「ビル再生100の物語」オフィスはリバサイ!のオフィス物語

ビル再生100の物語 第98話

テナワンでは、これまで多くのビルの空室対策や賃貸運営を行ってきました。

それぞれの問題を解決してきたビル再生の事例を「100の物語」としてこれから公開していきます。

月島のリバーサイドオフィス

当社が管理業をはじめた初期の頃から管理運営されているNビルは、月島の隅田川沿いにあります。

非常に眺望が良く、最上階は東京タワーから東京スカイツリーまで見えるほど。夜景も大変きれいなうえ、春になると対岸の桜が満開になり、一日中、四季を通じて眺望を楽しめるオフィスです。

また、バブル期に建てられたこともあり、トイレに大理石が使われるなど、内装仕様が良いのも特徴です。

住宅街のオフィスビル

しかし、隅田川の眺望も、内装仕様も当初のリーシングではなかなか通用しませんでした。

何より月島は住宅街であり、オフィスの需要が少ないのです。

対岸の築地や晴海などは上場企業も入る大型オフィスが立ち並び、関連企業も大変多く入居しています。

それに比べ、マンション開発こそさかんなものの、月島では、泳ぐ魚(客)自体がめったに現れない立地なのでした。

住宅街のオンリーワン戦略

ただ、どんな街でも必ずオフィスを探す人はいます。
いつか現れる客に向け、PRに磨きをかけました。
当社の特徴である募集資料を工夫しはじめたのもこの頃です。

リバーサイドであることや、駅距離よりも、月島で有名なもんじゃストリートからの距離などを記載。
月島の素敵なお店のマップなども記載しました。
目立たない立地ながらもビルの特徴を盛り込み、仲介業者へPRを続けました。

その結果、地元の仲介業者からオフィス専門業者まで、月島でオフィスを紹介するならとりあえずNビルを見せる、というパターンが生まれてきたのです。

現場事務所需要に救われる

PRの結果、まず最初に現れたのは、現場事務所です。

管理を始めた当時から、月島、隣の勝どきではみるみるタワーマンションが立ち上がってきました。
現在でも数棟の開発が進んでいます。

さらに東京オリンピック開催が決まったことで、晴海に選手村がつくられることになり、インフラ整備も次々に起こり始めました。

そのため、現場事務所の需要が発生したのです。工事が終わるたびにまた次の計画が始まり、Nビルは常に現場事務所が入居するビルとなりました。

地元企業のためのオフィス

Nビルの特徴は、現場事務所の他に、地元の企業の入居者が多いことです。
まさに月島にいなければならない理由のある企業が数多く入居しています。
例えば築地市場に毎日通う地方の漁協の支所や食品加工会社、月島界隈の運河の水門を管理する会社、代々月島で業を営んできた企業など、月島から離れられない企業が多いのです。

当初はオフィス需要に懐疑的でしたが、どんな場所でも地元の需要があることを学んだビルでした。


始めて読まれる方に

中小築古ビルのオーナーを対象に空室対策を実戦的に解説した空室対策技術集を無料配布してします。

これまで、東京都心の中小型ビルが検討客を集められない4つの原因へ対応する考え方として、リーシングマネジメントという考え方が大切だとご説明しました。

リーシングマネジメントの基本的な考え方は、

「打点(空室を埋めること)は、打席数(認知度を上げること)×打率(決まりやすい条件やウリ)に比例する。」

です。

弊社での空室対策の事例やオーナーさんの声など、テナワンのHPにて詳しくご覧いただけます!


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