キヤノンマーケティングジャパンがプロダクション事業を強化業務用高速連帳プリンター“Océ ColorStream 3000 Z シリーズ”を発売
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:川崎正己、以下キヤノンMJ)は、オセ社(Océ N.V.、本社:オランダ フェンロー市、CEO:Anton Schaaf、以下オセ)製の業務用高速連帳プリンター“Océ ColorStream 3000 Z シリーズ”を2014年4月より発売します。これにより、データプリントサービス(DPS)市場および商業印刷市場向けの製品ラインアップを拡充し、プロダクション事業を強化します。
キヤノンMJグループは、2011年より開始した5カ年計画「長期経営構想フェーズII」の多角化戦略において商業印刷事業の強化を掲げ、2015年に同事業で連結売上高500億円を目指しています。2010年3月にオセをキヤノングループに迎え入れ、製品面での強力な補完関係を築く一方、2012年5月には昭和情報機器株式会社がグループ入りし、販売・サポート面で連携を強化してきました。
このたび、データプリントサービス市場と商業印刷市場における多様なニーズに対応するため、国内マーケット向けに特別に開発したインクジェット方式の業務用高速連帳プリンター“Océ ColorStream 3000 Z シリーズ”を市場投入します。
新製品“Océ ColorStream 3000 Z シリーズ”は、請求書やダイレクトメール(DM)、トランスプロモなどの製作で使用されているZ紙に、インクジェット方式の高速連帳プリンターとして世界で初めて対応しました※。従来のデータプリントサービス市場では、電子写真方式の高速連帳プリンターであらかじめ印刷されたプレプリント用紙にモノクロで追い刷りをしていましたが、今回の新製品により白紙用紙にフォームとデータをオーバーレイ化しカラーで直接印刷することが可能です。
また、Z紙とロール紙の同時給紙やモノクロからカラー、片面から両面、毎分48メートルから100メートルなど、印刷業務のボリュームや内容に合わせて設備ユニットやシステムを拡張することができます。例えば、データプリントサービス業で書籍やカタログ、チラシなどの商業印刷物を受注した場合でも商業印刷市場向けにシステムを拡張できます。
さらに、商業印刷市場で求められる多品種少量、工場の自動化、後加工機との連携などのニーズに対応可能で、最初からRtoR(ロール紙の給排紙)構成の設備ユニットを導入し、高画質なフルカラーインクジェットプリンターとして使用することもできます。
このほか、紙カード保険証やシール紙、タック紙などの多品種少量印刷に対応した、モノクロ電子写真方式の高速連帳プリンター“Océ VarioStream 7170/7110”を同時発売します。
キヤノンMJは、今後オセの製品ラインアップを順次国内市場に投入する計画で、業務用高速連帳プリンターの国内市場において3割以上のシェア獲得を目指します。
●Océ ColorStream 3700 Z/3500 Z/3200 Z オープン価格 2014年4月予定
●Océ VarioStream 7170/7110 オープン価格 2014年4月予定
※インクジェット方式の高速連帳プリンターにおいて。2013年10月2日現在。
<プロダクション印刷機の国内市場動向>
プロダクション印刷機の国内市場規模は現在約4000億円で、早ければ約5年、遅くても約10年でデジタル化が急速に進み、ハイエンドからミドルレンジ、ライトレンジを含め約1兆円を超えることが予測されています。マーケットは主に企業内で大量印刷する「集中印刷(CRD)と帳票印刷」、印刷をアウトソース・外注する「データプリントサービス(DPS)と商業印刷」の4つに分類され、「CRD、帳票印刷」と「DPS、商業印刷」の市場規模の割合を半々と見ています。
高画質化やカラー化、後加工連携、付加価値提案などのデジタル印刷シフトが加速し、なかでもアウトソース・外注分野である「DPS、商業印刷」のマーケット規模は年率102~110%と大きな伸びが見込まれています。(キヤノンMJ調べ)
<Océ ColorStream 3000 Z シリーズの主な特長>
1.豊富な実績に基づいて開発された高速連帳インクジェットプリンター
・ColorStream 3000シリーズで定評のあるDigiDotテクノロジーにより、業界トップクラスの柔軟性と優れた印刷品質を実現。マルチレベル・ドロップ・モジュレーションにより、印刷解像度は1200dpi相当を達成。
・最大印刷幅は21.25インチ(540mm)。印刷速度別に毎分48m、75m、100mの3機種を用意し、最速で毎分1,350ページ(A4両面)で印刷可能。
・モノクロから4色フルカラーへ、MICRを含む最大6色まで拡張可能。
・業務量に応じて、48mから75m、100mへと速度アップが可能。
・片面から両面仕様へ拡張可能。また、両面時の設置はL型も選択できるため、繁忙時に片面仕様で2台使用することも可能。
・RtoR(ロール紙の給排紙)構成の設備ユニットを増設し、Z紙とロール紙の同時給紙を実現。
2.Océ DigiDotイメージングテクノロジー
・オセ製インクジェットプリンターに共通した、業界で最も信頼性の高いプリントヘッドを搭載し、Océ DigiDotピエゾ式ドロップオンデマンド・テクノロジーを採用。
・吐出インク滴のサイズを変更することでインク消費量を効率良く制御しながら、細部は鮮明に、ハーフトーンはスムーズに表現。インクは水性顔料もしくは水性染料を使用可能。
3.省スペース、軽量設計
・本体の奥行き1.4メートルという、モノクロ電子写真方式の高速連帳プリンターと同程度の省スペース、軽量設計を実現しており、オフィスビル内の居室などさまざまな環境下で設置可能。
4.世界初※、Z紙に対応
・インクジェット方式の高速連帳プリンターとして世界で初めてZ紙に対応※。折り目の入った連帳Z紙や糊付けを行う圧着紙(インクジェット用)など、特殊メディアに印刷可能。
※ インクジェット方式の高速連帳プリンターにおいて。2013年10月2日現在。
5.既存資産を統合できるワークフロー
・SRA MPコントローラーにより、オフラインで高速RIPを実現する高性能ブレードサーバーを採用。
・世界で1800社、3000サーバーの導入実績がある統合印刷ワークフロー「Océ PRISMA Production」に対応。「Océ PRISMA Production 5.0」にはSSDSモジュールを搭載し、昭和情報機器株式会社の漢字プリンターSXシリーズのデータ出力に対応。
<Océ VarioStream 7170/7110の主な特長>
1.多品種少量印刷に対応したモノクロ連帳プリンター
・印刷解像度は600×600dpiを実現。
・最大印刷幅は17インチ(432mm)。印刷速度は“VarioStream 7170”が毎分172ページ(A4)、“VarioStream 7110”が毎分108ページ(A4)。
・非接触フラッシュ定着方式により、標準用紙以外のシール紙やラベル紙、薄いプラスチックカード、圧着紙などに対応。
・用紙のオートローディング機構により、小ロット時の頻繁な用紙の付け替えが容易。
・直感的に操作できるグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を採用。
・VarioStreamシリーズ共通のSRA MPコントローラーを搭載した高性能ブレードサーバーを採用。
・対応データフォーマットは、AFP/IPDS(IS/3)、PCL6、「Océ PRISMA Production」連携により、PDF、Postscriptに対応。