演)(上海:国際小劇場演劇祭)を敢行しました。
2008年より、IKENOSHITA MISHIMA PROJECTを企画。三島由紀夫作品連続上演もスタート。2009年上海のアジア太平洋地域演劇祭に招聘されて「HANJO」を上演。2012年より現代フランス語圏戯曲シリーズ「エレベーターの鍵」(作・アゴタ・クリストフ)、「アガタ」(作・マルグリット・デュラス)を上演しました。2019年にはポーランドのグダニスク・シェイクスピア劇場とグロトフスキ研究所より招聘を受けて新たな演出で作られた「狂人教育」を上演。
公演概要
池の下 第30回公演『イエス、たぶん』
公演期間:2024年12月13日 (金) 〜 2024年12月15日 (日)
会場:劇場MOMO(東京都中野区中野3-22-8)
■出演者
稲川実加、芹澤あい、平澤瑤
■公演スケジュール
12月13日(金)19:00開演
12月14日(土)14:00開演/18:00開演
12月15日(日)14:00開演
※開場は開演の30分前
※上演時間:約1時間予定
■チケット料金
全席自由:3,500円(税込)
■スタッフ
照明:安達直美
音響:髙沼薫
舞台監督:高橋佑太朗
制作協力:三熊こうすけ
宣伝美術・画:松本潮里
著作権代理:株式会社フランス著作権事務所