Webサイトのブランド力、総合編は 「Yahoo! JAPAN」が2020-秋冬以来のトップ 一般企業サイト編のトップ3は、 「ヤマト運輸」「サントリー」「キッコーマン」 日経BPコンサルティング調べ「Webブランド調査2022-春夏」
株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、3万人以上のネットユーザーが国内500のサイトを評価する「Webブランド調査2022-春夏」の結果をまとめました。Webサイトのリニューアルの効果や製品への関心、企業の好感度への影響等を明らかにするもので、2022年6月20日に調査報告書を発行・発売しました。報告書は年に2度発行しています(「春夏編」「秋冬編」)。
調査結果のポイント
●総合ランキングTOP3は「Yahoo! JAPAN」「楽天市場」「Google」
●一般企業編(インターネット専業企業を除く)では、「ヤマト運輸」が首位を獲得。第2位は前回トップの
「サントリー」、第3位は「キッコーマン」
●スコア上昇サイトトップ3は「Kao 花王」「デニーズ」「小林製薬」
■総合ランキングは、「Yahoo! JAPAN」が2020-秋冬以来の首位を獲得。第2位は「楽天市場」、第3位は「Google」
調査対象500サイト中の総合ランキング第1位となったのは、「Yahoo! JAPAN」。2020-秋冬以来の首位を獲得した。第2位は前回トップの「楽天市場」、3位は「Google」となった。(図表1)。
第1位の「Yahoo! JAPAN」のWebブランド指数(WBI)は、前回109.3ポイントから5.2ポイント増の114.5ポイント。WBIを構成する6つの個別評価指標のうち、サイト接触による「行動喚起」のスコアが125.2ポイント、「利便性」や「好感」などサイトイメージを評価する「サイト・ロイヤルティ」が100.9ポイントと、極めて高い評価を獲得した。日常生活に密着した情報やサービスを提供するWebサイトとして、一般のネットユーザーから高い支持を得ている。
一般企業サイト編トップ3は「ヤマト運輸」「サントリー」「キッコーマン」
一般企業サイト(インターネット専業企業サイトを除く)のトップ3は、「ヤマト運輸」「サントリー」「キッコーマン」となった(図表2)。
「ヤマト運輸」は、一般企業サイト内順位が前回第6位から第1位に上昇。500サイトでの全体順位は第7位となった。WBIは前回のスコアから6.7ポイント増の78.3ポイントだった(図表2)。個別の指標では、今回、サイトを通じた企業活動に対する「理解」「関心」などの意識変化を測る「態度変容:企業活動」のスコアが上昇し、WBIを押し上げた(図表3)。また、「サイト・ロイヤルティ」が84.0ポイントで、一般企業サイト内で第1位の評価を獲得した。自由意見では、荷物の追跡サービスや再配達依頼などへの言及が多く、インターネット通販での宅配便の利用機会増加などを背景に、「信頼できる」「役に立つ」サイトとして高評価を得ている。
第2位は、前回トップの「サントリー」。500サイトでの全体順位は、第9位だった。WBIは、前回から0.9ポイント減の74.8ポイントとなった(図表2)。個別の指標のうち、サイトを通じた製品・サービスへの関心などの意識変容を測る「態度変容:製品・サービス」が前回から減少した(図表4)。一方、キャンペーン利用や会員ページログインなどの「行動喚起」や「サイト・ユーザビリティ」は、前回同様に高評価を獲得している。
スコア上昇サイトは、「Kao 花王」「デニーズ」「小林製薬」
前回から今回にかけてスコアが大きく上昇したサイトのトップ3は「Kao 花王」「デニーズ」「小林製薬」となった(図表5)。「Kao 花王」は前回から14.1ポイント増の68.4ポイント、「デニーズ」は13.7ポイント増の62.8ポイントだった。
「Kao 花王」は6つの個別指数全ての評価が前回を上回った。500サイト中では前回第128位から第17位に上昇した。特に「態度変容:製品・サービス」「行動喚起」「態度変容:企業活動」の3つの指標が大幅に上昇した。自由意見からは、製品情報や「暮らしのきれいを守ろう!花王の衛生情報」などへの関心の高さが伺える。
「デニーズ」においても6つの個別指数全ての評価が前回を上回った。特に「態度変容:製品・サービス」で24.3ポイント増、「態度変容:企業活動」で11.8ポイント増と、大幅に評価が上昇した。好印象を持ったコンテンツとしては、期間限定メニューやキャンペーンについての意見が多く挙がった。また、Webサイト自体の見やすさの評価も高く、利用しやすいサイトとして支持を集めている。
■企業活動への理解、関心などの意識変化を測る「態度変容:企業活動」は「日立製作所」がトップ
最近のWebブランド調査の傾向として、企業理念・パーパスやサステナビリティへの取り組みに関する発信を強化するサイトが増えている。本調査の個別指標の一つである「態度変容:企業活動」で高いスコアを獲得したサイトを見ると、トップ3は「日立製作所」「オリンパスグループ」「Honda」となった(図表6)。トップページのメインビジュアルで、企業理念・パーパスなど企業姿勢を伝えるメッセージを打ち出したサイトや、社会課題への取り組み等をストーリーで紹介するコンテンツが増えており、回答者からも好意的に受け止められている傾向が見られる。
企業サイトの情報発信が変わっていく中で、一般生活者のサイトの見方や評価も今後一層、変化していく可能性がある。マーケティングや広報活動におけるサイトの貢献度を本調査で確認し、顧客接点の改善やブランド力の強化に、ぜひお役立ていただきたい。
図表1●Webブランド指数 総合ランキング トップ50
図表2●【一般企業編(ネット専業企業除く)】
Webブランド指数ランキングトップ10
図表3●「ヤマト運輸」のスコアチャート
図表4●「サントリー」のスコアチャート
図表5●Webブランド指数 スコア上昇ランキングトップ10
※ランキング表中のサイト名表記は、トップページのタイトルによるサイトの正式名称。
図表6●態度変容:企業活動 スコアランキングトップ10
Webブランド調査について
(URL: https://consult.nikkeibp.co.jp/branding/solutions/web-brand/ )
調査目的 : Webサイトのブランド力を測定し、企業や団体のWebにおける
ブランド・コミュニケーション戦略の成果を定点観測する
調査手法 : インターネット調査
調査対象 : 全国、20歳以上のインターネット・ユーザー
(日経BPコンサルティングの提携調査会社の調査モニター)
有効回答数 : 35,532件
調査対象ブランド: 企業や団体が運営する日本の主要500サイト
調査実施期間 : 2022年4月6日(水)~2022年4月15日(金)
※半年ごとに年2回実施(春夏:4月、秋冬:10月)
調査企画・実施 : 日経BPコンサルティング
日経BPコンサルティング
日経BP全額出資の「調査・コンサルティング」「企画・編集」「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9000万円)