【調査レポート】コロナ禍における保育士等採用に関するアンケート

2020-09-24 10:00

株式会社コドモンは、こども施設向けICTシステム「コドモン」をご利用の全国のこども施設を対象に、コロナ禍における保育士等採用に関するアンケートを実施いたしましたので結果をお知らせいたします。

【アンケート概要】

・調査対象:コドモンを利用する全国の保育施設の職員
・調査方法:メール案内、WEB回答方式
・調査期間 : 2020年9月7日 - 2020年9月17日
・回答数: 208件
・調査会社:株式会社コドモン

【アンケート結果サマリー】

*採用スケジュールは31%の施設で例年より遅れが出ている。

*保育実習受入予定の施設の半数で例年よりスケジュールに遅れが出ている。

*例年多い求職者の応募ルートは「学校に提出している求人票からの応募」「ハローワークからの応募」「職員からの紹介」の順で多く、一般企業における新卒の就職活動とは大きく異なる結果に。

*21.3%がオンラインでの採用面接を実施。

*コロナの影響で実習等を満足に実施できなかった内定者の勤務にあたり、54.5%の施設がフォローする体制を現段階から検討している。

【アンケート結果】

Q1 例年と比べ採用予定人数は変わりますでしょうか?

Q1 例年と比べ採用予定人数は変わりますでしょうか?
Q1 例年と比べ採用予定人数は変わりますでしょうか?

増減の理由としてはおおむねポジティブなものが多く、明確にコロナに関連する回答はほとんどありませんでした。

増減の理由について回答者のコメント

・退職者の減少、待機児童の減少
・保育士の勤務状況が安定しているため
・基準より多い職員配置をして公休を増やすため
・新園開設のため
etc

Q2 2020年度の採用スケジュールは

Q2 2020年度の採用スケジュールは
Q2 2020年度の採用スケジュールは

「例年通り」が56.7%を占め、2番めに多いのが「例年より遅れている」で31.0%でした。
「例年より遅れた/早まった」理由としては全回答73件中、コロナに関連する原因が43件で約59%を占めました。

遅れた理由/早まった理由について回答者のコメント

・コロナウイルスのため、生徒の実習ができず、実習が終わってから活動するため
・養成校の動きがないため、また就職フェア等の開催時期の遅延
・コロナ禍による職種転換希望者があるため
・コロナ禍で学生の就職活動の開始が遅れたため
・保育実習自体が延期するなど、学生さん自体のスケジュールが例年と異なり、できる限り学生さんに合わせて採用スケジュールを組みたいため
・コロナ関連の仕事が増加し、遅くなってしまった
etc

Q3 例年多い求職者の応募ルートを教えて下さい (複数選択可)

Q3 例年多い求職者の応募ルートを教えて下さい (複数選択可)
Q3 例年多い求職者の応募ルートを教えて下さい (複数選択可)

保育園等の施設における求職者の応募ルートは「学校に提出している求人票からの応募」「ハローワークからの応募」「職員からの紹介」の順で多く、一般的な新卒就職活動とは大きく異なることが判明しました。

現状保育士の採用においては、1人の求職者が複数施設の採用試験を受けるケースは少なく、また就職する地域等も固定しがちな傾向があります。就業先を選ぶ際に地域独自の保育士支援政策などまで視野に入れて検討してもらうことができれば、より可能性が広がり、能力の高い人材が適正な条件および環境の中でキャリアを積んでいくことで保育の質等も向上していくことが予想されるため、保育士採用の今後の課題となりそうです。

Q4 保育実習の受け入れ状況についてお教えください

Q4 保育実習の受け入れ状況についてお教えください
Q4 保育実習の受け入れ状況についてお教えください

実習を受け入れている施設の約半数に遅れが出ているという結果となりました。

Q5 オンライン面接等を実施されている場合、使用しているサービスをお教えください(複数選択可)

Q5 オンライン面接等を実施されている場合、使用しているサービスをお教えください(複数選択可)
Q5 オンライン面接等を実施されている場合、使用しているサービスをお教えください(複数選択可)

21.3%がオンライン面接を実施しており、そのうちの約70%がZoomを利用しています。

Q6 今年度はコロナの影響で実習等を満足に実施できなかった求職者もいますが、内定者において実際の勤務にあたりフォローする体制は検討していますか?(複数選択可)

Q6 今年度はコロナの影響で実習等を満足に実施できなかった求職者もいますが、内定者において実際の勤務にあたりフォローする体制は検討していますか?(複数選択可)
Q6 今年度はコロナの影響で実習等を満足に実施できなかった求職者もいますが、内定者において実際の勤務にあたりフォローする体制は検討していますか?(複数選択可)

2020年3月に厚生労働省は新型コロナウイルス感染症の発生に伴い、実習などが困難な場合は実習に代えて演習又は学内実習等を実施することにより、必要な知識及び技能を修得することとして差し支えない旨の通達(※1)を出しており、実際に実習の遅れや不足が発生しています。これを受け、内定者において実際の勤務にあたり54.5%の施設が、現段階からフォローする体制を検討しています。

※1 https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000602227.pdf

Q7 保育士のなり手不足という社会的課題がありますが、貴施設が求職者に魅力を感じてもらえるよう、工夫している点はありますか?

Q7 保育士のなり手不足という社会的課題がありますが、貴施設が求職者に魅力を感じてもらえるよう、工夫している点はありますか?
Q7 保育士のなり手不足という社会的課題がありますが、貴施設が求職者に魅力を感じてもらえるよう、工夫している点はありますか?

求職者に魅力を感じてもらえるよう工夫している点があると答えたのは全体の65.5%で、保育士不足の現状を鑑み、各施設で様々な策を講じていることがわかりました。

工夫しているところについて回答者のコメント

・シフトの融通性、有休等の取得のしやすさ、必要書類の簡素化。持ち帰り残業の禁止。
・施設見学や応募前に職場体験をしてもらう。先輩との交流の場を設ける。保育内容など体験してもらう。
・保育士同士の関係をフラットにし、先輩後輩関係なく仕事ができるよう対応している。
・保育の質を高めることに真摯であるようにする。
・カフェのような職員室と休憩室の完備。
・積極的な情報発信。また、ICTの積極的な活用により保育士の負担軽減を図り残業を削減することで、保育業界に付きまとうきついイメージの払拭につながるのではないかと考えている。
・女性のライフサイクルに合わせて、パート、契約、正職員など選べるようにしている。
・保育士からの声を活かす職場環境作り。
・採用動画・求職者向けのホームページの作成。

【株式会社コドモン 会社概要】

◆所在地:東京都港区三田3丁目13−16 三田43MTビル 3F
◆資本金:68,250,000円
◆代表者:代表取締役 小池義則
◆事業内容:保育業務支援システムの開発・提供。2020年9月時点で、全国約5,700施設、保育士約10万人が利用。全国70の自治体で導入および実証実験の導入が決定。導入施設数・自治体導入施設数・契約自治体数でシェア1位(2020年1月株式会社東京商工リサーチ調べ)
ご参考:2019年度 特定地域型保育事業を含む全国保育所数は36,345園

【こども施設向けICTシステム「CoDMON」概要】

コドモンは、保育園や幼稚園で働く先生と保護者に対して、子どもたちと向き合うゆとりを持っていただくための各種支援ツールを提供するSaaS※1です。
園児情報と連動した成長記録や指導案などをスマートに記録する機能をはじめ、登降園管理や、保護者とのコミュニケーション支援機能など、先生の業務負担を大幅に省力化しながら、保育の質を高める環境づくりの支援をしています。また同時にベビーセンサーなどのIoTデバイスとAPI連携するなど、園内のICT/IoT環境を統合管理できるソリューションを提供しています。保護者アプリでは施設との連絡機能のほか、子どもの成長管理や写真アルバム、保育料の支払い機能といったサービスを展開しています。
※1 SaaSとは、ネットワークを通じて顧客にアプリケーションソフトの機能を必要に応じて提供する仕組みのこと

【本データの引用について】

本調査結果データを一部引用・二次利用等される場合は、「株式会社コドモン調べ」と表記の上、リンクのご協力をお願いいたします。
リンク先:https://www.codmon.co.jp/?p=3306
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